先端数理科学研究科ネットワークデザイン専攻博士前期課程1年任海晟さん(福山良和研究室)が、電気学会情報システム研究会で2024年電気学会電子・情報・システム部門技術委員会奨励賞を受賞しました。この賞は、部門の技術委員会の主催研究会において、35歳以下の若手研究者の中で、若手技術者にふさわしい優秀な論文発表に対し授与されます。
任海晟・福山良和・高橋賢二郎・川口嵩平・佐藤隆臣:「初期確率行列設定方法を適用した整数型Population-Based Incremental Learningと局所探索による実用的な生産シミュレータを用いた加熱炉の階層的最適生産計画」電気学会情報システム研究会 IS-24-040 2024年12月
従来、工場の生産計画に関する研究では、納期を考慮し、生産時間の最小化を目的として、フローショップスケジューリング(以下、FSP)問題等の理想的な定式化に基づいた研究が進められてきた。しかし、従来のFSP等での最適化対象パラメータは作業順序の1変数のみであり、実現場の最適化対象パラメータと一致せず、実現場の最適化対象パラメータを扱うことができない。本論文では、初期確率行列設定方法を適用した整数型Population-Based Incremental Learningと局所探索による実用的な生産シミュレータを用いた加熱炉の生産計画最適化を提案する。提案法は、実際のある組立加工系工場の加熱炉のデータを用いて、従来法と比較することにより、生産コスト削減可能なより良質な生産計画が生成可能であることを確認した。