総合数理学部 楠岡成雄客員教授が、平成30年度「日本学士院賞」を受賞しました。楠岡教授の業績を讃え、明治大学総合数理学部主催によりこれを記念した公開講義を開催します。(ポスター拡大は
こちらから)
【日本学士院賞】
日本学士院における授賞制度は、明治43年に創設され、学術上特にすぐれた論文、著書その他の研究業績に対して授賞が行われています。授賞式は明治44年より毎年挙行され、平成29年度で第107回を迎えました。昭和24年以降の授賞式には天皇陛下の行幸を、平成2年からは天皇皇后両陛下の行幸啓を仰いで挙行されています。
(日本学士院公式Webページより)
楠岡成雄客員教授「日本学士院賞」受賞記念
明治大学総合数理学部公開講義「金融リスクの計量化」
日時:2018年7月5日(木) 17時30分~19時
会場:明治大学中野キャンパス 高層棟3階 311教室
※ 公開講義の聴講申し込みは不要です。ご自由にご参加いただけます。
※ 中野キャンパス1階アトリウム(エントランス)から3階フロアまで直通の、エスカレーターをご利用ください。
講演題目:金融リスクの計量化
講演者/受賞者:楠岡成雄(くすおか しげお) 明治大学客員教授 / 東京大学名誉教授
主催:明治大学総合数理学部
共催:明治大学先端数理科学インスティテュート
問合せ先:明治大学先端数理科学インスティテュート
〒164-8525 東京都中野区中野4-21-1 明治大学中野キャンパス8階
E-mail:
mims@mics.meiji.ac.jp / Tel. 03-5343-8067
Website:
http://www.mims.meiji.ac.jp/index.html
【日本学士院賞授賞理由】(日本学士院公式Webページより抜粋)
楠岡成雄氏は、伊藤 清氏によって創始された確率解析を大きく展開させ、その無限次元解析的方法を発展させることで新たな局面を切り開き、さらに数理ファイナンス等の分野で確率解析の深遠なる応用を与えました。
楠岡氏はD.W.Stroock氏との共同研究において、マリアバン解析を整備し大きく発展させ、この応用として、二階の微分作用素に関する熱方程式の基本解の準楕円性の問題に大きな進展を与えました。また、発展方程式の基本解の上からの評価がナッシュの不等式と同値であるという、発展方程式論の記念碑的な成果を挙げました。数理ファイナンスの分野においては、マリアバン解析とリー環論に基づいて、楠岡近似と呼ばれる拡散過程の期待値の近似計算方式を与え、オプション価格の高速計算の精度保証を可能としました。このほか、フラクタル上の確率過程、大偏差原理、統計力学に関係する確率モデルの研究など、極めて多岐にわたる顕著な業績を挙げています。