Master of Public Policy, MPP

公共政策のプロフェッショナルを育成する公共政策大学院ガバナンス研究科

ジョナ・リン・デガヨ・コルプス(Jonah Lyn Degayo Corpuz)

2021年9月12日掲載



名前 ジョナ・リン・デガヨ・コルプス(Jonah Lyn Degayo Corpuz)
フィリピン共和国
現職 農業省第9地域事務所アグリビジネス&マーケティング課上級農業専門家
ガバナンス研究科修了年月 2017年9月

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(1) 最近1か月間で、あなたの国の新型コロナウイルス感染症陽性者は増えていますか?減っていますか?

悲しいことに増加しています。私の地域(ミンダナオ島サンボアンガ半島)を含む国内各地でデルタ株が検出されています。

(2) 最近数か月間で、あなたの国では人々の行動や移動を制限する措置がとられましたか?それはどのようなものでしたか?

はい。2020年前半には「強化されたコミュニティ隔離措置(ECQ)」が導入され、続いて全国に災害事態が宣言されました。これにより、エッセンシャルワーカーを除き、人々の移動が制限されました。ホテル、レストラン、レジャー施設等が閉鎖されました。公共交通機関も停止されました。ECQは最も厳しい措置でしたが、現在では一部の州と都市のみに適用されており、他の多くの地域は「一般的なコミュニティ隔離措置(GCQ)」が適用されています。

(3) コロナ禍で、あなたの暮らしや仕事はどう変化しましたか?

はい、まず私自身が今年3月に陽性となり、隔離生活を余儀なくされました。幸いなことに私の症状はそれほど重くなく、入院は不要で、1か月後に復帰できました。また家族や職場で「濃厚接触者」となった人はすべて陰性でした。

いま現在、感染者の拡大に伴い、職場では出勤者を3割に抑え、あとは在宅勤務となっています。出勤はローテーションで行い、フィールド訪問は制限されています。私の仕事は農業セクターですから、フィールド訪問が重要で、州を越えた出張が必要です。州境では地方政府が水際対策をとっていますが、ワクチン接種を済ませていれば州境を越えることができます。私は9月13日にワクチン接種を完了する予定なので、担当地域であるサンボアンガ半島での出張が容易になると期待しています。

もう一つ特筆すべきなのは、感染防止のため、対面での活動の代わりに、オンラインでのバーチャル会議・ワークショップ・セミナーが盛んに行われるようになったことです。世界銀行の資金によるプロジェクトへの支援ミッションもオンラインとなり、バーチャルなプロジェクト視察が行われました。

(4) 今後予想される感染症のパンデミックに対処するために、あなたの国ではどんな準備が必要と思いますか?

パンデミックとその原因に関して充分な意識を持つこと、専門組織(WHOや保健省等)を尊重し、自制することが最も大事だと考えます。人々の健康を保つためには、基本的な医療サービスへのアクセスが鍵となります。効率的なインフラと人材を伴う、考え抜かれた計画と戦略が必要です。

(5) ガバナンス研究科への留学はいまどのように活かされていますか?2年間を振り返ってどんな成長がありましたか?

ガバナンス研究科同級生の結婚式での一コマ(2019年3月撮影)

ガバナンス研究科での経験は、私の視野をいろいろな面で広げてくれました。個人的にも職業人としても、よりよい目標設定が必要なことを理解しました。例えば研修や能力向上の機会をできるだけ得るようにすることが、目標を達成することに繋がります。

明治大学で得たこと、例えばコミュニティの関与、環境マネジメント、公共政策、合意形成、NGOマネジメント、危機管理等は、農業省の中間管理職としての私の仕事に役立っています。活動の中でリソースパーソンやプレゼンターとして招かれた時は、これらの知識の共有に努めています。今の私のポジションでは、監督すること、管理すること、リーダーシップをとることが求められています。

同じ課の部下を指導する際には、明治大学で学んだことをシェアする良い機会であると考え、彼ら・彼女らが人間としても職業人としても成長することを目指しています。