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法学部

Meiji University Law in Japan Program 2012を実施しました

2012年08月06日
明治大学 法学部事務室

日本法に関する講義に耳を傾ける受講生日本法に関する講義に耳を傾ける受講生

裁判傍聴に先立ち,実務家による「予習」も(本学模擬法廷)裁判傍聴に先立ち,実務家による「予習」も(本学模擬法廷)

多彩な企業活動を支える「縁の下の力持ち」を訪れて(伊藤忠商事(株)法務部)多彩な企業活動を支える「縁の下の力持ち」を訪れて(伊藤忠商事(株)法務部)

じっくり学んだ10日間の「集大成」を胸に(修了証授与式)じっくり学んだ10日間の「集大成」を胸に(修了証授与式)

 法学部は,7月23日から8月3日までの2週間,日本の法と法システムの基礎について教授する夏期短期集中講座「Meiji University Law in Japan Program」を開講しました。
 このプログラムは,明治大学が国際化拠点整備事業(グローバル30)の一翼を担う国際的な教育機関として発展していくための新しい教育プログラムのひとつとして2009年に計画され,今年で 4度目の開催となりました。なお,今年度も独立行政法人日本学生支援機構による短期留学生受け入れ支援制度「留学生交流支援制度(ショートステイ)」に採択されています。

 今年度はドイツ,イギリス,ブラジル,メキシコ,中国,シンガポール,台湾と多岐にわたる地域から学生・社会人の計10名が参加しました。毎年,出身地域に限らず受講生の構成が異なるのが本プログラムの特徴でもあります。これに対し,法学部教員6名を中心に,商学部および法科大学院教員,実務家など現行法システムにさまざまな角度から関わる講師陣を加え,計12名が講義を担当しました。講義およびフィールドトリップはすべて英語で行われました。

 講義では,憲法,刑法,刑事司法,民事手続,家族法,会社法,経済法,租税法,IT法,知的財産法や国際法など各法分野にかかる現代的な諸問題が取り上げられました。さらに,明治時代以降の司法制度の発展や法曹制度等も扱うことにより,受講生が現代日本の法律と法制度の概要を社会的,文化的,歴史的な文脈のなかで理解できるようなカリキュラムが組まれているのが本プログラムの最大の特長と言えます。
 多種多様な法知識や関心,出身背景をもつ受講生に対し,授業で提供される法分野・テーマ等の基礎的な部分はよく網羅されているとの声が海外からも寄せられ,学ぶ側のニーズに十分対応していると考えられます。

 また,講義で学んだ知識をより具体的かつ豊かなものとするために,最高裁判所,地方裁判所や簡易裁判所,企業法務部,法律事務所,刑務所,国会(衆議院法制局)へのフィールドトリップも行いました。とりわけ,受講生の関心・満足度が高かった衆議院法制局,東京入国管理局羽田空港支局,そして昨年度も受講生の満足度が非常に高かった刑務所(2012年度は横浜刑務所横須賀刑務支所)参観は,外国人とのかかわりも深いことから熱心な質問が相次ぎました。フィールドトリップ先では,受講生が日本の法を司法,立法,行政の実務の「現場」においてその理解を深められるよう,訪問先担当者によるレクチャーや,引率教員による解説が行われました。

 最終日には修了証授与式およびフェアウェルパーティが開かれ,期間中撮影した写真のスライド上映もあり,講師陣と受講生が思い出を語り合うよき場となりました。

 来年度も,多くの外国人の方々が当プログラムを受講されることを願っています。

■受講生の声(抜粋)■
・講師陣は英語が堪能で,日本の文化や法について分かりやすく説明してくれた。
・傍聴後に現役裁判官や裁判所職員から直接説明を受けたり質疑応答できたりしたのは日本法を理解するのにとても役立った。
・プログラム・スケジュールは大変よく練られていて,湿度が高く暑い時期にもかかわらず,参加し続ける上でやる気を保つことができた。