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先端数理科学研究科

【先端数理科学研究科ネットワークデザイン専攻】博士前期課程2年の東 大智さんが2020年電気学会電力・エネルギー部門大会においてYOC優秀発表賞を受賞

2020年10月22日
明治大学 先端数理科学研究科

東 大智さん東 大智さん

表彰状表彰状

先端数理科学研究科ネットワークデザイン専攻博士前期課程2年の東 大智さん(福山良和研究室)が2020年電気学会電力・エネルギー部門大会においてYOC優秀発表賞を受賞しました。

今年度の電気学会 電力・エネルギー部門大会では,ポスター発表の中止に伴い,ヤングエンジニアオーラル発表コンペティション(YOC)を実施しました。本コンペティションは,電気学会 電力・エネルギー部門大会において,29歳以下の方による優れた口頭発表に対して,YOC優秀発表賞とYOC奨励賞を授与します。

【論文主旨】
配電系統の状態推定(DSE)は,対象系統で計測器から得られる計測データを基に,電圧・電流値等の系統状態をオンラインで把握することを目的としている。配電系統は,亘長が長く面的な広がりをもっており,且つ設置されている計測器が極端に少ない。また,近年は,配電系統内で分散電源の導入が進んでおり,これに伴い配電系統内の電圧プロフィールは複雑となっており, DSEの重要性が高まっている。従来のDSE研究では,計測器の非同期性を考慮せず,実用的でなかった。本論文では,計測器の非同期性を考慮した世界初の新たな定式化を提案するとともに,実用性を考慮しディペンダブルな並列処理を考慮した進化計算手法であるDPMP-GBSODEを適用したDSE手法を提案した。提案法は,従来の非同期性を考慮しない手法と比較し,高精度な解を得られると同時に,高速に,かつ配電営業所のサーバシステムに一部遅延が生じても推定精度を維持できる状態推定を実行可能であることを確認した。なお,本研究結果は,明治大学と富士電機株式会社との共同研究の成果に基づいている。

受賞論文: 東大智・福山良和・大井章弘・神通川亨・藤本久:「非同期計測を考慮した複数時間断面を用いた配電系統状態推定への並列複数集団型GBSODEによるディペンダブルな方式の提案」電気学会 電力・エネルギー部門大会論文Ⅰ-5 令和2年9月11日

明治大学大学院