いま数学は、科学ともう一度向き合って方向性を見いだす、一種のルネッサンスのような時期に来ていると思います。それを推進しようとしているのが現象数理学。現象数理学科は新しく自分で数学、科学を作り上げていくことができるような学科であり、それがこの学科で学ぶことの醍醐味だろうと思います。最近のテレビなどを観ていると、政治や原発、年金の話にしても、非科学的で感情論的な議論が多いので少し心配しています。現象数理学科で学ぶ皆さんには、論理的、科学的にものを考えられる人材へと成長し、社会全体がより科学的な思考が出来るようになるための牽引役として、幅広い分野で活躍してほしいと願っています。
(了)