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大学院進学 古木凌さん(2018年卒業)

大学院進学 古木凌さん(2018年卒業)

プロフィール

法学部学習サポートの仕事風景

2018年に明治大学法学部を卒業後、明治大学大学院法学研究科に進学。
現在、同研究科博士課程2年。
法学部生時代は法律討論会に力を入れていた。清野幾久子先生のゼミナールに所属。


現在の研究活動について教えてください。

私は憲法学を専攻し、国民投票・発案の研究をしています。
ポピュリズムに陥らずに代表民主制の危機を克服する民主主義の制度を探求することを目指しています。


大学院進学を選んだきっかけは何ですか?

学部生時代に、明治大学が出場している関東学生法律討論会、末川杯争奪法律討論会、全日本学生法律討論会に出場しており、この法律討論会は憲法・民法・刑法が各回で順に先生から出題され、その問題に対して立論(答案を述べ)・質疑応答を行うもので、主に憲法の出題時に参加し、一つの憲法問題について長い時間(2、3か月)をかけて考えたこと、そしてその経験が面白く楽しかったことがきっかけで大学院進学を決めました。


大学院進学について、学生時代に抱いていたイメージとのギャップはありますか?

あまりありません。修士課程では修士論文、博士課程では博士論文提出に向けた論文提出と、論文を出すことは決まっていますが、具体的なタスクが日々決められて与えられるわけではないので、やるべきことは自分で決めてよいのですが、逆に自分で決めなければ何もやらないでいれてしまい、自由である一方で自律が求められると思います。


研究活動をしていて一番嬉しかったこと(思い出に残っていること)はありますか?



自分の書いた論文が載った印刷物(紀要)を手にしたときです。


研究活動をしていて一番つらかったことや苦労したことはありますか?

定期的に成果(論文等)を出さなければならないことです。


学生時代の学びが現在の研究活動に活かされていることはありますか?

一度作成した資料などは後々に参照できるので学部時代の勉強(したデータ)は、進学後にも役立ちます。


学生時代の経験から、おすすめの授業やプログラム等はありますか?

もともと関心が広かったので、政治経済学部の政治思想史や文学部のフランス語圏文化など哲学系の授業をとっていました。法学部でも教職科目の倫理学を受けてもいました。法学部だからといって法律だけではなく、いろいろな学問に手を出していったことは刺激的で、自分の視野を広げることになったと思います。明治はとくに数多くの著名な文人・思想家と縁があるので、いろいろなところに顔を出して関心を深めていくと思いがけない出会いがあるかもしれません。


最後に、明治大学法学部受験生に向けてメッセージをお願いいたします!

世界あるいは社会に折り合いがつかないほどの怒りや違和感を覚えて、到底ふつうに働けないと感じるなら、その世界や社会あるいは人間の問題を考えることが仕事になる職種があります。大学院は、安定しているとは言い切れませんし、やるべきことを自分で見出さなければならないという「自由の刑に処せられる」時間でもあります。誰もが向いている場所ではないかもしれませんが、ここにあなたの居場所があるかもしれません。こういったある種の逃げ場所(アジール)があるということだけでも知っておいてほしいと思います。