人間活動が地球環境に与える影響に気がついた人類に子孫に残すべき環境を守るための努力が求められている21世紀は、「環境の世紀」とも呼ばれています。また、気候変動と食料安全保障は21世紀における人類の2大挑戦であるといわれています。地球上の70億人近い人々が健康で文化的な生活をするためには、食料生産の維持、拡大と流通の確保は焦眉の急ですが、これに伴う森林伐採、大気・水質汚染等の環境問題、生物・遺伝資源多様性の減少等の問題にも適切な対応が求められています。地球規模の気候変動の中で持続可能な農業を展開し、自然と人間の共生と調和を図ることが、人類の今後の生存を保証すると考えられます。このような重大な状況の中で、農芸化学専攻、農学専攻、農業経済学専攻、生命科学専攻の4専攻で構成される農学研究科は、21世紀が直面している「食料・環境・生命」に関する重要な諸問題について解決の道を探求するために、分子・細胞レベルから人間の社会活動や地球環境レベルに至る幅広く多様な視点から研究・教育活動を行っています。