Master of Public Policy, MPP

公共政策のプロフェッショナルを育成する公共政策大学院ガバナンス研究科

【木村俊介専任教授】新型コロナ対策に係る特措法 —新型インフルエンザ等対策特別措置法と行政法への道しるべ (2)—

本コラムは木村俊介専任教授が執筆しております。 筆者:木村俊介教授

本稿では,前回に引き続き,政府による新型コロナ対策の法制度を公共政策の観点から検討することとする。今回は「法制度としての在り方」と「公表」という措置について論じることとする。

なお,国及び地方公共団体(以下「自治体」という。)による措置法の運用は日々変化を遂げていること,及び本稿における意見は私見であることをお断りしておく。

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Ⅰ 法制度の在り方としてふさわしいものであったか?

本稿の表題は「新型コロナ対策に係る特措法」としている。いささかこなれていない表現であり,そのこともあり,近時,報道機関は単に「特措法」と表現することが多い。なぜこのような迂遠な表現を取らざるを得ないかというと,法制度の正式名称が「新型インフルエンザ等対策特別措置法」であることに原因がある。本法は,2009年におけるH1N1亜型インフルエンザの流行を踏まえ,新型インフルエンザ対策の実施計画や緊急事態措置等を定めることにより対策の強化を図り,もって国民の生命及び健康を保護し,並びに国民生活等に及ぼす影響が最小となるようにすることを目的とし(1条),2012年5月11日に公布された。2013年4月の施行以降,本法の適用例はなかったが,今般,新型コロナウイルス感染症(以下「新型コロナ」という。)のまん延のおそれにより,一定期間,新型コロナを新型インフルエンザ等とみなすための一部改正が行われ,2020年3月14日に施行された(本稿において以下「特別措置法」という)という経緯がある。

H1N1亜型インフルエンザは,2009年に流行し,医療機関・社会福祉施設の感染者が7千5百名余に上った(*1)。一方,新型コロナ感染者数は,2021年2月22日現在で42万4千人に達している。これらのデータが示しているとおり,立法事実(*2)としては既に新型コロナは新型インフルエンザを大きく上回っているようにみえるが,立法上の対応としては,新型インフルエンザの対処の枠組みの中に組み込んだ状態になっているのである。

もちろんのこと,コロナの感染発生当初は,その拡大状況を完全に見通すことは困難であり,その意味では結果論になってしまう面はあるが,今回のケースは公共政策を立案する担い手が陥りやすい一つの側面が,やや極端に現出してしまった事例ということもできるため,取り上げた次第である。

一般的に,新たな事象に対し,既存の法制度の柔軟な適用や一部改正で対処できるものならそのようにしたい,という発想は常に存在する。そのような立法上の発想を,筆者は立法作用における当該発想を「立法的インクリメンタリズム」と名付けている。

インクリメンタリズムとは,チャールズ・リンドブロム (C.E. Lindblom)が,主に行政機関の予算編成過程において,前年度予算をベースにして,新規の増分 (increments) についてのみ厳しい査定が行われているという観察結果に基き,政策立案者の行動様式として構築した考え方(モデル)である(*3)。リンドブロムは,政策立案者の一般的な行動様式は主に以下のような特徴を有すると指摘する。①政策案の立案を始めるのは,理想の目標に近づくためではなく,現実の差し迫った弊害を除去するためである。②政策案の探求は,現行業務の実施方法に僅かな修正を加えただけの政策案から始める。③当面の課題を一挙に解決しようとはせず,政策の修正・変更を繰り返しながら漸進的にこれを解決しようとする。④政策案の探求は実現可能と思われる2~3の選択肢を見出したところで留め,この範囲の中から最善と思われるものを選択することで満足する。

このような政策決定過程におけるインクリメンタリズムの発想は,予算編成過程だけでなく,政策課題(アジェンダ)に対し立法措置を講じる必要がある局面においても用いられることがあると筆者は考えている。我が国の場合,法律案は内閣提案(*4)によるものが多いため,政策形成過程を,行政府段階と立法府段階に分けて考えることが適当である。まず行政府段階においては,内閣提案の法律案の場合,所掌事務等に基づき法律案を立案する省等は,内閣法制局において当該法律案の内容について入念な法令審査を受ける。この法令審査の過程において,「純粋新規に法律を策定する必要があるか」「既存法の一部改正により対応することはできないか」等の観点から徹底した審査を受ける。このような法令審査の目的は,法令経済上の効率性の追求(無駄な法律を立案しない),既存法律との整合性の確保(重畳的な法律の回避),及び法律施行に伴う経費支出の抑制ということになるが,その根底にあるのは,インクリメンタリズムの発想である。そしてこの発想は,いたずらに施策の輪を広げず,真に必要な対応のみ漸進的に行っていけばよいという立法政策上の姿勢をもたらすことになり易い。

次に閣議決定後は,国会に提出され国会審議の対象となる。国会においては施策の是非論を巡り審議が行われるが,法律案を提案する政府及び与党としては,施策内容が過剰(比例原則(*5)に反するような行き過ぎた内容が含まれている),又は過少(施策内容が乏しく効果が低い)になっていないかという厳しい質疑に堪え得るような法律案を用意する必要がある。

このような行政府及び立法府の政策形成過程の構造により,施策内容としては,過剰又は過少のリスクが大きい純粋新規の法律案(*6)よりも,特に前述のインクリメンタリズム①~③の発想に基づき,既存法の一部改正案の形式を選好することとなる。

それでは,結果論となるが,どうするべきであったのか。新型コロナが新型インフルエンザと相違する点として,次の点が挙げられている。①感染した場合の無症状率が高いこと,②潜伏期間及び症状の持続期間が長いこと,③致死率が高いこと。すなわち,新型コロナは新型インフルエンザよりも「気づかないうちに拡散・まん延しやすい」感染症であるということができる。

そのことを踏まえれば,去る2021年2月の特別措置法一部改正により整備された「まん延防止措置等重点地域」の設定,営業店舗の時間短縮,休業要請,及び休業補償に係る措置など,一定程度の実効性が見込まれる措置を2020年3月の時点から原始規定として置くことや,都道府県区域を超えた住民の移動に関する措置その他の広域的措置を規定することも可能であったのではないだろうか。筆者は個々の対応を批判しているのではなく,多様な内容の立案に結果的に抑制的な効果をもたらしてしまうインクリメンタリズム的発想を反省する素材として,これらの経験を将来に生かしていくべきではないかと考える次第である。

  • (*1)2009年10月12日~2010年3月28日の累計。厚生労働省「日本におけるインフルエンザA(H1N1)のクラスターサーベイランス(2010年3月31日現在)」。
  • (*2)法律や条例の必要性や正当性の根拠となる事象を指す。
  • (*3)我が国では,増分主義・漸増主義・漸変主義などと訳されている。
  • (*4)これらの法案を閣法という。
  • (*5)法令において,手段は目的に相応した(比例した)内容に留まっていなければならないという原則。
  • (*6)これら純粋新規の法律は,「原始法」又は「原始規定」と呼ばれる。

Ⅱ 行政手段としての「公表」とは何か?

1 総説

特別措置法は,2021年2月3日に一部改正が成立したが,改正前の45条2項において,多数者が利用する施設の管理者等に使用の制限若しくは停止又は催物の停止若しくは制限等を要請することができることとされ,施設管理者等が正当な理由がないのに要請に応じないときは,必要あると認めるときに限り,要請に係る措置を講ずべきことを指示することができ(同条3項),さらに,特定都道府県知事は,指示をしたときはその旨を公表しなければならない(同条4項)とされていた。

すなわち,45条に基づけば、①実際に「要請」を行う際に個別の施設の管理者を特定して行うことが可能であり,②施設の管理者などが応じない場合には,法的な履行義務が生じる「指示」を行うことができる。なお,ここでいう指示は,一定の行為について方針,基準,手続き等を示して,それを実施させることを意味し,指示を受けた側は,法的に指示事項について履行義務が生じるものである。さらに,指示に罰則はないが、事業者名を公表することによる事実上の影響力を行使することができると考えられていた。しかしながら,実際には,時短要請に係る指示の公表を行ったにもかかわらず,営業を続けた店舗が存在し,特別措置法に係る実効性の強化を求める意見もみられるようになった。

ここで,公表という行政手段の性格を考えてみよう。行政手段の公表を巡っては様々な議論が行われているが,例えば,その1つとして,公表を,その性格により,①制裁としての公表,②実効性確保のための公表,③情報提供としての公表の3つに分類する考え方が示されている(*7)。その概要は以下のとおりである。

(1) 制裁としての公表  例えば,特定商取引に関する法律7条は,販売業者が訪問販売において氏名,目的等を明示する規定に違反した場合において、必要な措置をとるべきことを指示することができ,指示をしたときは、その旨を公表しなければならない旨を規定している。この類型の場合,法令に違反する行為を対象とし,当該違反行為に対する制裁としての性格を持つ措置である。

(2)実効性確保のための公表  例えば,容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律20条は,主務大臣が正当な理由なく再商品化をしない事業者に対し勧告することができ,勧告に従わなかったときはその旨を公表することができる旨を規定している。この類型の場合,対象としているのは,法令違反にまでは至らず,事業者が事実行為としての行政指導に従わない場合であり,行政機関がそのような事業者の対応に対して制裁よりはソフトな手段として行政指導に従うことを促すとことを目的とする措置である。このため,上記(1)と区別し,行政活動の実効性確保の手段として位置付け得るものである。

なお,上記(1)及び(2)は,事業者にとっては侵害的行政の性質を伴うことから,法律による行政の原理に基づき法律の授権が必要と考えられている(*8)。その意味では(1)及び(2)は広義の制裁的手段に相当するということができる。

(3)情報提供としての公表  食品衛生法63条は,厚生労働大臣等は,この法律に基づく処分に違反した者の名称等を公表し,食品衛生上の危害の状況を明らかにするよう努める旨を規定している。文言から明らかなように,この場合,事業者に対する制裁的意図はなく,むしろ違反して操業してきた者の名称等を情報として公衆に知らしめることにより,食中毒の被害拡大を防止することを目的としている。このような類型は,上記(1)及び(2)と性格を異にするものであり,「情報提供としての公表」としての性格を有する類型として位置付けられる。

2 経緯

ここで行政手段としての公表を巡る経緯等を整理してみると,次のとおりである。
ア 改正前の特別措置法45条に基づく指示及び公表は,講学上の分類でみると,行政指導に従うことを促す上記(2)に相当する措置であると考えられる。
イ しかし,実態としての制度の運用を見ると,広義の制裁的手段として行政関係者に理解されていたと考えられる。その証左として,下記の事実を挙げることができる。
① 特別措置法に基づき国が定める緊急対処方針(2021年4月11日)において次のように記されている。「特定都道府県は,法第24条第9項及び法第45条第2項に基づき,感染の拡大につながるおそれのある催物(イベント)開催の制限の要請等を行う。(中略)これらの場合における要請等に当たっては,第1段階として法第24条第9項による協力の要請を行うこととし,それに正当な理由がないにもかかわらず応じない場合に,第2段階として法第45条第2項に基づく要請,次いで同条第3項に基づく指示を行い,これらの要請及び指示の公表を行うものとする。」この文脈の中で理解すると,都道府県知事は段階的に事業者に対する公権的働きかけを強め,その働きかけの影響力を公表という行政手段で補強しているように理解される。したがって,このような取扱いをみると,行政機関は,公表を広義の制裁手段として取り扱ってきた面があることは払しょくし難いのではないだろうか(少なくとも上記(3)の情報提供を目的とした措置とは異なるように考えられる)。
② ある知事は,公表に際し,「これ以上の対応はできない。指示を出した当事者として歯がゆい思いがある。店には明日からでも協力してほしい。」とコメントしたと報道されている 。また,「休業要請 拒否なら店名公表」という見出しの新聞報道もみられるなど ,公表を広義の制裁手段として捉える考え方が普及していたことは否定できない。
ウ 広義の制裁手段としての公表は,公共政策学の分野においては,行政手段の心理学的手法に属するものとして位置づけられる。心理学的手法は,規制的手法や経済的インセンティブ(補助金等)とは異なり,政府による強制的な干渉がなくとも人々の行動を適切な方向に誘導するナッジと呼ばれる手法の1つとされる。具体的には,「知事が店名を公表するのだから,少なくとも公衆衛生上問題があるらしい。訪れることは控えよう。皆もそうするだろう。」という心理を利用する手法である。この手法は,社会的非難や一般公衆の同調圧力を利用し,低コスト,かつ,行政争訟の対象とすることが容易でなく行政機関にとって私人との摩擦が少ない手法としてのメリットを有する。
エ しかし,一般的に多数者が対象者の活動に共感を有する場合には社会的非難は効果を上げることが困難な面がある。すなわち,一般の人々が,指示を受けながらも営業活動を続けるという事業者の行動について,強く倫理的な悪性(避難相当性)を感じない場合が生じ得る。「かえって気の毒。逆に応援したい。」という感情が発生することや,さらに,「近隣の店舗が休業しているのだから,代わりにこの店に行こう」という発想になり,返って人が集まる逆効果を招くことがある。このような現象は,パチンコ店の営業のように,当該営業自体が目に見える形で社会的害悪をもたらしている要素が高いとはいえないと多数者が捉える場合に発生し得る。もちろん,パチンコ店の営業においても,店舗が集客することにより感染の確立は高まる訳であるが,前述の食品衛生法違反の店舗の活動と比較した場合の危険性,非難相当性が相対的に低いものと一般に受け止められる側面がある。
一方,公表の対象となった事業者に対し,自力救済的に制裁を企てる者が発生する可能性もある(いわゆる「自粛警察」に相当する活動がこれに相当する)。
要は,行政の心理的手法は,その実効性において不確定要素を伴う面があり,今回の事案はこのことが象徴的に表出したということができる。
オ 2020年4月に,大阪府,福岡県及び愛知県が,相次いで特別措置法に基づく休業要請に応じない店舗の公表を行った。しかし,公表後も営業を継続した店舗もあると報道されたところである。
カ このような状況を踏まえ,2020年6月頃から特別措置法を改正し法律の実効性を高める必要性を政府高官もコメントし,また,2021年1月の新型コロナウイルス感染症対策分科会においても,休業要請に関する実効性を高める制度整備の必要性が論議された。
キ このような経緯を踏まえ,2021年初頭に特別措置法一部改正案が政府により取りまとめられ,与野党間の協議・修正を経て,同年2月3日に成立した。今回の一部改正(以下「当該改正」という。)において,都道府県知事が,指示に代えて行政命令を発出することができ,その旨を公表することができることとした。また,行政命令の違反者に,秩序罰として,30万円以下の過料を課すこととした(当該改正の概要について表参照。)。

<表>

  • (*7)出典;芝池義一 『行政法読本(第4版)』 有斐閣,2016年,155-156頁
  • (*8)前掲書,156頁。

3 当該改正を評価できる点

当該改正については,秩序罰と行政刑罰のいずれがが適当か,また,秩序罰の金額は妥当かなど,その内容を巡る論議について,詳細な報道が連日行われ,高い関心が寄せられた。このことは,新型コロナ対策に係る立法政策における究極の問いとして,「政府は,国民の命と,経済生活のいずれを重視すべきなのか」という問題に遡ることとなる。

このような究極の問題は別の機会に論ずることとし,当該改正における公共政策の在り方に焦点を絞った場合,筆者は当該一部改正について,次の点を評価してよいと考える。
(1) 心理学的手法を活用する公表は,低コストかつ摩擦が少ない行政手段であるというメリットがある反面,一般的な多数者が抱く共感に大きく影響を受ける面があることから,今回のコロナ禍のように被害の範囲及び規模において未曽有といえる脅威に直面した際に,必ずしも予見可能性が高い行政手段とはならない面がある。このため,改正前の「要請・指示・公表」という施策のセットよりも,改正後の「要請・行政命令・過料・必要に応じた公表」という施策のセットの方が,行政上の義務履行確保の手段としては安定性及び実効性を期待できるものと考えられる。
(2) 行政刑罰ではなく秩序罰を選択するとともに,過料の上限を50万円から30万円に与野党協議において修正された点については,他制度との均衡性からみて,妥当な基準に落ち着いたものと考えている。

4 当該改正後の特別措置法の課題

この点に関しては,当該改正後の特別措置法の施行通知(令和3年2月12日)において,公表の取り扱いについて国が示した方針に触れてみたい。当該通知において以下のように記述されている。
8 緊急事態措置に係る感染防止の協力要請等(法第45 条)(抄)
(5)法第45 条第2項の要請又は同条第3項の命令を行った際の公表について(法第45 条第5項) 「緊急事態における施設の使用制限等の要請又は命令の公表は,利用者等に対して,事前に広く周知することが重要であることから規定されたものであり,制裁ではなく,利用者の合理的な行動を確保することを目的としている。したがって,当該公表は,感染拡大防止の観点から逆効果になったり,誹謗中傷行為等が起きたりしないよう,その影響に配慮することが必要である。また,公表によりかえって多くの利用者が集まるなど,公表が利用者の合理的な行動を確保することにつながらないことが想定されることから,今般,法第45 条第5項について,『公表しなければならない』ものから『公表することができる』ものに改正したところであり、そうした場合には、公表しないことができる点にも留意されたい。」
この通知から,①国は,特別措置法の公表の性格を,前述の広義の制裁ではなく,情報提供としての公表である旨を強調していること,②公表という心理学的行政手段が,行政機関の意図とは異なる効果をもたらす可能性があることを認め,政策決定に慎重さを求めていることが明らかである。
これらの点について,筆者は,当該公表が,その性格として,広義の制裁の要素を全く排除しているとは考えにくく,「情報提供としての公表」のみの性格を備えた類型として位置づけることにはいささか無理があると考えている。しかしながら,国が,このような未曽有の社会的事象に直面し,心理学的手法としての行政手段の活用に慎重な検討を要することを認識している点については肯定できるところである。この点は,行政機関のみの課題だけではなく,まさに国民生活を営んでいる国民が,経験を重ねつつ,どのような行政手段が国民にとって望ましいかということを考えていく上での重要な問題提起を行っていると思量する次第である。(了)

<参考条文> 新型インフルエンザ等対策特別措置法(抄)

(目的)
第1条 この法律は、国民の大部分が現在その免疫を獲得していないこと等から、新型インフルエンザ等が全国的かつ急速にまん延し、かつ、これにかかった場合の病状の程度が重篤となるおそれがあり、また、国民生活及び国民経済に重大な影響を及ぼすおそれがあることに鑑み、新型インフルエンザ等対策の実施に関する計画、新型インフルエンザ等の発生時における措置、新型インフルエンザ等まん延防止等重点措置、新型インフルエンザ等緊急事態措置その他新型インフルエンザ等に関する事項について特別の措置を定めることにより、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号。以下「感染症法」という。)その他新型インフルエンザ等の発生の予防及びまん延の防止に関する法律と相まって、新型インフルエンザ等に対する対策の強化を図り、もって新型インフルエンザ等の発生時において国民の生命及び健康を保護し、並びに国民生活及び国民経済に及ぼす影響が最小となるようにすることを目的とする。
第24条 都道府県対策本部長は,当該都道府県の区域に係る新型インフルエンザ等対策を的確かつ迅速に実施するため必要があると認めるときは,当該都道府県及び関係市町村並びに関係指定公共機関及び指定地方公共機関が実施する当該都道府県の区域に係る新型インフルエンザ等対策に関する総合調整を行うことができる。(中略)
9 都道府県対策本部長は,当該都道府県の区域に係る新型インフルエンザ等対策を的確かつ迅速に実施するため必要があると認めるときは,公私の団体又は個人に対し,その区域に係る新型インフルエンザ等対策の実施に関し必要な協力の要請をすることができる。
(感染を防止するための協力要請等)
第45条 特定都道府県知事は、新型インフルエンザ等緊急事態において、新型インフルエンザ等のまん延を防止し、国民の生命及び健康を保護し、並びに国民生活及び国民経済の混乱を回避するため必要があると認めるときは、当該特定都道府県の住民に対し、新型インフルエンザ等の潜伏期間及び治癒までの期間並びに発生の状況を考慮して当該特定都道府県知事が定める期間及び区域において、生活の維持に必要な場合を除きみだりに当該者の居宅又はこれに相当する場所から外出しないことその他の新型インフルエンザ等の感染の防止に必要な協力を要請することができる。(中略)
2 特定都道府県知事は、新型インフルエンザ等緊急事態において、新型インフルエンザ等のまん延を防止し、国民の生命及び健康を保護し、並びに国民生活及び国民経済の混乱を回避するため必要があると認めるときは、新型インフルエンザ等の潜伏期間及び治癒までの期間並びに発生の状況を考慮して当該特定都道府県知事が定める期間において、学校、社会福祉施設(通所又は短期間の入所により利用されるものに限る。)、興行場(興行場法(昭和23年法律第137号)第1条第1項に規定する興行場をいう。)その他の政令で定める多数の者が利用する施設を管理する者又は当該施設を使用して催物を開催する者(次項及び第72条第2項において「施設管理者等」という。)に対し、当該施設の使用の制限若しくは停止又は催物の開催の制限若しくは停止その他政令で定める措置を講ずるよう要請することができる。
3 施設管理者等が正当な理由がないのに前項の規定による要請に応じないときは、特定都道府県知事は、新型インフルエンザ等のまん延を防止し、国民の生命及び健康を保護し、並びに国民生活及び国民経済の混乱を回避するため特に必要があると認めるときに限り、当該施設管理者等に対し、当該要請に係る措置を講ずべきことを命ずることができる。(中略)
5 特定都道府県知事は、第2項の規定による要請又は第3項の規定による命令をしたときは、その旨を公表することができる。