先端数理科学研究科

先端数理科学研究科ネットワークデザイン専攻博士前期課程2年の山田航大さん（森啓之研究室）が2021 年 IEEE（米国電気電子学会） PES（電力エネルギー部門） Japan Joint Chapterにおいて Student Best Paper Award(学生優秀論文賞)を受賞しました。
この賞は、電力・エネルギー技術を研究する学生研究者の国際会議・ジャーナルにおける論文発表を奨励し，その研究活動を助成する目的で学生優秀論文賞を設け，優秀な論文発表者に Student Best Paper Award（学生優秀論文賞）と副賞賞金を授与しました。
なお、受賞条件としてIEEEPESの論文誌論文またはIEEE PES が主催または技術的支援する国際会議の発表論文が対象でした。


受賞・研究内容：2019年12月10日から14日までインドのIIT(インド工科大学)デーリー校で開催されたIEEE PES　ISAP2019（The 20th International Conference on Application of Intelligent Systems to Power Systems）で発表した論文“Development of Preconditioned Deep Neural Network for Electricity Price Forecasting,”（6頁）がオリジナリティを持つことが高く評価されました。論文内容は以下のとおりです。
複雑に変動し、突発的なスパイク現象が出現する電力市場の電力価格を深層ニューラルネットワークで予測する手法を提案しました。提案手法は前処理付き深層学習ニューラルネットワークを用いた手法です。ここで、前処理とはクラスタリングのk-meansを用いることを示し、深層ニューラルネットワークは事前学習のオートエンコーダと予測器の多層パーセプトロンから構成されます。データクラスタリング後、各クラスタにおける学習データ数の不揃いを回避するために乱数を用いたデータ増分法を提案しました。提案法を米国New England　ISOの価格データに適用し、従来法と比較して良好な結果を得ました。なお、発表当時、学部4年生であった山田航大君は明治大学SGU(Super Global University)事業の支援で学会参加しました。