2024年3月15日～17日に実施された、情報処理学会第86回全国大会において、先端数理科学研究科ネットワークデザイン専攻博士前期課程1年の光永茉弥さん（吉田明正研究室）が大会学生奨励賞を受賞しました。この賞は、全国大会の学生セッションで発表した学生会員の中から、座長裁量で優秀な発表に対して贈呈される賞です。
光永さんは「準同型暗号を用いた畳み込みニューラルネットワークの並列処理」という題目で発表を行いました。近年、プライバシーや情報漏洩の観点から、準同型暗号を用いた機械学習への応用が期待されております。本研究では、畳み込みニューラルネットワークの推論処理において、Microsoft SEALライブラリによる準同型暗号をC++実装し、その畳み込み層においてループ並列処理による高速化を実現しました。性能評価においては、MNISTのデータセットを用いて学習したモデルを対象に、準同型暗号を伴う推論処理をXeonサーバ上で並列実行し、提案手法の有効性が確認されました。
