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研究活用知財本部

理工学部 土本教授が開発した「アルキニル–B(dan)の合成法」に有用な試薬が製品化されました。

2020年02月20日
明治大学 研究活用知財本部

理工学部応用化学科 精密有機反応制御研究室の土本晃久教授率いる研究チームは、「安定なアルキニルボロン化合物[アルキニル–B(dan)]の合成法(特許第6218077号):図1」、またそれにより得られた「アルキニル–B(dan)を用いた、直接カップリング反応によるアルキニル化合物の合成法およびテトラアリールアルケンの合成法(特開2020-7232):図2」を開発しました。

この度、明治大学と関東化学株式会社との連携により、アルキニル–B(dan)の合成に有用な試薬である「ナフタレン-1,8-ジアミノボラン[HB(dan)]」が製品化されることとなりました。
アルキニル–B(dan)は、テトラアリールアルケンの簡便な合成に応用することが可能です。
テトラアリールアルケンは、医薬品化合物やπ-共役拡張分子の特性を利用した電子材料等としての利用が期待されるものの、自在にかつ効率的な合成法の報告は少なく、その機能性の検証は十分ではありませんでした。

土本教授らが開発した合成法は、安価な触媒で進行すること、副生成物が水素のみであることや様々な官能基を持つ化合物に適用することが可能である等、優れた特徴を有しています。
HB(dan)が製品化されたことによって多種多様なテトラアリールアルケンの入手が容易になり、新たなテトラアリールアルケンの機能性等の発見が期待されます。


<関東化学株式会社のホームページ>
製品情報:ナフタレン-1,8-ジアミノボラン HB(dan)
<精密有機反応制御研究室>
http://www.isc.meiji.ac.jp/~tsuchi/

<参考文献>
(a) T. Tsuchimoto, H. Utsugi, T. Sugiura, S. Horio, Adv. Synth. Catal. 2015, 357, 77.
(b) T. Tani, Y. Sawatsugawa, Y. Sano, Y. Hirataka, N. Takahashi, S. Hashimoto, T. Sugiura, T. Tsuchimoto, Adv. Synth. Catal. 2019361, 1815.

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