ハサミからスマートフォンまで、世の中には私たちが日常生活で使う新旧のモノがあふれています。今後、スマートフォンに限らず、ハサミなどの日用品すべてがインターネットに接続され連動し、人々の行動をさりげなく支援する時代がやってきます。こういった時代に必要になってくるのが、人間の理解とそこから立ち上がるデザインの力です。
人間が「さりげなく」道具やモノと接することができるようにするためは、まず人間が日常生活での「どう動いているか」を理解することが重要です。私たちは普段、紛れもなく「動いて」生活していますが、自分がどう動いたかを意識することは少ないでしょう。しかし、そういった意識に登らないような「いつもやっていること」の中に人間が普段感じている価値や、発想のヒントがたくさんあるのです。一歩先のモノづくりは、人間の「いつも」の解体しテクノロジーと融合させる、人間をコアにしたデザインの力によって実現します。