先端数理科学研究科現象数理学専攻博士前期課程1年山崎壱晟さん、博士後期課程2年後藤大尭さん、研究・知財戦略機構博士研究員乙黒康次郎さん、西森拓特任教授、広島市立大学白石允梓准教授、および、立正大学成塚拓真准教授が、日本統計学会スポーツデータサイエンス分科会が主催する2025年度スポーツデータサイエンスコンペティション・サッカー部門にて優秀賞を受賞しました。受賞研究のタイトルは、”1対1ドリブルを支配するアタッカーとディフェンダーの行動原理” です。
山崎さんらは、サッカーにおける1対1のドリブルに着目し、選手がどのような行動原理に従って動いているのかを明らかにしました。
1対1ドリブルは、選手の技術や判断が直接的に現れる局面であり、数秒にわたる選手同士の相互作用が見られます。一方で、こうした「駆け引き」は経験則で語られることが多く、その全容を数理科学の側面から捉えることは容易ではありませんでした。
そこで、本研究では、選手の動きを記述する数理モデルを提案し、Jリーグにおける大量のトラッキングデータと組み合わせ、最適化問題を解きつつ数理モデルの解析を進めることで、1対1ドリブルにおける複雑な駆け引きの背後にある行動原理の抽出を試みました。その結果、ディフェンダーは「アタッカーとの速度差を小さくする」、アタッカーは「ディフェンダーの振る舞いの切り替えが起こる角度を攻める」という行動原理を仮定すると、実際のデータから得られた傾向をうまく説明できることがわかりました。