Master of Public Policy, MPP

公共政策のプロフェッショナルを育成するガバナンス研究科

クペシェヴァ・エルナラ(Kupesheva Elnara)

2021年9月18日掲載



名前 クペシェヴァ・エルナラ(Kupesheva Elnara)
キルギス共和国
現職 国会法制局専門家
ガバナンス研究科修了年月 2020年9月

ページ内リンク

(1) 最近1か月間で、あなたの国の新型コロナウイルス感染症陽性者は増えていますか?減っていますか?

このメッセージを執筆している時点では、減り始めました。9月10日の陽性者は100人で亡くなった方は3名でしたが、2か月前は毎日200~400人の陽性者があり、5~7名が死亡していました。全国で感染が確認されていますが、その多くは首都ビシュケクとその近郊のチュイ州に集中しています。

(2) 最近数か月間で、あなたの国では人々の行動や移動を制限する措置がとられましたか?それはどのようなものでしたか?

強制的な措置はなく、マスク着用と密になる場所を避ける自粛の要請のみです。実際にマスクを着用している人は少ないです。

(3) コロナ禍で、あなたの暮らしや仕事はどう変化しましたか?

国全体では、コロナによる日常生活への大きな影響はありません。ただ、海外へ出かけることが制限されているため、そうした面では不便です。

個人的にも、パンデミックはそれほど大きな影響を与えていません。私や子どもたちはいつもマスクを着用し、公共交通機関を使わず、徒歩で移動するようにしています。

キルギスでは、感染急拡大により密になる家族・親族の集まりの自粛が呼びかけられて得いますが、実際にはかなり行われています。この1か月で私は50人以上が集まる4つの集まりに招待されました。そのうち一つはどうしても行かなくてはなりませんでした。

職場でも状況は同様です。上司は皆にマスク着用を呼び掛けていますが、殆ど守られていません。

(4) 今後予想される感染症のパンデミックに対処するために、あなたの国ではどんな準備が必要と思いますか?

将来的なパンデミックに対処するためには、社会と政府との密接な協力関係が必要だと思います。政府組織と非政府組織(NGO)が協力して予防策をとらなくてはなりません。例えば学校や大学、政府機関において、統計を示しながら、感染症に関するセミナーを開催し、人々がパンデミックの実際についてしっかり理解できるようになることが大切です。また、予防の重要性を周知するためには、マスメディアの役割も重要でしょう。

いま、以前よりもテレビを観たりラジオを聴いたりする機会が減り、その代わりにインターネットが情報源となりつつあります。ですから、この新しいメディアをもっと活用すべきでしょう。また、政府が市民社会との協力を進めることも必要です。社会教育が感染症予防に大切だと思います。

(5) ガバナンス研究科への留学はいまどのように活かされていますか?2年間を振り返ってどんな成長がありましたか?

東京消防庁への校外授業での一コマ

日本における最良の大学の一つで学ぶことができたことを大変嬉しく思っています。日本での最初の日から、スケジュールをしっかり立てることを学びました。また、自分で決断し、それに責任を持つことも教えてくれました。

明治大学では、自分の意見を自由に表明し、間違っていたとしても糾弾される恐れがない、ということを学びました。先生は、自分の考えを明らかにし、それを合理的に証明する大切さを教えてくれました。明治大学での学びは私にとって大変心地よい日々となりました。ガバナンス研究科に深く感謝しています。