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明治大学体育会合気道部(スポーツ編)

ハンガリーケチケメート自然塾道場合同稽古(2020年3月) ハンガリーエスケルゴム神武道場合同稽古(2020年3月) ハンガリー海外合宿稽古風景(2020年3月) 北海道合宿湧別町民交流合気道体験会(2018年8月)

 

合気道部の歴史と「吾勝正勝」

荒井清 合気道部監督


 

 合気道部は1958(昭和33)年5月に現名誉師範・OB会会長の小林保雄先生が明治大学工学部3年在学中に創立、1960(昭和35)年2月に同好会として認められる。
 同好会発足当初から体育会加盟を目標にしてきた。競技や試合のある部は結果がついてくるが、合気道には試合がない。同好会としての合気道部は各代とも体育会昇格を目指して武道の心技体の鍛錬を通し体力の限界に挑戦し、また現在と時代背景の違いがあるが学帽、学ランで登校し厳しい規律で体育会昇格を学内にアピールしてきた。1969(昭和44)年3月に38番目の体育会として加盟が認められた。
 我が合気道部は関東学生合気道連盟・全国学生合気道連盟発足時より関わり多数の委員長をだし「スタミナ明治・技の明治」として明治魂を発揮し大学合気道の中心として活動をしている。
 1958(昭和33)年度卒の創部者小林保雄八段(初代監督)は国内外120ヶ所以上の道場を統括、海外20カ国以上に指導員を派遣・自らも合気道普及に活躍、2005(平成17)年日本武道協議会より優秀な師範を多数育成し、合気道の普及に、発展に貢献した功績により武道功労賞受賞、2015(平成27)年長年に亘るハンガリーの合気道発展に対する功績に対しハンガリーより国家功労賞を授与。
 1963(昭和38)年度卒の浅井勝昭八段は1965(昭和40)年単身ドイツに渡りドイツ合気会を立ち上げドイツの合気道の普及に功績を残し、門弟7000人を数えるドイツ最高峰の合気道師範でドイツのみならずヨーロッパ合気道の普及に活躍している。
 1969(昭和44)年度卒の鹿内一民は小林保雄先生の内弟子からブラジルで合気道の普及に活躍している。
 1968(昭和42)年度卒の五十嵐和男八段(第二代監督)は国内道場のみならず北欧・カナダ・アメリカ・台湾に毎年合気道普及に活躍している。
 明治大学体育会合気道部は海外にも目を向けて1978(昭和53)年二十周年を記念して海外合宿を台湾で挙行した、以後これを機会に合気道部は在学中に合気道を通じて海外の道場との合同合宿稽古を3年に一度挙行している。今までに中華民国台湾、ハワイ、アメリカ本土、オーストラリア、タイ、ベトナム、シンガポール、ドイツ、ハンガリーで現地の人々と交流することにより国際親善、また日本人としての自覚と日本の良さがわかり国際感覚が芽生える良き体験となった。
 2020(令和2)年2月には1969(昭和44)年度卒のヘッドコーチ白川勝敏師範の姉妹道場があるハンガリーにて第14回海外合宿を行った。
 合気道部は全国各地に合気道の指導者を数多く輩出し合気道の「正勝吾勝」の精神を胸に地域に密着した活躍をしている。(正勝:心に正しく勝、吾勝:己に打ち勝つ強い信条)
 合気道界において明治大学体育会合気道部、卒業生の活躍影響は非常に大きな存在となっている。
 小林保雄名誉師範の「一人でも多くの人に合気道に」の精神を実践し合気道部の良き伝統を受け継ぎ更なる飛躍を目指していきたい。