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JICA【国際協力機構】 M・Aさん(2009年卒業)

JICA【国際協力機構】 M・Aさん(2009年卒業)

プロフィール

建設中の空港にて

2009年に明治大学法学部を卒業後、大学院を経て、国際協力機構に入構。
入構後、東京本部、東南アジアでの海外駐在を経て、現在は育児休業中。
法学部生時代は英会話と国際交流のインターンシップに力を入れており、2年次は神田先生(民法)、3・4年次は山本先生(国際取引法)のゼミに所属。


現在の仕事内容について教えてください。

私の会社は日本政府による開発途上国への開発援助の仕事を主に行っています。
その中で、私は東南アジアの円借款(日本政府が開発途上国に対して低金利で長期の緩やかな条件で開発資金を融資すること)によるインフラ開発の仕事に関わることが多く、例えば東南アジアの国での首都空港建設プロジェクトなどに従事しました。
現在は、インフラ開発をきっかけに関心を持った都市開発やまちづくりの分野に関する大学院の博士課程に所属し、育児と論文作成の両立に挑戦しています。


現在の仕事を選んだきっかけは何ですか?

駐在中によく見ていたメコン川の夕日

高校生の時に国連難民高等弁務官(UNHCR)の緒方貞子さんの本を読み、今の自分が見たことのない広い世界を見てみたい、少しでも世界の貧困削減の一助になるような仕事をしたいと思い、国際協力業界に関心を持ちました。


現在の仕事について、学生時代に抱いていたイメージとのギャップはありますか?

学生時代は、漠然と英語を使いこなす国際公務員になって、国際連合などで働いてみたいと考えていました。その後、幸運なことに、新卒から国際協力業界で働くことができ、海外出張や駐在を通して「現場」に行くと、戦後復興した日本人だからこそできる貢献は何か、歴史的や地理的につながっている東南アジアと日本との関係性の中でどんな意味を持つのか、東南アジアの勢いのある経済成長を踏まえてどんな未来ビジョンを一緒に描くのかを仕事を通じて考えるようになりました。


仕事をしていて一番嬉しかったこと(思い出に残っていること)はありますか?

完成したの空港ターミナル

担当していた首都空港建設プロジェクトの完成式を迎えられたことが一番嬉しかったです。日本側の関係者だけでなく、数年間、ずっと一緒に働いてきた支援対象国側の担当者と共に完成式に参加し、笑顔で集合写真を撮ることができました。


仕事をしていて一番つらかったことや苦労したことはありますか?

東南アジアでの海外駐在が始まった当初、その国の仕事の習慣や議論の仕方に慣れず、また私のせっかちな性格もあって、日本での経験に固執するばかりに、話が進まないことが度々ありました。いろいろな人に相談し、まずはたびたび顔を出して挨拶をするところから信頼関係を築いていき、先方の意思決定のしくみを徐々に理解し、適切なタイミングを計るようになり、先方のペースに合わせて、少しづつ話を進めることを学びました。


学生時代の学びが現在の仕事に活かされていることはありますか?

まずは、明治大学にある英会話や国際交流の機会にできるだけ多く参加したことが、学内で友人ができ、同じ興味関心を持つ仲間となり、英語を学ぶモチベーションにつながったので、良かったと思います。つぎに、法曹の仕事には就きませんでしたが、ゼミでの議論を練習したロジカルに物事を考えること、数多くのルールの中で多くの人と一緒に仕事を進めていくこと、プロジェクトの契約書を読み込むことなどは、法律学科での学びを活かしていると思います。


在学時の経験から、おすすめの授業やプログラム等はありますか?

英会話合宿/毎日英会話プログラム
帰国子女や留学経験がなかったので、受験英語から使える・話せる英語を練習にするにあたり、大学のセミナーハウスでの英会話合宿や、平日の毎日英会話プログラムに参加しました。英語を話すことに対して、失敗するのが恥ずかしいという気持ちよりも、楽しくて続けたいと思えた両プログラムに参加してよかったと思います。今でも英会話合宿で出会った友人とは連絡をとっています。


最後に、明治大学法学部受験生に向けてメッセージをお願いいたします!

ツバルへの出張

学部の4年間を通じて、授業やゼミを通じて学んだロジカルな考え方、ルールの使い方及び作り方、契約書の読み方などの学びに加えて、学内外のいろいろな人に会って話を聞き、本を読み、できるだけ旅をしたことで、もともとの目標であった国際協力の仕事に就くことができました。
明治大学法学部は、自ら手を伸ばせばあらゆるチャンスをつかめる場だと思います。受験勉強の先にある広い世界に向かって頑張ってください。国際協力に関心のある方はいつか一緒に働ける日をお待ちしています!