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国際日本学部設置科目紹介

多様な文化的背景や国際的経験を持つ多くの教員の授業、英語による専門の講義などメニューは多彩。
特色ある専門科目、語学教育を通じて「世界の中の日本」を捉え直し、自分の言葉で発信できる人材を国際日本学部は育成します。
 ※ このページにある科目紹介は、一部の授業のみ掲載しています。
 ※ 2023年度以降の科目名等を掲載しています。
科目群、領域一覧
科目一覧

国際日本学専門科目

ポップカルチャー研究領域

「日本漫画史」担当者:宮本 大人(教授)

 この科目を受講する人に興味をもってほしいのは、日本の漫画にはどのようなジャンルがあり、それぞれどのような表現の工夫の積み重ねの歴史の上に成り立っているのか、漫画の物語と表現を分析的に見ることの面白さ、といったことです。こうしたテーマに、講義を聞くだけでなく、受講者自身によるグループ発表の形で取り組んでもらうのがこの科目の特徴です。自分たちで調べ、考え、その結果をプレゼンテーションする訓練にもなる科目です。主体的で積極的な取り組みが求められる、大学らしい授業になっています。

社会システム・メディア研究領域

「日本社会システム論」担当者:鈴木 賢志(教授)
 世の中には、私たち日本人にとっては「当たり前」でも、海外の人から見ると「不思議」ということがたくさんあります。そしてそういったことは、日本に長く住んでいる人なら、当然、説明できると思われています。「そんな問題、受験に出なかったからワカラナイ」なんて答えたら、笑いものです。「日本社会システム論」では、そんな日本のさまざまなシステムについての理解を深めます。日本のシステムは諸外国と比べて何が特別なのか、またそのようなシステムは、日本人の価値観や日本企業の行動とどのように結びつけられるのかを論じていきます。
「インターネットと社会」担当者:岸 磨貴子(教授)
 インターネット社会では、知識はもはや個人や組織、専門誌などの所有物ではなく、ネットワーク上での共有物になりつつあります。また、知識は専門家が生み出した普遍的な事実だけではなく、誰もが創造し発信できるものになりました。前半では、心理学や社会学の理論や方法論を参考にしながら、インターネット社会を多角的な観点から読み解いていきます。後半では、社会の課題をテーマとして様々なテクノロジーを活用した解決方法を、具体事例をもとに学びます。

グローバル共生社会研究領域

「アジア太平洋政治経済論」担当者:金 ゼンマ(教授)
 今日、アジア太平洋地域の秩序のパラダイムは二国間FTA を超えて、メガFTA をベースとした広域経済統合の時代に入っています。環太平洋経済連携協定(TPP)、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)、「一帯一路」構想(Belt and Road Initiative)等、さまざまな枠組みが打ち出され、アジア太平洋地域の新秩序が構築されつつあります。この講義では、重層的に進展する地域統合への動向を踏まえ、アジア太平洋の地域主義は今後どのような方向に進むのか、現状と問題点、今後の課題について考察します。特に、WTOとFTAのあり方、ASEANプラス3、TPPなどアジア太平洋の経済連携の動きに注目します。アジア太平洋地域主義を促している政治的・経済的要因を探ることで、アジア地域統合への示唆を見出すことを期待します。
「国際関係論」担当者:ヴァシリューク,スヴェトラーナ(教授)
 本授業は、20世紀の国際政治に焦点を当て、国際関係論の理論と歴史を学生に紹介することを目的としています。国際関係論の主な学派を取り上げ、その主要理論により歴史的事件や現在の政策課題を解明することで、学生が現在の国際関係を理解し説明する分析的枠組みを身につけることを目指しています。取り上げるトピック:国際関係論の主な理論、両世界大戦および冷戦における列強間の対立と関係、旧ソ連圏の民主化、冷戦後の国際関係の主要な傾向、グローバリゼーション、グローバルな課題、今後の国際秩序。授業は英語で実施します。
「世界のなかのアフリカ」担当者:溝辺 泰雄(教授)
 アフリカ(サハラ以南アフリカ)は現在、急速に変貌を遂げつつあります。依然として深刻な貧困問題が存在する一方で、都市部を中心に一般にも情報通信技術(ICT)が普及し、政治の民主化も着実に浸透しつつあります。「世界のなかのアフリカ」は、こうした変わり続ける「アフリカの今」をグローバルの視点とローカルの視点の両面から学びます。アフリカを含む英語圏のニュースメディアの記事や映像資料などを使用して、食糧・環境問題や地域間紛争などアフリカが直面する諸問題や、発展を続けるビジネス分野の動向などを深く考察していきます。
「多文化共生論」担当者:山脇 啓造(教授)
 日本に暮らす外国人は、1990年代以降、大きく増加し、約300万人になっています。2018年には、新たな外国人材受入れのために入管法も改正されました。グローバル化や少子高齢化の進展によって、外国人の増加と定住化はさらに進んでいくことが予想されます。そうした中で、国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的ちがいを認め、対等な関係を築こうとしながらともに生きる多文化共生社会の形成が、今後の日本にとって大きな課題となっています。この講義では、全国の外国人が多く暮らす地域を取り上げ、多文化共生の地域づくりについて考察します。その際、自治体の施策を中心に取り上げますが、市民団体、学校、大学、企業など、地域社会のさまざまな担い手が果たす役割にも注目します。
「ダイバーシティと社会」:岩田 祐子(特任教授)
 グローバル化が進む社会において社会や人々の多様性はますます大きくなっています。この授業では、社会の多様性に焦点を当て、多様性をめぐる現実について理解を深めていきます。春学期は外国人、ジェンダー、ジェネレーション、障がいなどについて学習し、ダイバーシティと異文化理解について基礎的な知識と視点を習得していきます。秋学期には社会の中の偏見や差別、レイシズムの原因とメカニズムを学び、アライ(味方)としてどのような行動をすべきなのかを考えていきます。また、異文化理解という視点から自分の固定概念と向き合い、多様な背景を持つ人との関係の取り方やコミュニケーションの方法についても学んでいきます。

国際文化・思想研究領域

「フランス文化論」担当者:鵜戸 聡(准教授)
 18世紀ヨーロッパの共通語、19世紀世界の外交言語だったフランス語は、いわばかつてのグローバル言語かもしれません。一方それは依然として、北米やアフリカの有力言語、国際機関の公用語であり、芸術や美食のみならず科学とビジネスの言語としても世界中で学ばれています。そのようなフランス語の文化史・社会史を国際日本学として学ぶ「フランス文化論」は、世界各地のフランス語圏の事例を通して、英語中心的なグローバル社会観を相対化します。日本美術が西欧美術革新の触媒となったジャポニスム、フランス・ベルギーの伝統あるコミック「バンド・デシネ」、フランス語で書かれたアルジェリア文学なども取り上げ、文化の世界的流通と双方向の影響関係を探究します。

日本文化・思想研究領域

「日本の哲学」担当者:美濃部 仁(教授)
 明治時代、西洋の哲学にふれた日本の思想家たちは、その凄さに感銘を受け、それを懸命に学びますが、自分たちが大切にしてきたものが、それによっては捉え切れないという感じを受けるということがあったようです。少なからぬ思想家が、自分たちがどういうものを大切にしているのかを、西洋の長い伝統の中で強靭な思惟によって練り上げられた概念を媒介としつつ、もう一度かえりみています。たとえば「無心」とはどういうことでしょうか。それは心がないということではありません。心が無であること、あるいは無が心であることである、とさしあたっては言えるでしょう。しかし、それはどういうことでしょうか。授業では、そういうことについて考えたいと思っています。
「舞台芸術論」担当者:萩原 健(教授)
  日本では、14世紀から能や狂言が、17世紀から歌舞伎や人形浄瑠璃(文楽)が、そして19世紀後半以降、西洋との影響関係の中で現代演劇が発展を見せていますが、これらすべてが、21世紀の現在も、実際の舞台で観られます。舞台芸術のシーンのこうした多様性は世界でも類を見ません。
 現在、日本を発信地として、視覚文化に関わるさまざまな新機軸が仮想空間上で展開される一方、日本独自の「生(なま)」の舞台芸術=<ライブのソフトパワー>に(目で)ふれることの重みも増しています。実際、上記ジャンルの舞台は日本国外で繰り返し公演され、あるいは、その観劇を目的にした訪日観光客も少なくありません。
 この授業では、日本を発祥とする主な舞台芸術について知り、説明できるようになることを目指します。

日本語研究領域

「日本語教育学」担当者:小森 和子 (教授) 柳澤 絵美 (准教授) 安高 紀子 (特任講師)
 この授業では、「日本語」を「国語」という科目としてではなく、「世界の中の一言語」として捉えるところからスタートし、日本語が世界の他の言語と比較して、どのような点で類似し、どのような点が独特なのかについて、考えていきます。授業では、日本語教師として国内外で豊富な経験を有する3人の教員が、それぞれの専門である文法、語彙、音声の3領域に分かれて、「日本語教育学(文法)」、「日本語教育学(語彙)」、「日本語教育学(音声)」を担当します。授業の中では、日本語学習者が起こす日本語の間違い、学習者が疑問に感じている不思議な日本語の表現、学習者の言語と日本語の違いなど、日本語教師が教育現場で遭遇する実際の例を紹介しながら、「普段何気なく使っている日本語」を「外国語としての日本語」と捉え、グローバルな観点から日本語を学ぶ・教える面白さや難しさについて考えます。日本語教師を目指す人にも、そうでない人にも、日本語を客観的に見つめることで言語に対する感性を磨き、自らの言語学習を振り返る良い機会になるでしょう。

英語研究領域

「心理と言語」担当者:廣森 友人(教授)
 なぜ,英語をたくさん読んだり聞いたりすることが必要なのか?なぜ,単語帳で何度も覚えた単語を忘れてしまうのか?なぜ,入試が終わったら,英語学習のやる気が失せてしまったのか?言語習得のしくみを知れば,このような疑問に対する答えがわかります。「心理と言語」の授業では,第二言語習得研究 (第二言語[英語]習得のプロセスやメカニズムを解明しようとする研究) で得られた最新の知見に基づき,言語習得の基礎・基本,そして自分の個性・適性に合った英語学習法について学んでいきます。より効果的な英語学習の在り方が理解できれば,学習の成果を最大限に発揮することができるようになります。
「言語と文化」担当者:大須賀 直子(教授)
 本授業では、言語の多様性と普遍性の両面に着目します。具体的には、主に日本語と英語の相違点と共通点に目を向けて、両方の言語文化に対する理解を深めていきます。春学期は、とくに翻訳をアプローチとして、原作と翻訳に「ずれ」が生じるのはなぜなのかを様々な観点から考えます。秋学期は、言語が社会とどうかかわっているか、すなわち性別、年齢、社会階級、民族、場面、人間関係などがどのように言語に影響を及ぼすのかを具体的に見ていきます。

総合教育科目

「国際日本学入門講義」複数担当者
 国際日本学部の7つの専門領域での学問が、それぞれどのような方法でどのようなことを解明しようとしているのかを、各領域の専任教員がオムニバス方式で講義します。その領域ならではの独自の世界を知るとともに、世界と日本がどう関わり合うのかという見方で異なる領域を重ね合わせることで、国際日本学の豊かさや面白さを感じ取ってもらいます。
「学術的文章の作成」複数担当者
 大学での学びは、「レポート」と呼ばれる学術的文章にまとめることで確かなものになり、知の共有も果たされます。大学の授業で執筆が求められるレポートには、授業で学んだことに関する自身の理解をまとめるもの、専門文献をひもといて内容をまとめるもの、それらを踏まえて自身の考えを展開するもの、さらには独自の研究に基づいて新たな知見を示す学術論文に近いものまで、様々な種類のものがあり、その種類の応じて書き方も異なります。本授業では、添削を受けながら多様なタイプのレポートの執筆に取り組み、4年間の学びで必要となる執筆スキルを身につけます。
「演習A~D」
ゼミナールともいい、専任教員の指導の下、学生が自分の研究テーマを設定し、討論・研究を行う授業です。
開講ゼミの一覧はこちら

外国語科目

英語科目

「English (Speaking) 」「English (Listening) 」「English (Reading & Writing) 」他
第二言語習得理論に基づいた科学的な英語カリキュラムを用意しています。英語があまり得意でない人は得意になるように、英語が得意な人はさらに上のレベルを目指せるようにデザインされた、日本でも有数の大学英語カリキュラムです。
各クラスの詳細はOh-o!Meiji Systemのゲストログインでご確認下さい。
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第二外国語
ドイツ語、フランス語、中国語、スペイン語、韓国語を学ぶことができます。
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日本語科目(留学生対象)

日本語 :柳澤 絵美(准教授) 他
国際日本学を専門とする大学生として、アカデミックな内容を理解し発信するための日本語能力を高めることが目的です。