Go Forward

S・Iさんの声 (2018年度参加:男子,参加当時2年生)

今だからできる最良の選択の一つ

Q1 研修に参加して良かったと思うことは何ですか?

 様々なことに気づくことができた点です。外国の良い面、良くないと思う面、裏返して言えば日本が見習うべき面、誇れる面をじかに感じ取ることができました。留学は英語で授業を理解することだけではなく生活環境も大きく変わります。生活環境が変わるということは見る景色、すれ違う人の肌や目の色、体格が変わるどころか、社会の形態も変わります。物乞いの方がいたり、お店が閉まる時間も異なったり・・・はじめて地べたに座って何かが書かれたプレートを胸元に掲げている人を見たときはびっくりしました。また、近くのパブで飲んでいた時に物乞いの方が店内まで入ってきて片手を出しながらブツブツ何かを言って去っていったときは心臓が止まるかと思い、一気に酔いがさめました。日本にいて、こんな経験は全くしたことがありません。その時日本でいかに自分が幸せに過ごすことができていたのか、日本の治安がいかに良かったのかを感じることができました。お店が閉まる時間が早いのは日本人の感覚からしたら考えが分かれそうだなと、既に閉店しているお店を通り過ぎるたびに思いました。

Q2 研修に参加したことで、 どんな力がつきましたか? どんな点が成長したと思いますか?

 積極的に行動しようという心意気です。私は今実家暮らしなので洗濯機にその日着たものをいれれば次の日には洗濯されてある、家に帰った時にはご飯ができているという生活を送っています。しかし留学先では何をするにしても自分が主体です。洗濯物はランドリーに自分で持って行ってお金を入れ、時間がたったら他の人が使えるように回収しに行きます。食べ物はもちろん食堂で食べることができますが、決められた時間中に食べに行かないと片付けられてしまいます。冷蔵庫の中に冷凍ご飯と納豆が勝手に用意されている状況はあり得ません。そういうときのための食料を用意するのも自分でしなければなりません。実家暮らしの人には当たり前のことが留学先にはありません。月並みなセリフですが親のありがたみがわかるとはまさにこのことだなと思いました。また、私はインドア派の人間なのでアルバイトのない週末は家で朝から晩までグダグダした生活を送っていますが、留学先でそれをしては愚の骨頂すぎるので常に何かをしていました。そのサイクルができたせいか帰国してからの週末は決まって何かしています。いい変化だとは思いますがお金は無くなるばかりです。

Q3 研修に参加したことで、今後の学習面と将来のキャリアに関し、どんな気づきがありましたか?

 研修に一緒に参加した人の中には海外旅行によく行きます、幼いころ親の仕事の都合で海外にいました、一年生の時○○(英語を使うプログラム)に参加していました、といった人がほとんどです。もちろんそういう人たちは英語のリスニング能力が高いです。留学して気づいたのですが留学はリスニングさえできればあとはどうにでもなります。スピーキングは単語の羅列だけで相手は理解しようとしてくれますし、リーディング、ライティングは電子辞書やスマホさえあれば大丈夫です。ただリスニングができないと授業の内容がわからないだけではなく、スーパーで買い物をする時、駅で切符を買う時などいたるところで困ります。今までリスニングに重点を置いて勉強してこなかった自分は諸所で周りとの差を感じましたし、焦りも感じました。ただ自分みたいな人は元々耳が慣れていないだけなので、日に日に聞き取れるようになっていきますから心配はいりません。これから英語を勉強していく時には、将来のグローバル化がどうなっているかわかりませんが、今回の留学で実感したリスニング最重要説を念頭に置いて、リスニングを中心に勉強していきたいと思います。

Q4 研修中の一番の思い出は何ですか?

 今思い出しても笑みがこぼれるほど楽しかった寮生活です。今回の留学を経て留学をする前の春学期と帰国してからの秋学期とでは参加した人たちとの親密度が大きく違います。あまり話したことがなかった人たちと仲良くなれました。もともと顔見知りだった人たちとはもっと仲良くなりました。私は毎晩のように上の階の人の部屋に行ってお菓子を食べながら話をしていました。生産的な話ではないくだらない話でしたが、だからこそ楽しかったです。見回りの先生を気にしなくていい修学旅行の夜が一ヶ月続く、といったそんな具合です。楽しくないはずがないです。ロンドンでは大英博物館、ウェストミンスター寺院、ハロッズ、フォートナム&メイソン、イギリス発祥の有名ブランドの路面店など、エディンバラでは様々な名所を訪れ、美味しいものを食べました。がしかし楽しかった思い出ランキングで王者に君臨しているのは寮生活です。すでに研修参加メンバーでの忘年会が企画されているほどの仲良し度です。人と出会って仲良くなることの大切さを改めて実感することができました。

Q5 未来の参加者へのメッセージ

 1年生の時に留学基礎講座Aをとっている人たちは、なにも言わずとも参加するでしょう。参加しましょう。1年次にとってない人たちも心配は全くいりません。2年生の時にちゃんと授業に申し込みすればケンブリッジ大学法学研修に参加できます。参加しましょう。私の記事を読んでもまだ不安な方々は他の人の体験談を読んでいますか?まだの方は是非読んでください。みんなこの研修を経て何かしらを得ている素敵な人ばかりです。なかにはすんなり参加の決断ができなかった人もいるかもしれません。しかし体験談を書いている人はみんな参加を決断した人たちです。親御さんからゴーサインがでているならぜひ参加してほしいです。金銭面で問題がある人でもいくらか奨学金が出るのであきらめないでください。大学3年生になると就職のことを意識しだすため、なかなか“経験を積む”ことに時間を割けないと思います。できたとしてもインターンと留学を天秤にかけてインターンを優先してしまう人が多くいるはずです。今だからこそできる、大学生活にさらなる彩りを加えられる選択を是非してください。参加経験者として応援しています。