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社会連携・社会貢献

【川崎市教育委員会連携事業】現代社会における不妊の増加について考えるー医原性不妊と社会性不妊ー

開催期間:2014年03月01日
明治大学 社会連携事務室

 少子高齢化が進む我が国で、社会の活力や経済力の維持・発展のために、出生率の増加を図ることは吃緊の課題である。しかし、女性の晩産化が進み、カップルの7組に1組が不妊症という現実がある。
一方、近年の生殖補助医療の進歩は目覚ましく、不妊症への技術的救済の可能性は大きく拡大している。加えて、がん治療技術の向上に伴い、患者の生存率が飛躍的に向上したことから、がんサバイバーのQOL向上にも注目が集まっている。一例として、がん治療による不妊、すなわち「医原性不妊」の回避のために、卵子凍結保存技術を始めとする、生殖補助医療の技術の貢献が著しい。
本講座の目的の一つは、そのような最新の不妊治療について、その安全性、可能性や今後の課題についての正確な理解を促すことである。女性の晩産化という社会現象には、女性にとって子を産みづらく、育てにくい社会が作り出した問題という一面がある。卵子老化が主因の不妊を「社会性不妊」ととらえ、社会全体での問題意識の共有が必要である。
病気や晩婚によって、いつかは産みたいのに産めない現実が社会にどのような影を落とし、またその解決に向かうために社会が果たすべき役割は何か、さらに、予防的な不妊治療としての未婚女性の卵子凍結保存を社会がいかに受け入れるかなどについて議論することが、本講座の第2の目的である。

日 時:2014年3月1日(土) 13:00~14:30(開場12:30)
会 場:明治大学 生田キャンパス 地域産学連携研究センター地階 多目的室
料 金:
明大生、リバティアカデミー会員:無料/
    一般:1,000円
申 込:事前予約制です(全席自由、先着100名)
     ※リバティアカデミー事務局までお申し込みください。
     TEL:03-3296-4423
     academy.meiji.jp/course/detail/1359/

  講 師 紹 介
長嶋 比呂志(ながしま ひろし)
コーディネータ・明治大学農学部教授
東京大学大学院農学系研究科修了(農学博士)日清製粉(株)中央研究所、オーストラリア アデレード大学、オーストラリア ブリザジェン・リミテッド、大阪大学バイオメディカル教育研究センター等を経て、1999年に明治大学農学部助教授に就任。2004年から現職。明治大学バイオリソース研究国際インスティテュート所長。

香川 則子(かがわ のりこ)
リプロサポートメディカルリサーチセンター附属リプロセルフバンク所長
京都大学大学院で博士号を取得、世界最大の不妊治療院の附属研究所で主任研究員8年間の研究と臨床キャリアを積む。卵子、卵巣組織の凍結保存技術を開発し、難治性不妊患者やがん患者を救うべく独立。2012年より、現職。リプロセルフバンク所長。
お問い合わせ先

明治大学リバティアカデミー事務局
駿河台キャンパス・アカデミーコモン11階
東京都千代田区神田駿河台1-1
TEL:03-3296-4423
https://academy.meiji.jp