2025年8月25日〜8月27日に日本大学で開催されたエンタテインメントコンピューティング2025(EC2025)において、総合数理学部 先端メディアサイエンス学科4年の千田知佳さん、小平乙寧さん、アサヒグループ食品株式会社、アサヒグループジャパン株式会社、宮下芳明教授らの「PTTVX:風味と食感制御を可能にするゾルフードプリンタ」が、対話発表賞を受賞しました。
対話発表賞とは、参加者投票に基づき、デモ・ポスター発表で優秀な研究発表に授与される賞です。
本研究は、粉末調味料と液体香料を分けて保存し、出力時に混合することで高い保存性と風味の柔軟な表現を可能とするものです。さらに、異なる温度の水と混合して得られるゾル状態を活用することで、食感に関わる粘性などの制御について発表しました。
応用例として、動物性原料を使用せず50 kcal以下で仕上げた豚骨風ラーメンや、脂質・糖類ゼロで低カロリーのカスタードクリーム風スイーツを提示しました。
デモ発表では、デバイスに関する展示に加え、アサヒグループジャパン株式会社のスポンサーブースにて、来場者に豚骨風ラーメンとカスタードクリーム風スイーツの試食をして頂きました。
体験者からは「味や食感の完成度に驚いた」「低カロリー・低脂質でありながら満足感がある」といった声が寄せられ、また「誰もが好きなものを安心して楽しめる日常が訪れるのではないか」といった、今後の食生活の可能性に関する議論も行われました。
千田知佳,小平乙寧,長谷川紗智,飯塚奈夏,齋藤詞音,遠藤雅大,堤賢太,田崎秀征,宮本靖久,細田奈央子,宮下芳明.PTTVX:風味と食感制御を可能にするゾルフードプリンタ.エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2025論文集, 2025, p. 458-463, 2025.