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2024学部ガイド座談会

INDEX

自分だけのカリキュラムを基に 何通りにも成長できる場

——受験生へのメッセージをいただけますか。

日置 貴之 准教授

:偏差値や通学距離などの物理的な要因で進学先を決めないこと。「自分がどの先生のもとで何を学びたいのか」を大学選びのポイントにしてください。

日置:必修科目が少ないので、どの授業を受けるか迷う人もいるかもしれません。そんなときは、「この講義面白そう」というシンプルな観点で選んでよいと思います。肩肘張らずに、色々な分野に挑戦してみてください。

清水:多様な分野の先生がいて、自由に自分の興味のあることを学べるのが情コミの魅力です。複数の分野の知識をベースに、新たな知見や考え方が生まれていくはずです。私自身も、研究に対する考え方が変わりました。私の専門は法学ですが、その対象である法律は、経済学や社会学の基礎的な知見も踏まえてつくられています。どのような選択が社会に望ましいかという学際的な分析の最後の着地点を法学が担っているのです。この考え方は、情コミの他分野の先生方と交流する中で生まれたものです。学生の皆さんにも、学部の自由な学びから新たな考え方を生み出し、自分の人生の指針を見出してもらいたいです。 

南後 由和 准教授

南後:道なき道を歩むことを楽しめる人に来てほしいですね。最近の学生はタイムパフォーマンスを意識しがちです。しかし、時間や手間をかけるからこそ切り拓けるもの、たどり着ける場所があります。たとえば卒業論文は約1年かけて取り組みますが、自分の問いと向き合い続ける時間が重要です。その過程で自分が何者であるかや、どういう時代や場所を生きているのかを深く知ることもできます。たとえるならGPSに表示されるような最短ルートを進むのではなく、回り道することをいとわないでほしいですね。迷う権利を大切にしてほしいです。

須田:ギタリスト、冒険家、考古学者…私には複数の夢がありましたが、あるとき歴史学と出会い、初めて書いた論文が評価されたことがきっかけで今の道に進みました。後で気づいたのですが、現在の仕事とそれまでの夢には「自ら発信したもので、誰かに感動を与える」という共通点がありました。情コミの学生には、職業そのものを目指すのではなく、「何者かになりたい」という大きな志を持っていてほしいですね。


大黒 岳彦 教授


佐々木
:どんな人にも適性がある学部だと思います。私は新聞記者になりたかったので、最初は社会学など将来に直結しそうな授業を中心に受講していましたが、4年間同じ分野を継続して学び続けることに疑問を抱いていました。そんな中、試しに会計の科目を受講してみたところ、純粋に楽しいと感じただけでなく、自分の適性にも気づけました。やりたいことや将来像がある程度固まっている学生でも、多様な学びに触れ、別の道を見出せることもあると思います。

小林:情コミで学んだ科目の中には苦手なものありましたが、そこで得た情報や知識はどこかで必ず自分の好きな分野につながっていると気づき、興味を持つことができました。視野を広げたい人にはぴったりな学部だと思います。学生によってカリキュラムが全然違うのも面白いです。

村上:入学当時、私が小説家を目指したのは「発信したい、伝えたい、文字を使ったコミュニケーションがしたい」と考えたからでした。ですが、日本文学、ドイツ文学、社会文化史と様々な講義を受けるうちに、「研究者として発信する」道もあると思い至り、今では歴史研究に没頭しています。私のように、漠然とした夢に輪郭を持たせたい人にお勧めしたい学部です。

ジャヤビクラマ:強いこだわりや自身に問題を抱えている人に向いている学部ではないでしょうか。目的達成のために、幅広い学びから得た多様な知識を活用すればよいと思います。また、一つの分野でもいろいろ様々なタイプの先生がいらっしゃるので、多面的に学ぶことができます。

大黒:入学時にやりたいことが明確でなくても構いません。でも、熱中できるものを見つけてやろうという気概は持った方がいい。高校までの教育では型を学ばなければなりませんが、大学はむしろ自分で新しい型を創る場です。自分の興味や進むべき道を見出せるフィールドは用意しますが、具体的な道筋は自分たちで創ってください。好奇心旺盛で、好き嫌いせず、何か楽しいことをやってみたいという情熱のある人は、ぜひ情コミへ。