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研究・知財戦略機構

隠岐トラフよりメタンハイドレートの採取に成功

2013年09月20日
明治大学 研究・知財戦略機構

付図1 ハイドレートを回収した調査海域付図1 ハイドレートを回収した調査海域

付図2 隠岐トラフのハイドレート写真付図2 隠岐トラフのハイドレート写真

付図3 秋田−山形沖のハイドレート写真付図3 秋田−山形沖のハイドレート写真

付図4 海底表層観測装置TPT付図4 海底表層観測装置TPT

 明治大学研究・知財戦略機構・ガスハイドレート研究所は、表層ガスハイドレート(=メタンハイドレート)の分布を支配する地質条件とガスの起源を解明する学術調査の一環として、本年7月〜8月、海鷹丸(東京海洋大学)を使用して日本海の隠岐東方(隠岐トラフ)及び秋田−山形沖(最上トラフ)において海洋調査を実施しました( 付図1)。鳥取県沖約110km, 水深約1000mの隠岐トラフの深海底からはピストンコアリング法により板状あるいは塊状のメタンハイドレートの採取に成功しました( 付図2)。これまでの調査で、本海域には表層ハイドレートに特徴的なガスチムニー構造が多数存在することを確認していますが、ハイドレート試料の採取は初めてです。一方、秋田−山形沖では、飛島西方から酒田沖約40kmの広い範囲で、これまでにハイドレートを確認した場所に加え新たに数カ所のガスチムニーより塊状のハイドレートを含む多数の試料を採取しました( 付図3)。
 本調査では、地球科学総合研究所などの協力により開発・製作した観測装置TPTにより、海底表層部の物性(音の伝搬速度)を直接測定することにも成功しました( 付図4)。ハイドレートと浅層ガスの存在は表層堆積物に顕著な速度異常を引き起こす事が知られており、本装置は表層ハイドレートの新たな簡易評価手法として期待されています。なお、本調査は、ハイドレートの地球史的意義の解明を目指した文科省・科学研究費補助金による共同学術調査として実施されたものですが、これらの成果は国の表層メタンハイドレートの資源量把握に向けた調査にも大きく寄与するものと期待されています。

連絡先
  (取材等について)
明治大学広報課 koho@mics.meiji.ac.jp
  (研究内容について)
明治大学ガスハイドレート研究所 松本 良 ryo_mat@meiji.ac.jp
東京家政学院大学 沼波秀樹 hnuma@kasei-gakuin.ac.jp
東京海洋大学 大学院 小林武志 takeshik@kaiyodai.ac.jp