「岸本辰雄関係資料調査」(2004/05以降) 岸本先生の周辺③
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阿部裕樹(あべゆうき)
新国隊の拠点 精明寺(旧淀江町) (2007年12月)
精明寺(米子市淀江町)
ここでは,岸本先生も加わっていた新国隊と,その拠点であった精明寺について紹介します。
新国隊は,本圀寺事件の関係者を中心にして,慶応4(1868)年3月に組織されました。当時は,新政府軍と旧幕府軍との間で戊辰戦争が戦われており,鳥取藩は新政府側の有力な藩のひとつでした。
新国隊は戊辰戦争の直接の戦闘に参加することなく鳥取藩領内に留まっていましたが,改元され明治元年となった9月,隊の一部は募兵のために淀江に移動し,精明寺に宿陣しました。
以後,新国隊は淀江や米子周辺で兵を募ります。新国隊に加わった兵は,ほとんどが農民で,その出身地は米子周辺地域でした。
参考文献(詳細はこちらを参照ください)
阿部裕樹「新国隊の動向と岸本辰雄」(『明治大学史資料センターグループ報告』28,2008年)