太陽光や風力などの再生可能エネルギーを使って電気を作る。この方法は最近日本でも注目されていますが、作った電気が消費者にきちんと届くように制御するためには、複雑で大規模な電力網が必要です。この新しい電力網、スマートグリッドを支えているのが、数理科学を活かした「予測力」。数理の力が、電気の未来を変えていきます。
福島で起きた原子力発電所の事故以来、エネルギー問題への関心はますます高まっています。中でも注目を集めているのが、太陽光や風力などの「再生可能エネルギー」ですが、これには曇りや雨の日、風がない日などは発電量が少なくなるというデメリットもあります。天候によって変動する電力を、必要な人のところに必要なだけ、安定して届けられるようにするためにはどうしたらよいのか。ここで活躍するのが、新しい電力網「スマートグリッド」です。