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明治大学体育会剣道部(スポーツ編)

 

剣道部「文武両全」
 
 創部は1905(明治38)年である。第二次世界大戦後、1952(昭和27)年に全日本剣道連盟が創設されると、学生剣道界の中でもいち早く活動を再開し、関東学生剣道連盟の設立を主導した。1954(昭和29)年の関東学生優勝大会から三連覇を成し遂げ、その間の1955(昭和30)年秋には、故・利岡和人監督を団長として米国遠征を、1962(昭和37)年全日本学生で初優勝の翌年春には台湾遠征を実施、この2回の海外遠征が後の学生剣道の国際交流の大きな先がけとなった。
 2020(令和2)年8月に逝去された師範の故・森島健男範士は、剣道の理念「剣道は剣の現法による人間形成の道である」を実践され、自他共に非常に厳しい稽古で、卒業後広く社会の為に活躍できる人間となる様なご指導であった。道場に立たれる事が無くなってからも、先生の教えは明大剣道部の大きな精神的主柱となり、学生の本分は学業第一であるが、同時に稽古にも励み、標題の「文武両全」を基礎に、多くの学生達が立派な社会人として巣立って行った事は間違いない。
 現在スポーツ特別入試制度により、毎年優秀な学生が入部している。学生剣道界の雄として全日本学生剣道優勝大会では過去にベスト4入賞22回、その内優勝3回という輝かしい成績を残している。女子部では2016(平成28)年の全日本女子学生での優勝をはじめ、2018(平成30)年、2019(令和元)年と連続しての準優勝、個人戦では2019年の全日本女子で藤崎薫子主将のリーダーシップ発揮のもと、優勝、準優勝、3位と目ざましい成績を挙げた。藤崎主将は大阪府警へと奉職したが、今後の日本の女子剣道界の中心的存在として、大きく成長されることを期待している。また警視庁に奉職した内村良一氏(2003年卒)は、全日本剣道選手権、全国警察剣道選手権、世界剣道選手権でそれぞれ複数回優勝という輝かしい実績を挙げながら、実生活に対し謙虚であり続ける姿勢が各方面より称賛されている。そして組織の長としても多くの卒業生がいる。滝沢建治氏(1964年卒)は神奈川県道場連盟会長、高山陽好氏(1967年卒)は茨城県剣道連盟会長、故・望月(旧姓小山)照夫氏(1968年卒)は静岡県剣道連盟会長、同期の千葉胤道氏は東京都剣道連盟会長、祝要司氏(1972年)は愛知県剣道連盟理事長と、紙面の関係で一部主だった方々を紹介した。
 大学校友会関係では岡山県支部長の木下唯志氏(1973年卒)が副会長とし参画、母校発展の為社業のサーカス団運営の傍ら日々活躍されている。
 最後になったが卒業生で駿台明剣会が組織されている。OB会員相互の親睦を図り、全国各地で活躍している先輩方の智見とお力を結集し、就職活動の支援を始め様々な場面で現役学生諸君の力になれればとの方針で活動している。2025年の創部120周年を目指し、学生卒業生一体となって邁進して行きたいと考えている。