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明治大学比較法研究所

【講演会実施報告】「法の経済化の後に エコロジー(経済)化は来るか? ~フランス法およびヨーロッパ法の展開からの考察~」を開催しました

2025年04月30日
明治大学

ファビアン・ボッティニ教授ファビアン・ボッティニ教授

講演会の様子講演会の様子

明治大学比較法研究所では客員研究員の受入を行っており、4月12日(土)に客員研究員であるファビアン・ボッティニ(Fabien Bottini)教授による講演会を実施しました。
ファビアン・ボッティニ教授(フランス、ル・マン大学)は本学比較法研究所客員研究員として4月上旬に10日間ほど本学に滞在されました。

本講演会はこの比較法研究所客員研究員の活動の一環として行われたものです。
教授は、フランス革命期に生まれた政治的自由主義中心の公序概念が、その後、とりわけ第2次世界大戦後の戦後復興期に経済中心主義的な公序概念に転換したことを確認した後、現代ではフランス法でEU法でもエコロジー重視、あるいはエコロジーと経済との調和を目指す新しい公序概念に変わりつつあることを、各種の事例に言及しつつ、丹念に説明されました。講演後の質疑応答では、教授が使われた「エコロミー」と「エコロノミー」という用語の意味について、あるいは現代のヨーロッパの「エコロノミー」は、実際には完全EV化に向けた自動車製造・販売規制のように、フランス及びヨーロッパの一種の経済戦略としての側面が強いこととの関連で、教授の立場からはこうした経済主義的視点はどう評価されるのかについて、さらには「エコロノミー」が法概念に反映されるあり方などについて、活発な質疑がなされました。総じて、フランス及びヨーロッパの公法の新たなパラダイム転換の方向性が垣間見えた講演会でした。

■講演者紹介
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ファビアン・ボッティニ(Fabien Bottini) 教授
 ル・マン大学 教授

■案内チラシ
こちら
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