先輩の大学時代
——教わりたい先生がいるということで、明治大学を選んだそうですね。
——僕たち学生の中で、中村さんは『レジェンド』なんです。卒業設計で最優秀賞をとられたともお聞きしています。
それまでの在学中にアイデアコンペでいくつか入賞もしていたので、卒業設計もそのつもりで最初から最優秀賞を狙って出しました。
僕は学生の頃は反発心や反骨心の塊でしたね。だから普通は公共建築をやるところを、あえて個人住宅という小さいものを対象にしたり、規定の何倍もの枚数を張り込んで審査員の方を圧倒させたり。
こういうストーリーで勝つぞというシナリオを描いていたんです。
君にアドバイスするなら、卒計でも絶対に賞を「とり」にいった方がいい。やっぱりそういう気持ちが、就職にも生きてくるし自分の自信にもなる。
僕は学生の頃は反発心や反骨心の塊でしたね。だから普通は公共建築をやるところを、あえて個人住宅という小さいものを対象にしたり、規定の何倍もの枚数を張り込んで審査員の方を圧倒させたり。
こういうストーリーで勝つぞというシナリオを描いていたんです。
君にアドバイスするなら、卒計でも絶対に賞を「とり」にいった方がいい。やっぱりそういう気持ちが、就職にも生きてくるし自分の自信にもなる。
——今のお仕事にも卒業設計が生きていると感じることはありますか?
今も建築と身体の関係性を考えながらものを作っているということに関しては、君が言ったように今も卒計は生きているのかもしれない。
それから、僕はその当時、論理で建築ができると思っていました。すべての建築は言葉で説明し尽くすことができると。
現在も僕はそういうことが得意だから、お客さんをちゃんと説得できて、仕事をもらえているという点ではメリットになっていますが、卒計を見てコメントしてくれた先生の「人っていうのは論理じゃなく、言葉にはならない部分に感動するんだよ」という言葉を今もふと思い出します。
それは僕のちょっと青二才的なところを諭してくれて、自分の建築をもっと上に引っ張り上げてくれた言葉でした。今の設計・建築家人生の糧になっていると言えます。
卒業設計というのは、それぐらい重いものなんです。
自分という人間が全てそこに投映される。卒業制作や卒業論文にしても、これから自分が社会に出て生きていくための羅針盤になると思うので、ゼミの伝統や先生の研究などに捉われずにテーマを決めてほしいと思います。
それから、僕はその当時、論理で建築ができると思っていました。すべての建築は言葉で説明し尽くすことができると。
現在も僕はそういうことが得意だから、お客さんをちゃんと説得できて、仕事をもらえているという点ではメリットになっていますが、卒計を見てコメントしてくれた先生の「人っていうのは論理じゃなく、言葉にはならない部分に感動するんだよ」という言葉を今もふと思い出します。
それは僕のちょっと青二才的なところを諭してくれて、自分の建築をもっと上に引っ張り上げてくれた言葉でした。今の設計・建築家人生の糧になっていると言えます。
卒業設計というのは、それぐらい重いものなんです。
自分という人間が全てそこに投映される。卒業制作や卒業論文にしても、これから自分が社会に出て生きていくための羅針盤になると思うので、ゼミの伝統や先生の研究などに捉われずにテーマを決めてほしいと思います。