国際日本学部設置科目紹介

多様な文化的背景や国際的経験を持つ多くの教員の授業、英語による専門の講義などメニューは多彩。
特色ある専門科目、語学教育を通じて「世界の中の日本」を捉え直し、自分の言葉で発信できる人材を国際日本学部は育成します。
 ※ このページにある科目紹介は、一部の授業のみ掲載しています。
科目群、領域一覧
科目一覧

国際日本学専門科目

ポップカルチャー研究領域

「アニメーション文化論」担当者:宮本 大人(准教授)

 この科目を受講する人に興味を持ってほしいのは、日本のアニメーションにどういう特徴があるのか、それはどのように作られているのか、日本以外の国々にどういうアニメーションがあるのか、アニメーションを分析的にみることの面白さ、といったことです。こうしたテーマに、講義を聞くだけでなく、受講者自身によるグループ発表の形で取り組んでもらうのがこの科目の特徴です。自分たちで調べ、考え、その結果をプレゼンテーションする訓練にもなる科目です。主体的で積極的な取り組みが求められる、大学らしい授業になっています。

「日本先端文化論」担当者:森川 嘉一郎(准教授)
 日本の漫画・アニメ・ゲーム等のサブカルチャーの国際的浸透力が、「クールジャパン」というフレーズによって省庁で取り沙汰され、その活用策がさまざまに検討されています。これらのサブカルチャーは、さまざまな様式の潮流や担い手の趣味嗜好や映す、文化や表現としての側面と、版権ビジネスの原理によって駆動される産業や商業としての側面を持っています。そして、その国際的浸透力や日本的特質は、その二つの側面の相互関係に宿っています。春学期の講義では、その両側面においてとりわけ特徴的な軌跡を描き、内外のイメージの振幅が激しい「おたく文化」と呼ばれる一翼に注目し、さまざまな作品や商品の事例を参照しながら、これらサブカルチャーの文化構造を探ります。また秋学期に行う講義では、これを日本の輸出文化の歴史に接続しつつ、その商業的開拓の変遷に沿って見てゆきます。島国の日本は、近世以前であれば中国に、明治以降は欧米に、文化的権威を外在化させ、輸入文化を本流とする文化構造をとってきました。このため、国内独得の発達を遂げ、下流とされてきた文化が高い輸出価値を帯びるようになり、後に国外からその評価が輸入される、という構図が反復されています。そのような歴史を参照しつつ、漫画、アニメ、ゲームをめぐる政府の振興策や企業の輸出施策、自治体等の活用策などの今日的議論に焦点を合わせてゆきます。
「漫画文化論」担当者:藤本 由香里(教授)
 「世界に冠たる日本マンガ」と言われるが、それでは日本のマンガには他国と違うどういう特徴があり、どういう発展のしかたをしてきたのか。本講義では作品論・作家論の枠にとどまらない「文化としてのマンガ」を、多方面から捉えることを目的とする。Aではまず、日本に特異な「雑誌文化」としてのマンガに着目し、なぜこうした市場が生まれたかを考える。またこの学期ではとくに、さまざまなマンガの「表現としての特性」や技法に着目し、「マンガ表現論」の基礎を学ぶ。その上で、そうした表現技法に支えられた日本マンガが、「世界の多層性」を基礎に置く、非常に主観的な世界を描くことに長けたメディアとして発展してきていることについて解説する。
学生のコメント
授業では「ワンピース」、「NARUTO」など具体的な作品を取り上げ、その表現方法や構図といった専門的な視点で漫画について学びます。たとえば、日本は右開きになっているため右に開かせようとしている描写であるとか、少年漫画に多い戦闘系の漫画では勝者は右、敗者は左に描かれるなどといったことを実際の漫画を使って丁寧に説明してくださいます。普段趣味として読んでいる漫画を違った視点から読むこともでき、作者の隠れた意図なども見えてきて興味が増します。自分の大好きな漫画やキャラクターが授業で扱われたときはかなりテンションがあがりますね。漫画家というのは絵が上手いだけではないのだなと改めて思います。漫画が大好きな人にはもってこいの授業です。

視覚文化研究領域

「舞台芸術論」担当者:萩原 健(教授)
 能、狂言、歌舞伎、文楽、そして明治以降、西洋の影響を多かれ少なかれ受けて展開されてきた現代演劇——日本の舞台芸術はその多様性・独自性の点で、世界に類を見ないものです。しかも驚くべきことに、これらのすべてが、現在も、実際の舞台で観られます。現在の日本で、多種多様な視覚文化が仮想空間で展開される一方、日本独自のこうした〈ライヴのソフトパワー〉に(目で)触れることの重要性も増しているように思われます。この授業では、日本を発祥とする主な舞台芸術について知り、説明できるようになることをめざします。(授業は英語で行われます)
「視覚文化論概説」担当者:眞嶋 亜有(講師)
 私たちは常に視覚文化に囲まれて生きています。街で見かけるポスターや広告は様々な意図とメッセージが込められた時代の反映ともいえる視覚媒体であり、私たちの身体とそれをとりまくファッションや化粧といった消費文化も、人種やジェンダーや国民性、さらには社会と文化にまつわる諸相や価値観を視覚的に表象したものといえるでしょう。
 例えばある百貨店グループが企業理念とする”This is Japan.”とこのモデルは何を意味しているのでしょうか?100人いれば100通りの”This is Japan.”が存在するでしょう。同じ東京に住んでいても、見ている世界は同じとは限りません。英語開講の本授業では、世界各国からの留学生と日本人学生が、様々な視覚表象とその比較を議論することで、「日本とはなにか」を多角的に考察する視座を養っていきます。

社会システム・メディア研究領域

「グローバル化と金融サービス業」担当者:沼田 優子(特任准教授)
金融サービスについて学ぶ入門講義である。最初にグローバルな資金循環や家計の金融行動を取り上げ、ヒト、モノに続きカネがどのように世界を巡っているのかをみる。その後、間接金融と直接金融の違いやその概要、金融危機、銀行やノンバンクといった金融機関の取り組みについて取り上げる。
 金融サービスとの関わりは日常生活に組み込まれているため、本科目は誰にとっても有益であろう。また我が国においては家計の貯蓄を新興産業への投資へと振り向けることで、日本経済の活性化を下支えしていこうとする政策提言がなされている。つまり個人が金融リテラシーを向上させ、よりリスクを評価できるようになることは喫緊の課題となりつつある。
 金融サービスに関する理解を深めるため、本科目では講義以外の手法、すなわちグループワークやシミュレーションを行うこともある。またスライド資料の他、オンライン情報、マルチメディア、新聞、雑誌等も活用する。
「広告産業論」担当者:野村 清(教授)
 「広告は経済と芸術を結ぶアートである」といわれるように、広告は商業芸術として人の心に働きかけ、その心理変容を通じて、購買行動を喚起し、経済社会において需要を創出する機能を果たしている。
 一行の言葉、一枚の写真、15秒の映像が私たちの心を動かし、行動を促す。
 学際的(Interdisciplinary)な理論を駆使して、人々の生活文化に新たな価値を創造する「広告コミュニケーションのプランニング理論とその実際」を学ぶ。現代社会における戦略的コミュニケーションの基礎理論となるものである。
「コンテンツ産業論」担当者:長谷川 文雄(教授)
アニメ、マンガ、ゲーム、映画などのコンテンツに関心が持たれてきた背景には、付加価値の高い知的財産関連産業を育成し、国際的競争力を持たせようという意図があります。一方、急速に発達している情報通信技術によって、コンテンツの制作、流通、鑑賞の環境が大きく変わり、従来の垂直統合型からプラットフォームを通じた水平分業型に移行しています。それに伴い、従来のモノづくりを中心にしたビジネスモデルでは対応しきれなくなり、あらたな価値創造モデルが必要になっています。講義では、コンテンツ産業の特徴、内部構造、市場と流通、ビジネス形態などと、これらに関連した法規制、資金調達、振興政策、さらに日本の国際競争力等を学びます。
 世界中が高速のインターネットで結ばれ、さまざまなメディアを通じておびただしいコンテンツが各地から発信され、消費されている現在、コンテンツが新たな産業として発展する一方、それが、地域振興や新たな文化を創造し、人々の相互理解を深めていく有力なソフトパワーになることも理解していきます。
学生のコメント:
近年、情報技術の飛躍的な発達により映像、音楽、ゲームなどを代表とするコンテンツ産業は制作、流通、鑑賞のあらゆる場面で大きなターニングポイントを迎えています。つまりネットの誕生により、デジタル化されたコンテンツは費用がほとんどかからずにオリジナルと同一のものを複製、そしてほぼ同時に全世界へ流通させることができるようになったのです。この講義ではそうしたコンテンツ産業に関する理解を深めるために豊富な実例を用います。たとえばSkype®のような無料で使えるアプリケーションが莫大な収益を上げ、Wikipedia®に豊富なデータが蓄えられているのはなぜなのか。このような今まさにホットな話題もネット社会におけるビジネスモデルを学べばきちんと理解できます。この講義を通して、私は変化の激しい現代社会の見方まで変わるきっかけを得たと思います。
「ツーリズム・マネジメント」担当者:佐藤 郁(講師)
 観光は多くの人々にとって身近な活動であるとともに、様々な利害関係者が関わる複合的な分野であり、その国や地域の文化や社会のシステムを理解し、国や文化の違いを超えて交流・相互理解を推進する最も身近なツールのひとつです。本科目は、まず前半で、世界や日本の観光史や観光事情、様々な統計を中心に基本的なツーリズムの知識を学びます。後半では、ツーリズムをマネジメントするとはどういうことかについて、ツーリズム・マネジメントを理解する際に重要な、「ツーリズムの役割とジレンマ」というテーマを通じて考え、グローバルレベル、ローカルレベルのツーリズム・マネジメントの課題について広く理解することを目的とします。
「日本社会システム論」担当者:鈴木 賢志(教授)
 世の中には、私たち日本人にとっては「当たり前」でも、海外の人から見ると「不思議」ということがたくさんあります。そしてそういったことは、日本に長く住んでいる人なら、当然、説明できると思われています。「そんな問題、受験に出なかったからワカラナイ」なんて答えたら、笑いものです。「日本社会システム論」では、そんな日本のさまざまなシステムについての理解を深めます。日本のシステムは諸外国と比べて何が特別なのか、またそのようなシステムは、日本人の価値観や日本企業の行動とどのように結びつけられるのかを論じていきます。
「日本的ものづくり論」担当者:オ ジェフォン(教授)
 「ものづくり大国」といわれる日本。日本企業は20世紀後半に、トヨタ生産方式のような、独自のものづくりシステムを創り上げ、革新的な商品やサービスを世の中に出し、日本経済の成長を支えてきました。継続的改善、ジャスト・イン・タイム(JIT)方式、全社的品質管理(TQC)、コンカレント・エンジニアリング(同時並行設計開発活動)などは日本のものづくり企業の強さの要因であり、日本から世界に発信された、誇れる知的資産でもあります。この授業では、日本的ものづくりの考え方や思想、そしてその仕組みや手法を、生産性・品質・納期(タイム)という競争力の中核要素と結び付けて説明します。
「日本のビジネス文化」担当者:小笠原 泰(教授)
 長らく世界第二の経済規模を誇った日本の社会システム・ビジネス文化に対する国内の評価は、70年代から90年代を通してのE.ヴォーゲル、C.ジョンソン、K.V.ウォルフレンなどの議論に代表されるような日本経済の好不調による海外での礼賛か酷評といった極端な評価に同調する傾向が強く、日本人による日本のビジネス文化の冷静かつ論理的な分析は十分とはいえません。本講義では、不可逆なグローバル化という環境を踏まえて、日本のビジネス文化とは何かを、言語構造、自己構造、思考メカニズム、組織ビヘイビアなど多面的かつ学際的な観点から分析します。そして、グローバル化が不可逆に進むなか、積極的に海外に展開していかなければならない日本企業が背後に背負う日本的ビジネス文化についての、現象的説明でも感覚的首肯でもない、構造的な把握を試みます。その把握をもとに、近代化という暗黙前提も視野に入れ、日本のビジネス文化の根本的な強さと弱さを認識し、今後の日本企業海外展開に伴う変容の可能性についての理解を深めたいと思います。
「日本流通史」担当者:白戸 伸一(教授)
 日本の前近代の座や株仲間に見られる日本的流通体制と、近代期に見られる資本主義的市場経済下での貿易構造や国内流通の特徴を、流通政策と関連づけて歴史的に解明することを目的としている。特に、幕藩制下で形成され近代に引き継がれた商業秩序が、貿易の発展や産業資本の成長とともにどのような変貌を遂げるのかに注目する。また、後発資本主義国として、国家の経済政策・貿易政策が国内流通を規定する傾向がある。そこで近代日本の流通発展を、経済政策・流通政策と関連づけながら、社会経済的発展段階ごとに検討する。従って、前近代から近代における各経済発展段階の経済及び流通の基本的特徴と、それぞれの段階における主な貿易政策・流通政策を動態的に把握することを到達目標とする。
「メディア研究概論」担当者:蟹瀬 誠一(教授)
 現代の情報化社会においてテレビ、新聞、ラジオ、映画、インターネットなどのマスメディアは私たちの生活に欠くことのできない存在となっています。この講義ではマスメディアの全体像をしっかりと把握するため、その歴史や理論、そして現実のマスメディアが直面している問題点などを、実際の取材ビデオなどを交えながら、主にジャーナリズムの視点から考えていきます。各メディアの特性を理解し、メディアを読み解く力(メディア・リテラシー)を身につける第一歩になることを期待しています。

国際関係・文化交流研究領域

「アジア太平洋政治経済論」担当者:金 ゼンマ(准教授)
 アジア太平洋地域における国際関係の変化やグローバル化への政策的対応の相違と共通性について、論点の理解を深めることを目的としている。近年のアジア太平洋地域においては、モノ、サービス、資本、人の流れが著しく増加・拡大しており、「事実上の」(de facto)統合から、「制度的・法的な」(de jure)統合へと発展している。特に、TPP、日中韓FTAやASEANプラス3のFTAなど、地域FTAに対する重層的な取り組みが行われている。本講義では、GATT/WTOの発展と停滞、およびFTA、TPPのようなニュー・リージョナリズムの台頭という経済の相反する問題の現像について考察する。特に、WTOとFTAのあり方、日中韓FTA、ASEANプラス3、TPPなどアジア太平洋の経済連携の動きに注目する。アジア太平洋各国が推進するFTAの背景や交渉の争点につき、具体的事例を通じて各国が推進するFTAの現状と課題や諸制度を理解するとともに、アジア太平洋地域における連携強化と将来の通商秩序構築について日本が果たすべき役割を考える。
「異文化間教育学」担当者:横田 雅弘(教授)
異文化間教育の学習は、相手について知ることだけではありません。実際に異文化状況で自分はどう感じるか、どう行動するかは、「相手の文化によって決まる」側面のほかに、「自分の文化や性格によって決まる」側面があるからです。異文化間リテラシー(異文化状況で自分を発揮する力)を高めるには、まず自分自身の理解が大切です。
 この授業は教員の話を聞くという一方的な講義ではありません。参加者は、交流分析の理論、心理テスト、異文化シミュレーション・ゲーム、ケース・スタディ、外国人留学生を交えた多文化のエンカウンター・グループなどを学び、その体験を通して、互いに協力しながら、それぞれが「自分に気づく」ことに迫ります。
「国際関係論」担当者:ヴァシリューク(准教授)
 本授業は、20世紀の国際政治に焦点を当て、国際関係論の理論と歴史を学生に紹介することを目的としています。国際関係論の主な学派を取り上げ、その主要理論により歴史的事件や現在の政策課題を解明することで、学生が現在の国際関係を理解し説明する分析的枠組みを身につけることを目指しています。取り上げるトピック:国際関係論の主な理論、両世界大戦および冷戦における列強間の対立と関係、旧ソ連圏の民主化、冷戦後の国際関係の主要な傾向、グローバリゼーション、グローバルな課題、今後の国際秩序。授業は英語で実施します。
「国際教育交流論」担当者:小林 明(准教授)
 多くの人々が世界平和を願っているにもかかわらず、世界中ではいたるところで人間同士の悲惨な争いが繰り返されています。冷戦が終結した瞬間には世界中の多くの人々が平和な世の中が訪れると夢見たものです。しかし、現実の世界はそうはなりませんでした。宗教間、人種間、地域間などの違いによる紛争が後を絶ちません。このクラスでは世界平和の実現に重要な役割を果たすものとして「国際教育」を取り上げます。ユネスコ憲章前文にある「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。」という基本理念を理解し、世界平和の実現のために教育のあり方や国境を越えて学ぶ留学など「国際教育交流」の役割と効果について考察します。
「世界のなかのアフリカ」担当者:溝辺 泰雄(准教授)
 アフリカ(サハラ以南アフリカ)は現在、急速に変貌を遂げつつあります。依然として深刻な貧困問題が存在する一方で、都市部を中心に一般にも情報通信技術(ICT)が普及し、政治の民主化も着実に浸透しつつあります。「世界のなかのアフリカ」は、こうした変わり続ける「アフリカの今」をグローバルの視点とローカルの視点の両面から学びます。アフリカを含む英語圏のニュースメディアの記事や映像資料などを使用して、食糧・環境問題や地域間紛争などアフリカが直面する諸問題や、発展を続けるビジネス分野の動向などを深く考察していきます。
「多文化共生論」担当者:山脇 啓造(教授)
 日本に暮らす外国人は、1990年代以降、大きく増加し、約230万人になっています。永住資格を取得する者も多く、定住化傾向にあります。グローバル化や少子高齢化の進展によって、外国人の増加と定住化はさらに進んでいくことが予想されます。そうした中で、国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的ちがいを認め、対等な関係を築こうとしながら共に生きる多文化共生社会の形成が、今後の日本にとって大きな課題となっています。この講義では、全国の外国人が多く暮らす地域を取り上げ、多文化共生の地域づくりについて考察します。その際、自治体の施策を中心に取り上げますが、市民団体、学校、大学、企業など、地域社会のさまざまな担い手が果たす役割にも注目します。
「平和学」担当者:師井 勇一(特任講師)
 平和は自然に天から降ってくるものではありません。「個人の権利」や「自由な社会」と同様に、根底のところでは、私たち市民の高い意識と不断の行動によって支えられ、創りだされます。むろん国際法や外交も大切ですが、法律家や政治家だけに頼った平和はもろく、気がつけば「平和」の名の下に銃をとり、殺戮の連鎖に陥ることがあることは歴史が教えるところです。この授業では、米軍基地問題や歴史認識問題、憲法九条など身近な平和問題を国際的な視点から検証し、国境を越えた想像力を養い、地球市民としての意識を高めていきます。また、社会的正義の実現をふくむ(本来の意味での)「積極的平和」をいかに私たちが創りだしていけるかも考えていきます。

国際文化・思想研究領域

「映画史概論」担当者:瀬川 裕司(教授)
 映画は、19世紀末に発明されて以来、わずか百年ほどの歴史しか持たない若い芸術=メディアである。しかし、現代の最先端の映画文化について考察しようとする場合にも、まず映画が過去にどのような発展をたどってきたかを把握しておくことが必要不可欠である。この授業では、代表的な作品に触れながら、世界各地域においてどんな時期にどのような映画が撮られてきたかを、時代順に概観する。
「比較文化学」担当者:張 競(教授)
 グローバル化が進んでいる今日、異なる文化間の対立や衝突がかえって激化している。多文化共生を実現させるにはどうすればよいか。そもそもそれが可能なのか。そうしたことを念頭に置きながら、この講義を進めたい。
 まず、比較文化学の基本的な考え方、研究対象や研究方法などについて講じる。比較文化学は異なる文化の違いを表面的に比較するのではない。文化の対立や衝突、異文化の受容などについてさまざまな角度から考察する学問である。そのことについて、さまざまな視点から考察を行う。
学生コメント:
知らなかったことを学ぶのはおもしろいし、今まで当然と感じていたことも、学問的な視点から考えると思いもよらなかった気づきがあります。比較文化学は、その両方を味わえる授業です。比較文化といっても取り扱う内容は単なる比較にとどまりません。授業では東アジアや欧米といった国、地域との比較に加えて、人間関係や、男女の恋愛観の比較に関するテーマも取り上げ、さまざまな角度から考察します。例えば、「美」をテーマとした授業では、西洋的な美意識が世界に広まっていった経緯をふまえ、欧米と日本の美人像の違いについて学びました。自分たちの思考でさえも育った地域や時代による影響を深く受けていることを自覚し、お互い文化の違いを尊重する姿勢も学べる、まさにこれからの国際社会に必要な授業だと思います。
「フランス文化論」担当者:鹿島 茂(教授)
 ポール・ヴァレリーをして「世界で最も完璧な町」と言わしめたパリという都市。
春学期には、いかにしてパリが今日のようなパリになったのかを社会・歴史的に見ていきたいと思いますが、その前段階として、簡単にフランスの歴史をおさらいすることになる予定です。王の歴史と民衆の歴史、その複雑な絡み合いの中からパリが生まれてくるからです。
 ついで、焦点を19世紀後半の近代都市文化の誕生に絞り、万国博覧会、デパート、鉄道、ジャーナリズム、モード、カフェ、キャバレーなど、今日の都市文化につながる諸要素を、その発生の現場から眺めていきたいと思います。授業中であっても、積極的に質問が飛ぶことを期待します。
「ラテンアメリカの歴史と文化」担当者:旦 敬介(教授)
 中南米とカリブ海の国々が近代および現代の世界が形成される過程において果たしてきた歴史的な意味や役割を、植民地主義、奴隷制度・奴隷貿易、混淆文化といった観点を重視しながら概観する。先進国と発展途上国の格差や利益対立、西洋中心主義と「辺境」文化の軋轢、民族・宗教の対立など、現代の世界が直面する諸問題を、広い視点から考えるための基礎となる歴史知識を獲得する。
 到達目標は、ラテンアメリカとカリブ海地域について、主要な国や地域を地図上で位置づけられ、広く流通するステレオタイプを越えて、少なくともそのうちの複数の国について、その歴史的・文化的・民族的特性を概説できるようになること。究極的には、いわゆる「先進国」以外の国の人々にとって、世界がどのようなものとしてあるのかを理解する。

日本文化・思想研究領域

「近代日本の文芸」担当者:吉田 悦志(教授)
 文学は総合的人間学である。このテーマの元に、日本の近代作家と作品について、様々な視点から共に考えてみたい。知られざる作家の実像や、作家の創作秘話など、出来る限り平易に講義を行い、聴くことで学生の皆が心豊かになり、そして知的喜びを感じることが出来るような授業を試みたい。時代は実利主義的方向に大きく旋回をしているように思える。無論実利的方向が全て否定されるべきではあるまい。しかし、またその方向性だけが好ましいともいえない。バランスのとれた全人的教養が、このような時代だからこそ求められている、と考えるのである。
 その意味でも、「心」を置き忘れたまま「物」に執着する時代に、心を取り戻す一助ともなればと願い、総合的人間学としての明治期の文芸を、講じる。
「日本の宗教」担当者:ワルド ライアン(講師)
古代から現代にかけて、日本宗教史を概観することにある。日本人は「無宗教」・「無信仰」であるとよくいわれるが、こうした言い方は果して適切であろうか。この問いを解くためには、もとより、「宗教」の定義とは何かという困難な問題に直面せざるをえない。「宗教」=ある特定の教義や聖典、そしてそれに基づいた「信仰」という定義のみが認められるならば、現在の日本人の多くは「無宗教」にみえるかもしれない。しかしながら、こうした定義があまりにも「西洋的」、かつ「近代的」だと理解すれば、日本人にも「宗教的な」要素が沢山あると考えられよう。あるいは、そうでない場合でも、少なくとも何故、近代以降、日本人の「宗教心」が衰えたのかと問わざるを得い。こうした複雑な問題点を提起しつつ、日本における宗教の展開を考えていきたい。
「日本の哲学」担当者:美濃部 仁(教授)
 明治時代、西洋の哲学に触れた日本の思想家たちは、その凄さに感銘を受け、それを懸命に学びますが、自分たちが大切にしてきたものが、それによっては捉え切れないという感じを受けるということがあったようです。少なからぬ思想家が、自分たちがどういうものを大切にしているのかを、西洋の長い伝統の中で強靭な思惟によって練り上げられた概念を媒介としつつ、もう一度かえりみています。
 たとえば「無心」とはどういうことでしょうか。それは心がないということではありません。心が無であること、あるいは無が心であることである、とさしあたっては言えるでしょう。しかし、それはどういうことでしょうか。授業では、そういうことについて考えたいと思っています。
「日本の文化伝統」担当者:渡 浩一(教授)
 「日本人の信仰と文化」を基本テーマに、「無宗教」を自認・標榜する多くの一般的な日本人の信仰をめぐる文化伝統についてその一端を理解してもらうことを到達目標とする。主に民俗文化史的視点から、多くの日本人にとって無意識的・習俗的である信仰の実態およびその宗教的・歴史的背景を概観するだけでなく、できるだけ具体的な事例に則しつつ日本人の信仰の特質の一面について明らかにしたい。
「武道文化論」担当者:長尾 進(教授)
 20世紀初頭、ヨーロッパやアメリカで柔術がブームとなります。コナン・ドイルも『シャーロックホームズ』に柔術を登場させます。背景には当時のボディビルなどをはじめとするphysical cultureブームや日露戦争勝利への関心がありました。その後、柔道は国際的に普及しオリンピック種目となり、今やJUDOという国際スポーツとして独自の発展を遂げ、現在では日本柔道がもつ武道的特質や長所が生かされないようなルール・環境のもとで行われています。また、このような傾向は他の武道にもみられます。一方で、競技志向だけではない、生涯スポーツや国際交流の可能性を模索して、IOC傘下の国際スポーツ連盟連合(Sport Accord)の主催するスポーツアコード武術大会が北京(2010)やサンクト・ペテルブルク(2013)で開催されました。この授業では、武道各種目の国際化についてその内実(意義や問題点)を探り、また、武道に深い関心をもって書かれた海外の人たちの書籍を読み、そこから日本武道の文化的特質を探ります。

日本語研究領域

「日本語学」担当者:田中 牧郎(教授)
 現代日本語のしくみについて、言語学的に考える授業です。日本語の、音声、文字、語彙、文法の様々な例を、頭の中で考えて比較したり、実際に調査をしたりして、言語学的な分析をしていきます。日本語の基本的なしくみに言語学的な見方ができるようになると、ふだん当たり前のように使っている日本語を、客観的に見ることができるようになります。それができるようになると、日本語の運用の力を伸ばすことにもつながっていきます。この授業では、日本語の言語学的な分析を通して、日本語力を向上させる基礎をつくることを目指します。
「日本語教育学(音声)」担当者:柳澤 絵美(特任准教授)
 普段、何気なく話している日本語の音声は、どのような仕組みで発音され、どのような特徴を持っているのでしょうか。この授業では、日本語音声学の基礎(主に分節音)を学習するとともに、自身の発音を内省し、日本語の音声について理解を深めることを目標とします。授業の中では、日本語学習者の発音に見られる誤用やその指導法などについても扱います。
「日本語教育学(語彙)」担当者:小森 和子(准教授)
 語彙を学ぶことは、言語習得の最初の一歩です。おそらく、母語では何の苦労もせずに語が覚えられたという人が大半だと思います。しかし、第二言語習得や外国語学習では、語を覚えることはそれほど簡単なことではありません。
 そこで、この授業では、語彙を習得するというのは何を習得することなのか、どのようにして習得が進んでいくのか、どうして習得が困難になるのかなど、語彙習得に関わる様々な現象や問題について、日本語を第二言語として学ぶ学習者の視点、また、日本語を第二言語として教える人の視点から、考えていきます。
「日本語教育学(文法)」担当者:姫野 伴子(教授)
 日本語を外国語として学ぶ人たちにとって、日本語はどのような言語なのか、どのような点が難しいのかという観点から、日本語の文法のしくみを考えます。
 外国語としての日本語教育で問題になる点のうち、春学期は、「語と文」「格と主題」「活用」「テンス・アスペクト」を取り上げます。秋学期は、「ヴォイス」「方向性と恩恵」「モダリティ」「談話と語用論」を取り上げます。できるだけ他の言語とも対比しながら、日本語文法の体系を考察していきます。"

英語研究領域

「英語学」担当者:アレン キャサリーン(教授)
 Linguistics is the study of human language as a system of communication. The course begins with a description of the origins of language and animal communication. This is followed by an introduction to key areas of human language such as morphology and grammar. These ideas can provide an understanding of people's unconscious knowledge of language and may applied to the study of how language is learned in various contexts.
「応用言語学」担当者:尾関 直子(教授)
第2言語習得理論に焦点をあて、人はどのように第2言語を習得するのかについて探求します。日本語の習得は、話し方やリスニングの仕方などをあらためて学習したことがなくても、日本に生まれて日本で育てば、ほぼ100%の確率で成功したのに、英語の場合は、ネイティブスピーカーに近い能力を習得できる人もいれば、初級レベルにしか達することが出来なかった人がいることに疑問を感じたことはありませんか?その答えをこの授業でぜひ解明してください!また、外国語教育に興味がある人は、この授業でその基本となる理論を学習しましょう。
「言語と文化」担当者:大須賀 直子(教授)
 主に翻訳というアプローチを通して、日本語と英語を比較対照し、両言語文化に対する理解を深めることです。
 翻訳は、異なる言語文化の橋渡しをする役割を担いますが、一方で「異文化」を最も意識させられる行為でもあります。原作と翻訳に「ずれ」が生じたり、同じ原作なのに翻訳者によって作品の雰囲気が大きく異なったりするのは、日英の言語文化の相違に拠るところが大きいと言えます。本授業では、原作と翻訳を比較したり、複数の翻訳を比較したりすることによって、日英の言語文化の相違について考察をおこないます。受講生にも授業内で翻訳の課題を出します。
「心理と言語」担当者:廣森 友人(教授)
 第二言語(英語)習得のプロセスやメカニズムを解明しようとする研究は、第二言語習得研究(SLA Research)と呼ばれています。一般に、そのような研究は、(1)言語習得における普遍的な原理・原則を明らかにしようとする研究、(2)そのような原理・原則だけでは説明できない学習者の多様性を明らかにしようとする研究に大別できます。本授業(心理と言語A)では前者に焦点をあて、言語習得を促進するインプット、インタラクション、アウトプットの役割などについて考察し、自らの学習経験を振り返りながら、より効果的な英語学習の在り方について具体的な考えを持てるようになることを目標とします。
 実際の授業では、講義形式を中心にしつつ、適宜、ペアワーク・グループワークによる活動を取り入れます。授業開始時には出席確認を兼ねて、前回の講義内容に関する簡単なクイズを行います。また、学期の最後には、講義全体のまとめ活動として、担当教員から提示される課題について、グループ単位でのポスター発表(詳細は授業内に指示)を行います。
学生コメント:
英語を取り巻く状況は変わり、世界中の5人に1人は英語を話すと言われています。もしも英語が話せるようになったらかっこいいし、とても便利ですよね。それでは英語が流暢に話せるようになるためにはどのように勉強すればいいのでしょうか。心理と言語では、第二言語習得理論について学んでいます。言語習得はどのようなプロセスで起こっているのか、自分に合った学習方法はどのように見つければよいのかなど、身近なテーマについてさまざまな角度から学びます。授業で紹介される勉強法はすぐに実践できるものばかり。そして、ペアワークやグループワークを通じて自分たちで意見を交換し合ったり、ときには英語で話し合ったりするのでとても楽しく、一回の授業があっという間に過ぎていきます。英語が話せるようになりたい!または将来英語を教えたい!という人におすすめの授業です。

総合教育科目

「国際日本学講座」担当者:山脇 啓造(教授) 他
 国際日本学に関する共通認識を持つための導入教育科目であり、前半では、人文・社会科学の両分野から国際日本学の課題と方法を提示します。
 後半は、地球社会の中での日本のあり方について、外国人受け入れの観点から検討し、国籍や民族などの異なる人々が共に生きる多文化共生社会の形成に向けた課題を論じます。具体的には、3人一組のグループに分かれ、国内の外国人の生活実態や東京23区の取り組みについて調べます。
「日本語表現(文章表現)/(口頭表現)」担当者:渡 浩一(教授) 他
 日本語表現はクラス別履修を原則とする必修科目で、日本人学生は1年次春・秋学期に、留学生は1年次秋学期と2年次春学期で文章表現と口頭表現の両方を履修します。
文章表現では、レポート・論説文・随筆・手紙などさまざまな文章について、その特色や書き方などを講じるだけでなく添削指導を行います。口頭表現では、スピーチ・ディベート・プレゼンテーションなど公的な場での話し方について、その特色や話し方を講じるだけでなく、実地訓練を行います。
書き言葉にしろ話し言葉にしろ、TPOに応じた言葉遣いができなければ、日本社会では一人前の大人として扱われません。実践的な指導を通して、日本語の基本的なスキルを身に着けてもらうことが、初年次教育科目でもあるこの授業の目標です。
「ICTベーシック」担当者:岸 磨貴子(特任准教授)
 パーソナルコンピュータ、インターネット、ソーシャルメディアなど様々な情報通信技術(Information and Communication Technology以下ICT)について体験を通して理解し、活用できるようになることを目的とします。具体的には、以下の3点を本授業の到達目標とします。(1)ICTを使いこなすことができる:インターネットの仕組みや特徴、利用法を理解し、インターネットを介して情報を送受信できるようになる。また、Word、 Excel、 Power Pointの基本操作についても習得することができる。(2)ICTを活用して自分の考えを表現することができる:様々なICTを活用して、自分の意見を表現することができる。また、自分の意見を論理的に表現する方法として、論理的なレポートの書き方についても理解することができる。(3)ICTを活用して他者とコミュニケーションすることができる:ICTを活用した様々なコミュニケーションを体験し、その可能性と危険性、ルールについて理解することができる。
「演習3A・B/演習4A・B」
ゼミナールともいい、専任教員の指導の下、学生が自分の研究テーマを設定し、討論・研究を行う授業です。
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外国語科目

英語科目

「English (Speaking) 」「English (Listening) 」「English (Reading & Writing) 」他
第二言語習得理論に基づいた科学的な英語カリキュラムを用意しています。英語があまり得意でない人は得意になるように、英語が得意な人はさらに上のレベルを目指せるようにデザインされた、日本でも有数の大学英語カリキュラムです。
各クラスの詳細はOh-o!Meiji Systemのゲストログインでご確認下さい。
(ゲストログインのIDとパスワードは両方とも“guest”になります。)
第二外国語
ドイツ語、フランス語、中国語、スペイン語、韓国語を学ぶことができます。
各クラスの詳細はOh-o!Meiji Systemのゲストログインでご確認下さい。
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日本語科目(留学生対象)

「日本語Ⅰ(口頭表現)」担当者:柳澤 絵美(特任准教授)他
国際日本学部では、1年次の春秋学期に日本語科目4 科目(読解、聴解、文章表現、口頭表現)を集中的に履修します。これは、国際日本学を専門とする大学生として、アカデミックな内容を理解し発信するための日本語能力を高めることが目的です。
「日本語Ⅰ(口頭表現)」では、情報を整理してひとまとまりの話を構成し、伝える練習をします。ものごとの描写・説明や意見表明・スピーチ、さらに質疑応答、ディスカッションを行うことによって、分かりやすい構成や説得的な話し方、ゼミなどで日本語母語話者と対等に議論できる口頭表現力を目指します。

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