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社会連携・社会貢献

縄文の生業と社会【川崎市教育委員会連携事業】

開催期間:2013年08月03日
明治大学 社会連携事務室

本講座は明治大学日本先史文化研究所が推進している研究成果を広く一般の方に周知する目的で企画しました。そのため、オープン講座は各講座担当者の新しい研究手法の平易な紹介から始まり、最新の成果を紹介します。とくに資源利用・地域社会など共通のキーワードを用いた議論を展開し、以後の通常講座へとつながります。
縄文文化は、氷河期が終わり地球温暖化によって海や山の環境が大きく変わった中で成立しました。縄文人はどのように環境に適応し、またどのような技術をつかって生活を営んだのか。本講座では先史考古学・動物考古学・年代学・形質人類学などの異なる手法から、縄文時代の実像を複眼的に描き出します。また明治大学日本先史文化研究所が推進している最新の研究成果を紹介します。

日 時 2013年8月3日(土)13:00~16:00(12:30開場)
会 場 明治大学生田キャンパス 地域産学連携研究センター多目的室
料 金 一般:1,000円 明大生、リバティアカデミー会員:無料 
申 込 事前予約制です。(全席自由、先着100名)
     「リバティアカデミー事務局」までお申し込みください。
     TEL:03-3296-4423
     https://academy.meiji.jp/course/detail/1251/

 

講師紹介

阿部 芳郎 (アベ ヨシロウ)
コーディネータ 明治大学文学部教授(日本先史文化研究所所長)
縄文時代の資源利用を主なテーマとして、遺跡を発掘しながら、なぜそこに遺跡が残されたのか、またどのような社会が営まれたのかを考えている。近年は関東地方の縄文時代後期から晩期の地域社会の復元に取り組んでいる。専門は先史考古学。

樋泉 岳二 (トイズミ タケジ)
早稲田大学講師(日本先史文化研究所研究推進員)
遺跡から発見される動物遺存体(貝殻や骨類など)は、道具や施設からだけではわからない、当時の人々のくらしを知るための重要な資料である。現在はその中でも二枚貝の成長線分析から、貝の採集季節を分析し、地域や時代に適応した生業活動の多様性を解明する研究を進めている。専門は動物考古学。

栗島 義明 (クリシマ ヨシアキ)
さいたま史跡の博物館学芸員(日本先史文化研究所研究推進員)
縄文時代は多様な資源を利用した時代である。石器の石材をはじめ、装飾石製品のヒスイやコハク、森林資源としてのドングリや木材など多種多様である。またこれらの資源には広く流通するものもあり、当時の社会の特徴を反映している。現在はこうした資源利用の在り方から縄文社会の特質を解明する研究を進めている。専門は先史考古学。

谷畑 美帆 (タニハタ ミホ)
日本先史文化研究所研究推進員
ヒトの体は成長の過程や、生活環境によって変化するが、その中には病気や怪我などの痕跡が骨に刻まれていることがある。そのため、遺跡から発見される人骨は、当時の人々の生活や文化伝統を知ることが出来る重要な情報源となる。現在は縄文時代から弥生時代への変化を古病理学や形質人類学から検討をすすめている。専門は古病理学・考古科学。

吉田 邦夫 (ヨシダ クニオ)
東京大学総合研究博物館特招研究員(日本先史文化研究所研究推進員)
考古学資料を理化学的な手法で分析することによって、外観ではわからない年代や材質についての多くの情報を取り出すことができる。また、人骨や土器に付いたおこげの安定同位体分析から当時の食性を知ることもできるようになってきた。現在は同位体を利用して遺跡や遺物の年代測定や古食性の解明、漆の産地推定等を進めている。専門は年代学・考古科学。


 

お問い合わせ先

明治大学リバティアカデミー事務局
駿河台キャンパス・アカデミーコモン11階
東京都千代田区神田駿河台1-1
TEL:03-3296-4423
https://academy.meiji.jp