2022年3月3日~5日に実施された、情報処理学会第84回全国大会において、現象数理学科4年(受賞時)の古俣勇樹さん(中村和幸研究室)が大会学生奨励賞を受賞しました。この賞は、全国大会の学生セッションで発表した学生会員の中から、座長裁量で優秀な発表に対して贈呈される賞です。
古俣さんは「人流センサデータによる混雑予測モデルの構築と松江駅の特徴検出」という題目で発表を行いました。観光地混雑予測は、地域店舗の売り上げ予測や商品入荷の最適化を可能とし、観光地・地域活性化に貢献できる有用なツールです。本研究では、人流センサで取得される数値データを用いた混雑予測分析の枠組みを検討・提案するとともに、実際に松江駅において取得された休日の人流データへの適用を通じて、その有効性や特徴を検討しました。検討の結果、領域内に滞留している人数を与えるstockデータと流量を与えるflowデータでは、flow データを用いる方が良いことを示しました。また、テンソル分解や回帰モデルによる解析結果からは、混雑度が上昇する時間帯を含む1日の変動特徴や、松江水郷祭における人流の特徴抽出に成功しました。