先端数理科学研究科

先端数理科学研究科ネットワークデザイン専攻博士前期課程2年の山田航大さん（森　啓之研究室）が電力技術懇談会において田村記念賞を受賞しました。
この賞は、IEEE(米国電気電子学会)やCIGRE（国際大電力網会議）の研究活動でたいへん活躍した早稲田大学理工学部電力系統研究室田村康男教授の業績にちなんで平成１３年に創設されました。電力システムを研究する大学院生の研究活動を一層活性化するための賞です。

受賞・研究内容：受賞した論文名は“Development of Preconditioned Deep Neural Network for Electricity Price Forecasting”である。本論文は2019年12月10日から14日までインドのIIT(インド工科大学)デーリー校で開催されたIEEE PES　ISAP2019（International Conference on Application of Intelligent Systems to Power Systems）で発表した論文です。国際会議ISAPはIEEE(米国電気電子学会)PES（電力エネルギー部門の２年１回、開催されるインテリジェントシステムの電力システムへの応用の国際会議で、今回２０回目の開催となり、1987年以来43年間定期的に継続開催されている国際会議です。論文の新規性は、本学インテリジェントシステム研究室で開発した前処理付きニューラルネットワークにおいて、前処理部分のクラスタリン手法と多層パーセプトロンの間に事前学習のオートエンコーダーを導入することで前処理付き深層ネットワークを提案したことです。提案した手法を米国東部のNew England　ISOの電力市場の価格データ時系列に適用し、１ステップ先の電力価格予測を行った結果、従来法と比べて良好な結果を得ました。