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国際日本学部

【国際日本学部】特別シンポジウム「ヴィジュアル・カルチャーと漫画の文法」(12/23)

2009年12月19日
明治大学

photo:TAISUKE YOSHIDAphoto:TAISUKE YOSHIDA

このたび、国際日本学部では、ヨーロッパを代表するマンガ理論家であり、視覚文化一般にも深い造詣を持つ、ティエリ・グルンステン氏をフランスからお迎えして、12月23日(水・祝日)、特別国際シンポジウム<ヴィジュアル・カルチャーと漫画の文法>を開催いたします。

第一部のテーマは、グルンステン氏の著書の題名でもある、「線が顔になるとき」。
博覧強記の作家・博物学者として名高い荒俣宏氏と、本学の高山宏教授が、顔と線をめぐる視覚文化の問題を縦横無尽に語り合います。

第二部は、氏の主著であり、最近日本でも翻訳が出たばかりの『マンガのシステム』をめぐって、著者であるグルンステン氏自身を中心に、『マンガの読み方』『サルでも描けるマンガ教室』で有名な竹熊健太郎氏と、『テヅカ・イズ・デッド』で新しいマンガ理論の地平を切り開いた伊藤剛氏を迎えて、マンガとは何か、その中で、コマ・言葉・絵、そしてキャラクターはどのような役割を果たしているのか、について熱い議論を繰り広げます。司会は本学の藤本由香里准教授です。

総合司会は高山宏教授で、最後にはグルンステンとの間で、まとめの対話の時間が取られる予定です。高山教授はこのために、講義の中で半年かけて『線が顔になるとき』を学生のために読み解いてこられました。この貴重なセッションに、ぜひ足をお運びください。

                      記

【明治大学国際日本学部特別シンポジウム】
ヴィジュアル・カルチャーと漫画の文法——ティエリ・グルンステンを迎えて——

[日時]2009年12月23日13時30分〜18時(2部構成・質疑あり) 開場13時
[場所]リバティーホール(明治大学駿河台校舎 リバティタワー1階)
[主催]明治大学国際日本学部  [後援]国際交流基金
[プログラム]
13時30分〜学部長挨拶     
13時35分〜グルンステン氏の紹介 [総合司会:高山宏] 
13時40分〜15時15分  
<第一部>『線が顔になるとき』をめぐって~視覚文化論の立場から
荒俣宏 × 高山宏
——休憩(15分)——
15時30分〜17時30分
<第二部>『マンガのシステム』をめぐって 〜国境を越えたマンガ論の試み
グルンステン×竹熊健太郎×伊藤剛(司会:藤本由香里)
*質疑応答(17時30分〜17時45分)
17時45分〜18時
<終わりに>高山宏 × グルンステン
18時   閉会のことば[総合司会:高山宏] 

※先着順・入場無料


[ティエリ・グルンステン(Thierry Groensteen)氏プロフィール]
1957年ベルギー生まれ。ヨーロッパを代表するマンガ理論家/評論家のひとり。商業的な批評雑誌「カイエ・ド・ラ・バンドデシネ」の編集長をながく務め、1993年〜01年までフランス国立マンガ美術館館長を務める。その後、みずから出版社「ラン・ドゥー」を立ち上げ、ヨーロッパ視覚芸術高等学院では教鞭もとる。
 著書に、マンガ一般の仕組みを追求した『マンガのシステム』(野田謙介訳、青土社、2009)や、『線が顔になるとき』(古永真一訳、人文書院、2008)、マンガの社会的な位置づけの変遷を辿ったUn objet culturel non identifié[未確認文化物体]Editions de l’An 2, 2006、またL’univers des manga[日本マンガの宇宙]Casterman, 1991など。