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ゼミナール教育

1年次からのゼミで実践力を鍛える

ゼミの種類と履修の流れ

 大学では、教員が学生に講義をする形式の授業とは別に、「ゼミ(演習)」という参加型の授業があります。学生があるテーマについて自分で調べてまとめ、考察を加えたものなどを発表し、教員と学生が一緒に討論するという形で進められます。少人数制の授業で、仲間とともに学びながら自分の考えを深めたり、自分の意見を相手にわかりやすく伝える力が養われます。
 法学部はゼミ教育に力を入れており、タイプの違う5種類のゼミが設けられ、1年次から履修できます。1・2年次では、主に文献の調べ方やレポートの書き方、発表の仕方といった基礎が中心です。一方、3・4年次の「専門演習」では、自分が専門的に研究したいテーマのゼミを選択し、自分の興味のある分野について、じっくりと取り組みます。こうしたゼミで養われた「考える力」や「伝える力」は、社会に出たときに必ず役に立ちます。

2022年4月からカリキュラムが変わります。詳細は8月上旬に公開します。
(概要は下記「カリキュラムイメージ(2022年度入学者~)」をご覧下さい。)

法律リテラシー

1年次(春学期)必修科目
 1クラス20名程度に分かれ、1年次の春学期に履修する必修科目です。法律学を勉強するにあたって、入学当初の学生は「どのように勉強したらよいのか」、「どんな準備をしたらよいのか」など、手探りの状態であると思われます。こうした迷いや疑問を解決するためにサポートするのがこの授業。法律学を学ぶうえで知っておかなければならない基礎知識や学習の進め方などをわかりやすく講義しながら、法律学のおもしろさを感じてもらえるような授業を心がけています。

【法律リテラシーの概要】

 第1回:イントロダクション
 第2回:法律の勉強に必要なもの
 第3回:図書館を利用した法律文献の調べ方
 第4回:法律の勉強の仕方
 第5回:判例の読み方
 第6回:勉強の仕方(1)六法・基本書・判例集の使い方を学ぼう
 第7回:勉強の仕方(2)六法・基本書・判例集の使い方を学ぼう

※この授業は隔週で行われます。

アカデミックライティング

1年次(秋学期)必修科目
 1クラス20名程度に分かれ、1年次の秋学期に履修する必修科目です。大学での学びには、レポートや小論文を作成する技術が不可欠です。高校時代までに書き慣れた作文や小レポートとは異なり、参考文献のリサーチや精読、自身の意見の明確化、そして読み手が理解しやすい文章構成などが要求されます。この授業では、レポートの作成方法を順番に説明し、それらをステップごとに実践し、レポートの形式的な諸要件を理解していきます。

【アカデミックライティングの概要】

 第1回:イントロダクション
 第2回:「作文」と「レポート」の違い/レポートテーマの設定
 第3回:図書館での文献検索/文献リストの作成/発表資料の作り方
 第4回:レポートテーマ報告/小論文・レポートの「型」
 第5回:「剽窃」と文献引用の作法
 第6回:「客観的な視点」の必要性
 第7回:レポート完成に向けて(形式要件の確認)

※この授業は隔週で行われます。

プレゼミ

2年次選択科目
 「プレゼミ」は「初めてのゼミ」という意味で、3年次からの「専門演習」に入る前の入門的な位置づけのゼミです。法律学とは一見関係なさそうなテーマの授業も数多く設けられています。しかし、分野は違っても、あるテーマについて自分なりの課題意識をもち、考えを深め結論を導き出すというプロセスは、法律学もほかの学問もまったく同じです。「プレゼミ」を通じてものごとを学問的に追究していくためのコツをつかんだうえで、「専門演習」に入ります。

司法演習

2年次以上選択科目



 法曹や公務員を目指す学生を主な対象としたゼミですが、全コースの学生が履修できます。「憲法」「民法」「刑法」を中心に、各分野のスペシャリストである教員が、重要判例などをもとにテーマを設定し、グループ討論などを通じて法的素養・思考力を高めていきます。担当教員またはテーマ(授業内容)が異なれば、2つまで履修することができます。

専門演習

3・4年次必修科目
 各教員が法律学を中心とした自分の専門分野に関係するテーマでゼミを開講しています。受講できるのは3年次から。学生は1・2年次にさまざまな科目を勉強するうちに、自分がもっとも興味があるテーマは何なのかが見えてくるはずです。そこで「専門演習」は、自分の興味や関心、将来の夢に役立つテーマのゼミを選択します。「プレゼミ」で身につけた技能や学問に対する姿勢が、「専門演習」に役立ってきます。同じゼミを2年続けて履修できるため、専門分野が近い仲間や恩師と出会える場にもなります。