3Dプリンターは、好きな形をすぐに作れる装置として知られていますが、工学的にはそれを遥かに超える能力を持っています。たとえば、物体の内部を細かな格子構造で作ることによって、同程度の強度を持つ中身が詰まった物体よりも、軽く作ることができます。このような軽量構造は、従来は製作が困難でしたが、3Dプリンターなら容易に作れます。すでに航空機、人工衛星、医療機器、ロボットなどに採用されています。そのような部品や製品の設計には、基礎となる力学の知識に加え、3D-CADや有限要素法シミュレーションなど、幅広い知識が必要です。3Dプリンターの特長を活かす設計方法の確立を目指し、実験による検証を繰り返しながら研究しています。