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先端数理科学研究科

【先端数理科学研究科先端メディアサイエンス専攻】2020年度博士前期課程修了生の金子翔麻さんと渡邊恵太准教授の論文が情報処理学会論文賞を受賞

2021年06月18日
明治大学 先端数理科学研究科

受賞記念品受賞記念品

先端数理科学研究科先端メディアサイエンス専攻2020年度博士前期課程修了生の金子翔麻さん(渡邊恵太研究室)と渡邊恵太准教授のジャーナル論文が情報処理学会論文賞を受賞しました。
この賞は情報処理学会論文誌に発表された論文の中から特に優秀と認められる論文に授与されるものです。2020年度は対象論文 544編うち7編が受賞論文として選定され、そのうち1編となります。本論文は論文採択後特選論文として選出されており、今回加えて論文賞の受賞となりました。

[論文題名]Facelot:顔検出と顔属性をエントリとしたアドホックな抽選システム
[情報処理学会論文誌 Vol.60 No.11, pp.1953-1960]

[論文概要]
抽選会の主催者は場全体の雰囲気が盛り上がり,参加者全員が楽しめることを期待します。しかし,単純な抽選やありきたりのゲームでは盛り上がりが期待できず,一方で工夫を盛り込めば,相応の事前準備や運営のコストが増えます。そこで本論文では,顔検出と顔属性をエントリーとしたアドホックな抽選システム,Facelotを提案する.顔検出によってエントリーできる手軽さを持ち,抽選演出の効果と表情がもたらす心理的効果の2つの軸でエンタテイメント性を高め,場全体の雰囲気を盛り上げる設計になっています。Facelotを利用したいくつかの事例を紹介し,有効なシチュエーションを議論します。

[受賞理由]
AIが社会の様々な場面に革命的な変化を引き起こす中で,エンタテインメントコンピューティングに関する研究は人間らしい生き方の探求・実現に不可欠な存在となりつつある.本論文が提案する情報システムは,参加者が楽しめる抽選会という着想,および顔認識・表情推定といったAIの応用により,人や社会と触れ合う温かみのあるコンピュータの活用を目指すものであります。また,AIの精度を含む完成度の高さについても十分な配慮と検証が行われており,有用性および信頼性の点でも高く評価できます。査読過程における専門家からの評価も極めて高く,論文賞にふさわしいものと判断してここに推薦します。

明治大学大学院