MBA, Meiji Business School

MBA 明治大学ビジネススクール 社会人大学院

グローバル・ビジネス
研究科 (MBA)

【明治MBA】海外研修科目「International Week(グローバル・ビジネス研究)」実施報告

2022年11月07日
明治大学 ビジネススクール

神田明神訪問時グループフォト神田明神訪問時グループフォト

グループフォトグループフォト

講義風景1講義風景1

昼食風景昼食風景

講義風景2講義風景2

修了式修了式

明治大学ビジネススクール(グローバル・ビジネス研究科、MBS)は、ポルトガルのAESEビジネススクールと共同で「International Week」(山口不二夫教授)を実施しました。International WeekはMBSにおいて学生の国際感覚を涵養するため設置している「グローバル・ビジネス研究」という授業科目の一環として実施しています。たとえ日本においてビジネスを行うとしても、国際的に広がりを続けるビジネスの世界において国際的な視点を持つことは不可欠であり、ビジネススクールとしてこのような視点を養うカリキュラムを展開することが極めて重要であると考えています。コロナ禍における中断はあったもの、毎年3から4科目をアジアを中心とする各国において開催し多くの学生が参加しています。

2018年にMBSが国際認証EPAS(現:EFMD Accredited)を取得したことを契機として、2020年7月にポルトガルの権威あるビジネススクールであるAESEビジネススクールと覚書を締結し、学生の相互交流プログラム(International Week)を実施することを決定しました。2022年度は9月にMBSの学生をポルトガルのAESEビジネススクールに派遣、10月にAESEビジネススクールの学生を本学にて受け入れて研修を行いました。

<International Week at AESE, Portugal>
2022年9月7日(水)~10日(金)
渡航前の事前学習として、8月6日に若山俊弘特任教授によるケースメソッドを用いた授業を行いました。ケースメソッドとは、実際の企業において発生した経営レベルの課題について、その意思決定のあり方や具体的な解決方法について履修者の間で討議を行い、企業経営を疑似体験する教授法です。AESEビジネススクールでは、ケースメソッドが多く用いられていることから、英語によるケースの思考法を事前に学習しました。

9月7日からは、MBSから9名の学生をポルトガルAESEビジネススクールに派遣し、同校のExcelling in Leadership Executive MBA Intensive Week Programmeの履修を通じて積極的な議論を行いました。参加者は他に、オーストリアのドナウ大学から17名、ポーランドのクラカウビジネススクールから7名、AESEビジネススクールの学生が42名でした。このAESEビジネススクールでのInternational Weekでは姉妹校のIESEビジネススクールの教員も兼ねる3人の教授により、3つテーマについてケースを用いた学習を行いました。75名の参加者は10のチームに分かれました。

[DAY1]
AESEビジネススクールの研究科長の挨拶、参加ビジネススクールのプログラム担当教員の挨拶から始まり、初日はJoaquim Vilà教授によりデザインシンキング(DT)の学習を行った。DTとはどのような発想に基づいて行われるか、DTの適用において卓越した企業であるIDEO社によって実施されたプロジェクトに基づいて学習した。午後5時から30分のコーヒーブレイクがとられ、ケーキも振る舞われ学生は懇談した。その後ペルーの大手映画チェーンである Cineplanet のケースを用いて、 IDEO社がどのようにデザインプロセスを展開したかについて学んだ。午後7時に講義は終了した。
[DAY2]
午前中は、前日のDTの学習の続きを学習した。SAPのケースを用いて十分な討論が行われた。1時間15分の昼食時間がとられたのち、午後は次のテーマであるやはりIESEビジネススクールの教授でもあるSebastian Reiche教授から、グローバル・リーダシップについて学習した。韓国企業のケースを用いて国際化により企業には多文化環境が生じ、組織内の人々の管理にこれまでなかった問題が生じた。国際的な役割分担を効果的に管理する方法について学習した。
[DAY3]
午前中は、前日のグローバルリーダシップの学習を行う。日本におけるHaierの事例が選ばれ、日本の事例ということもあり、また英語に慣れてきたこともあり、日本からの学生が活躍した。午後はやはりIESEビジネススクールの教授でもあるPedro Videla教授により、マクロ経済学と経済史の視点からグローバル・トレンドについて学習した。まず、70年以上の長期にわたる豊富な統計とグラフを用いて、世界経済のトレンドについて学んだ。
午後8時の講義終了後、ディナーパーティーが開催され、懇親を深めた。
[DAY4]
前日に引き続いて、Pedro Videla教授によるケース学習である。前日に学習したグローバルなトレンドの中で、ビジネスストラテジスト、組織のリーダー、および企業のCEO の役割について議論を行った。ビジネスのグローバル化、既存のビジネス慣行を混乱させる新しいビジネスモデルの出現など、現在のビジネス環境は、常に新たな課題にさらされている。各企業は環境的に持続可能で、かつ社会的責任のある方法で経済的価値を生み出すという課題に対して、いかに取り組むべきかについて討論した。
最期にAESEのプログラムディレクターの挨拶があり、参加者に修了賞が授与された。

<International Week at Meiji, Tokyo>
2022年10月31日(月)~11月4日(金)
AESEビジネススクールから27名の学生を受け入れ、MBS主催によるプログラムを実施しました。「日本式経営、日本文化への理解」をテーマに、本学他学部からも多くの教員を招くとともに、ポルトガル大使の講演、神田明神訪問、企業訪問など多岐に渡る授業を展開しました。

[DAY1]
両ビジネススクールのプログラム担当教員からの挨拶からスタートし、最初のプログラムとして本学国際日本学部の森川嘉一郎准教授を講師に迎え、「Manga, Anime, Games and the City of Tokyo」をテーマとして講義を行いました。日本の漫画、アニメ文化や「オタク」への社会的理解の変遷などについて議論がなされました。
次のプログラムでは在日ポルトガル大使のVítor Sereno氏を招いて基調講演を行いました。日本とポルトガル両国の経済発展に向けた協働の状況についてお話をいただきました。
その後は、神田明神へ場所を移し、神道への理解を通して日本の文化を体験する場を設けています。
[DAY2]
本学商学部鈴木仁里専任講師による「The Japanese Style Management and Innovation」をテーマとしたグローバル企業の国際展開の歴史や直面する課題に関する講義から始まり、京王電鉄様を講師にお招きして日本とポルトガルの鉄道の比較、その歴史に関する講義をいただきました。その後は、実際に京王電鉄を利用した移動を体験し、京王線下北沢駅における京王電鉄様の取り組み、駅ビル開発の状況を視察しました。
[DAY3]
本学の前評議員でもある青柳勝栄氏による「The Rise and Fall of IT Industry in Japan」をテーマとして講義からスタートしました。青柳氏のIT業界での経験や海外でのビジネスに関するお話をいただきました。さらに、森ビル様を講師に迎え、東京という大都市における都市開発の展望や虎ノ門ヒルズやアーバンラボでのフィールドスタディを実施しました。
[DAY4]
MBS許佑旭教授の「Introduction to Japanese Family Business」に関するケースメソッドによる講義とMBS沼田優子兼任講師による「Japanese Business from the Perspective of the Capital Market」をテーマとしたシミュレーションゲームを利用した講義を実施しました。
[DAY5]
コニカミノルタ様にご協力をいただき、同社の八王子プラントを訪問し日本における製造業の現状、研究開発を視察しました。大学に戻ったのちはソニー様のご協力による講演をもって全プログラムを終了し、履修者に対して修了証を交付しました。

来年度以降も海外のビジネスの最前線を体感する機会を多く提供することや、海外有力ビジネススクールとの提携を深化させながら、より一層の国際化を志向していきます。
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