Master of Public Policy, MPP

公共政策のプロフェッショナルを育成する公共政策大学院ガバナンス研究科

ランカ・デヴァ・ウシャンティ・マンジュラ・ゾイサ(LANKA DEVA Ushanthi Manjula Zoysa)

2021年10月19日掲載



名前 ランカ・デヴァ・ウシャンティ・マンジュラ・ゾイサ(LANKA DEVA Ushanthi Manjula Zoysa)
スリランカ民主社会主義共和国
現職 経済政策計画実施省・国家計画局・課長補佐
ガバナンス研究科修了年月 2020年9月

ページ内リンク

(1) 最近1か月間で、あなたの国の新型コロナウイルス感染症陽性者は増えていますか?減っていますか?

9月以降、感染確認者は減ってきました。

(2) 最近数か月間で、あなたの国では人々の行動や移動を制限する措置がとられましたか?それはどのようなものでしたか?

  • 感染者数や死者数の状況に応じて、外出禁止令がたびたび発令されました。州境を越えての移動は自家用車のみ可能とされた時期もあります。公共交通機関での移動や大人数での集会(結婚式・葬儀・会合・セミナー・儀式等)は禁止となりました。ショッピングモール、ホテル、レストラン、ゲストハウスも閉鎖となり、食糧やその他の必需品はいくつかの許可された政府機関によって配布されました。
  • 外出時はマスク着用とソーシャルディスタンスが義務となりました。
  • エッセンシャルサービス以外はオンライン勤務となり、特に政府機関では妊婦、授乳中の母親、特定の疾患をもつ職員の出勤もなくなりました(どうしても必要な時は特別な勤務スペースが与えられ、出退勤時刻も変えられました)。
  • すべての学校・教育機関は閉鎖され、オンラインでの授業が行われました。
  • 現金の授受に替わる新しい技術が導入されました。
  • いまは、求められたら必ずワクチン接種カードを提示する必要があります。
  • お茶やお菓子の提供は健康上の理由で中止されています。
  • 空港での入国時には指定場所での14日間の隔離が求められています。出国の場合はPCRテストが義務付けられていますが、外国人や公用/外交旅券所持者は例外となっています。国際クルーズ船やフェリーは無期限運航停止になっていますが、貨物運輸があるため、港は開かれています。在住外国人はビザ延長が可能となっています。

(3) コロナ禍で、あなたの暮らしや仕事はどう変化しましたか?

Covid-19パンデミック、特にその第3波は私の日々の暮らしや仕事を大きく変えました。世界的なパンデミックに生きることで、仕事のやり方、食事の仕方、子どもの世話、そして時間の過ごし方がドラマチックに変わりました。5月以降、私は政府のガイドラインに従って、在宅勤務となっています。私は家のことや子どもの世話をするために多くの時間を使えるようになりました。コロナ前は毎日通勤に6時間かかっていましたので。

しかしながら、オンラインでの仕事は退屈です。ここ数ヵ月、私は必要のない会議に多くの時間を費やしています。新しい考えを生み出すためには、やはり人と人が対面することが大事だと思います。同僚、友だちや親戚、そして私たちの暮らしの根っこにある日々のルーティンやイベントから離れてしまい、孤立した日常を送っています。

(4) 今後予想される感染症のパンデミックに対処するために、あなたの国ではどんな準備が必要と思いますか?

感染予防のガイドラインは、強制されるのでなく、自発的に守るようになることが大事だと思います。一部の人々はそれは自分に関係ないことで、他人の健康を守ることに無頓着です。人々の規律を改善することなくして、政府がパンデミックに対処することはできないと思います。一方で、今回のコロナ禍で明らかになったインフラの不足については、整備を進める必要があります。

(5) ガバナンス研究科への留学はいまどのように活かされていますか?2年間を振り返ってどんな成長がありましたか?

JDSプログラムを通じて明治大学ガバナンス研究科で修士号を得られたことは、大変名誉なことです。政府公務員として、公共政策の修士を持っていることは、今後のキャリアにも大きな意味を持ちます。ガバナンス研究科では、公共政策とともに、特にマクロ経済、統計、財政、人材管理、そしてリサーチ方法について貴重な学びを得ました。また研究科が提供してくれたフィールドトリップからも自分の視野を大きく広げることができました。

さらに明治大学では、異なる文化や価値に触れ、さまざまな経験を共有し、日本社会について学び、他のJDS生や日本を含む各国の人たちと交流する機会を得ることができました。日本のやり方、例えば災害への対処や規律正しくあること等からも多くを学びました。日本での2年間は自分のキャリアだけでなく個人的な人生にも大変有益だったと思います。

いま私は国家計画局で特に高等教育に関する仕事をしています。ガバナンス研究科で学んだ調査手法は、高等教育開発プロジェクトの評価や決定、問題解決、効果的な報告書作成、そして批判的な見方に役立っています。

最後になりますが、ガバナンス研究科の教職員の皆さまがスリランカの社会に対して惜しみなく支援をしてくださったことに深く感謝しています。私はずっと日本を愛しています。