2022年3月3日～5日に実施された、情報処理学会第84回全国大会において、現象数理学科4年（受賞時）の富田隼輔さん（中村和幸研究室）が大会学生奨励賞を受賞しました。この賞は、全国大会の学生セッションで発表した学生会員の中から、座長裁量で優秀な発表に対して贈呈される賞です。
富田さんは「農業分野の回帰問題における少数部分ラベルの予測精度向上—リサンプリングを用いた画像データによる深層学習」という題目で発表を行いました。
農業分野における熟練者の経験の継承や労働力不足問題への貢献の観点から、画像データを入力し一定期間後の作物収量を、深層学習を含む機械学習によって予測するというタスクは重要です。しかし、このようなタスクでは、学習において収量のデータ分布の裾確率が低くなり、その影響から、収量予測精度が上がりにくくなる問題が生じる場合があります。そこで本研究では、分類問題における不均衡データ問題でのリサンプリング手法を応用することで、データ分布を一様分布に近づけるアプローチについて提案し、実際のきゅうりの収量予測問題において一定の有効性があることを示しました。
