Go Forward

法学部

【教員の活躍】Law in Japan Program for サンパウロ大学 Online 2023 を開催しました

2023年08月08日
明治大学 法学部

二宮 正人 サンパウロ大学教授「国際移民:日本におけるブラジル人のプレゼンス」二宮 正人 サンパウロ大学教授「国際移民:日本におけるブラジル人のプレゼンス」

小寺 勇輝 ブラジル三井物産(株)社長 、最後に参加者へメッセージ小寺 勇輝 ブラジル三井物産(株)社長 、最後に参加者へメッセージ

参加者からの質問にお答えになる、林 禎二 駐ブラジル大使参加者からの質問にお答えになる、林 禎二 駐ブラジル大使

講義後の質疑応答での江口雅之 JICAブラジル事務所長講義後の質疑応答での江口雅之 JICAブラジル事務所長

守田 智保子 准教授の授業タイトル守田 智保子 准教授の授業タイトル

太田 勝造 教授の授業タイトル太田 勝造 教授の授業タイトル

水田 周平 専任講師の授業風景水田 周平 専任講師の授業風景

辻雄 一郎 教授の授業とチャット辻雄 一郎 教授の授業とチャット

(左から)アルトゥール・バレトさん、サンパウロ大学・二宮正人教授、上野正雄法学部長、小室輝久教授(左から)アルトゥール・バレトさん、サンパウロ大学・二宮正人教授、上野正雄法学部長、小室輝久教授

「Law in Japan Program forサンパウロ大学Online 2023」(法学部主催)が7月18日~22日に実施され、ブラジルをはじめ世界各地から連日約200名の参加者がオンラインで参加しました。

「Law in Japan Program」は日本法を英語で学ぶ短期留学受入れプログラムで、2009年以降毎年実施しています。今回は、サンパウロ大学法学部(ブラジル)と独立行政法人国際協力機構(JICA)の共同事業である日本開発研究プログラム(フジタ・ニノミヤチェア)が実施する日本理解促進のための全10日間のオンライン特別講義(フジタ・ニノミヤチェア日本法短期教養講座)に協力し、後半の5日間の授業を本学教員が提供するかたちで実施しました。

7月18日の授業開始前には開会式が行われ、あいさつに立った上野正雄法学部長は「多くのみなさんが日本と日本法に興味を示してくださっていることをたいへん嬉しく思います。今回このプログラムに参加するみなさんが、日本法と日本社会により関心をもち、日本とブラジルの間の『かけ橋』となってくださることを願っています」と期待を込めました。次いで、2021年に本プログラムを受講し、その後JICA研修員として本学法学研究科博士前期課程で学んでいるブラジルからの留学生アルトゥール・バレトさん(指導教員・金子敏哉教授)が明治大学大学院での留学生活を紹介し、将来日系企業をクライアントとする弁護士として活躍するために日本の商標法を学んでいることや、今回の留学が、「学問的、専門的、そして個人的な成長にとってまたとない機会であった」ことなどを参加者に語りかけました。

その後、守田智保子准教授(法務研究科)による「日本の刑事手続きと最近の動向」をテーマとする授業が始まりました。授業中はZoomのチャット機能を活用した双方向的なやりとりが活発に行われ、守田准教授が「日本の刑事司法にどのような印象を持っていますか」と質問すると、すぐに、「速くて確実」、「厳しい」、「厳格なシステムに見えるが、日本社会を安全にしている」といった返答があり、そこから日本における犯罪発生率、刑事司法の歴史、交番を通じた地域の治安秩序維持、有罪率と起訴便宜主義に関するレクチャーと質疑応答が展開しました。

本学学生も「フジタ・ニノミヤチェア日本法短期教養講座」に参加

フジタ・ニノミヤチェア日本法短期教養講座は、本学学生による日伯関係の理解の促進、日本法の比較的観点からの理解、英語による専門分野の授業の受講機会の提供などを目的に、本学の全ての学生に開放され、約80名が参加しました。

【参加者の声】
法学部2年生・田中菜南子さん
「海外との比較によって、日本の法律に対する理解がより深まると考えて参加しました。また、海外の学生から日本の法制度がどのように見えているのかにも興味がありました。守田智保子先生の授業では、日本の刑事訴訟法と交番が担う治安維持の効果を、日本法に対する海外の学生の意見を実際に目にしながら、海外との比較から知ることができ、ただ長所や短所として捉えるのではなく、日本特有の特性として知ることができたのが良かったです。双方にとって母語ではない英語を用いて授業に参加しているのが、海外大学とのプログラムならではで面白かったです。今回のプログラムを通じて、海外の法制度に関する講義に興味を持ちました。」

大学院法学研究科博士前期課程1年生・セルビ=エセノヴァさん(トルクメニスタン出身)
「外国人として日本語で法律を学ぶことには言葉の壁があるため、英語で日本法を学べることに惹かれました。またブラジルの教授や学生とアイデアや洞察力を共有しながら政治、法律、経済、社会の観点から日本とブラジルの関係を探求できることが魅力的でした。特に、無国籍者に関する私の研究テーマに関して、二宮正人教授の講義はブラジルと日本の間の移住の力学について貴重な洞察を提供し、在日ブラジル人の経験に光を当てました。また江口雅之所長の講義は、難民・避難民支援におけるJICAの取り組みについて掘り下げたもので、私の移住に対する理解を補完する上で不可欠な情報を提供してくれました。このプログラムを通じて専門家や経験豊富な教授陣から得た洞察は、日本の法制度、文化、慣行について貴重な視点を与えてくれ、私の将来のキャリア志向のための強固な土台を築いてくれました。」

【JICAブラジル事務所 江口雅之所長からのメッセージ】
「JICAチェアは、日本の近代化以降の経験を開発途上国と共有し、開発途上国の発展に役立ててもらうことを目的としています。明治大学とサンパウロ大学の両法学部間の短期講義プログラムは、形成過程の異なる両国の法制度の比較や最新の動向・課題を共有することが日伯双方の学びにもなっています。法学知識の習得のみならず、日伯関係を取り巻く状況や、討論に積極的なブラジル側参加者との交流を通じて、これから国内外で活躍される貴学生への刺激や成長の一助につながることも期待しております。」

〔フジタ・ニノミヤチェア日本法短期教養講座 2023年度プログラム〕
日付 担当者名  授業テーマ
2023年7月11日(火) 二宮正人(サンパウロ大学法学部博士教授) 国際移民:日本におけるブラジル人のプレゼンス
2023年7月12日(水) 田中アウレア・クリスチーヌ(弁護士・二宮正人法律事務所) 日本法における調停
2023年7月13日(木) 小寺勇輝(ブラジル三井物産(株)社長) 三井物産の取り組み及び日本でのSAF(持続可能な航空燃料)生産におけるブラジル産エタノール
2023年7月14日(金) 林禎二(駐ブラジル日本国特命全権大使) G7広島サミットと日伯関係
2023年7月15日(土) 江口雅之(JICAブラジル事務所長) 平和構築に向けたJICAの課題:「難民・避難民への支援」

〔Law in Japan Program for サンパウロ大学Online〕
日付 担当者名 授業テーマ
2023年7月18日(火) 守田智保子(法務研究科准教授) 日本の刑事手続法と最近の動向
2023年7月19日(水) 太田勝造(法学部教授) AI による裁判支援
2023年7月20日(木) 水田周平(法学部専任講師) 日本の国際法:最終決定権者は誰か?
2023年7月21日(金) 有賀恵美子(法学部教授) 日本の契約法概観
2023年7月22日(土) 辻雄一郎(法学部教授) 気候変動に関する日本政府の法と政策2023


サンパウロ大学・二宮正人教授が上野法学部長を表敬訪問

7月19日には、フジタ・ニノミヤチェア日本法短期教養講座のコーディネーターを務める二宮正人サンパウロ大学法学部教授が駿河台キャンパスを訪問し、上野正雄法学部長を表敬訪問しました。Law in Japan Program for サンパウロ大学Onlineのコーディネーターである小室輝久法学部教授と、前日の開会式に登壇したアルトゥール・バレトさんが同席しました。

二宮教授は、日本法短期教養講座への本学法学部の協力への謝意を表されたのち、幼少時のブラジル移住から日本留学、日本の大学におけるイベロアメリカ法研究の動向、2015年の本学法学部・法学研究科・法務研究科とサンパウロ大学法学部との部局間協定の締結に始まる両部局の交流と協力などについて話されました。また上野法学部長の専門分野である犯罪学やブラジルの刑務所事情にも話題が及びました。

サンパウロ大学法学部との部局間協定について(2015年4月1日)

法学部では、今後も本学の学生そして世界中の学生に法学の面白さを知ってもらえるようなプログラムを提供していきます。