Go Forward



『インタープレタティオ・ヤポニカ—アングロ・サクソン人の改宗と詩—』
織田 哲司 著
四六判・上製・264ページ・本体2,400円+税
ISBN 978-4-906811-30-4
2021年3月刊行
丸善出版HPからお買い求めいただけます。

英語学者カール・シュナイダーが開けたのは、知の扉だったのか、それともパンドラの箱だったのか?イギリスがキリスト教国となる以前のゲルマン的世界観を、カール・シュナイダーのルーン文字解読と日本の民族学者、折口信夫の古代研究を類比しながら鋭い洞察力で著者が紐解く。



『物語としてのドイツ映画史——ドイツ映画の10の相貌』
瀬川 裕司 著
四六判・上製・420ページ 本体 3,400円+税
ISBN: 978-4-906811-29-8
2021年3月刊行
丸善出版HPからお買い求めいただけます。

長年にわたりドイツ映画研究に携わってきた著者による、新しいかたちの映画史の試み。
従来の映画史の書籍では、創生期から現在までを何らかの特徴でまとめられる時代ごとに区切り、人名や作品名を挙げて総括していくという方法、いわば歴史を〈横切りする〉形式で書かれることが多かった。しかし歴史には、〈縦切り〉をおこなうことによって興味深い〈物語〉が浮かび上がってくるという面もある。たとえば、成功を収めたのちも地位に安住せず、新しいスタイルやジャンルに挑戦し続けた監督の人生を追うこと。あるいは一国における特定のジャンルが長い歳月のうちに変化した様子を、社会背景を視野に入れて観察すること。こうした作業によって映画史は、〈横切り〉だけでは見えにくい相貌をあらわにするはずだ。
ドイツ語の「Geschichte」やフランス語の「histoire」に〈歴史〉と〈物語〉の意味があるように、ほんらい〈歴史〉とは〈物語〉の積み重なったものである。ドイツでは、スクラダノフスキー兄弟、ルービチ、ムルナウ、ラング、リーフェンシュタール、シュタウテ、コイトナー、ヘルツォーク、ファスビンダー、ヴェンダース、ペッツォルト、アキンといった個性的な顔ぶれが、レッテルを貼って整理することの難しい、多種多様で魅力的な映画群を生み出してきた。本書は、ドイツ映画とその歴史の全貌を人間くさい〈物語〉の集合体ととらえ、〈光と闇の神話〉、〈背景としての首都ベルリン〉、〈冷戦と東西ドイツ映画〉といった斬新なテーマを設定したり、わが国ではあまり知られていない人物の半生や、映画人同士が刺激を与え合ったことによるジャンルの展開等に注目したりすることによって、大きな〈物語〉として提示しようとするものである。
各章は、それぞれが独立した読みものとして構成されており、最終章ではドイツ映画の最先端の状況についてもくわしく紹介されている。特に予備知識のない読者でも、他国にないドイツの映画のユニークさとはどういったものか、どのような社会的背景または社会の変化のもとにそういった作品群が成立したかを大まかに把握できるだろう。各章のあいだには、楽しい情報の盛りこまれた九つのコラムも所収されている。