このように学習環境が整っていても、それだけでは十分ではありません。大切なことは、学生が文献を読み判例を学習する中で、自ら疑問を持ち、自ら考えることです。この積極性・主体性は司法試験に合格するためにはもちろん、柔軟で創造的な思考力を備えた法曹となるためにも必須の資質です。文献や判例に書かれていることを所与のものとしてただ「覚える」のではなく、何故そのように書かれているのか、どうしてこのような判断に至ったのかなどについて疑問を持ち、考えることによって、真の深い理解となり、新規で多様な問題に対処できる応用力や判断力を身につけることができるのです。教員は、学生が思考を深めるための支援をします。学生が自ら疑問を持ち、懸命に考えた末の質問に対し、教員も全力で対応します。学生が懸命に考えた末の質問は、教員にとっても自らの思考を深めたり、教育方法を顧みるきっかけとなるのです。このような学生と教員との間の真摯なやりとりは、学生の人としての成長にも大きな影響を与えるものと思います。
明治大学法科大学院は、真摯に学ぼうとする学生を歓迎します。教員は、皆さんが、豊かな人間性と柔軟で創造的な思考力を備えた法曹になれるよう全力で支援します。
法務研究科長 手塚 明