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国際日本学部

国際日本学部が北京大学で「日本マンガ・アニメ文化先端講座」を開催

2016年04月29日
明治大学 中野教務事務室

 国際日本学部は3月20日,中国の最高学府として知られる北京大学で,出張講座「日本マンガ・アニメ文化先端講座」を開催。同大の学生や教員のほか,他大の学生も駆けつけ,300人を超える聴衆は会場に入りきれないほど超満員となり,大いに熱気に包まれた。
 この出張講座は,2010年度から国際日本学部と北京大学外国語学院日本文化部との共催で開催しており,第1回幾原邦彦氏(『美少女戦士セーラームーン』等),第2回富野由悠季氏(『機動戦士ガンダム』等),第3回手塚眞氏および松谷孝征氏(手塚プロダクション等),第4回伊藤博之氏(『初音ミク』等),第5回菅野よう子氏(『マクロスF』楽曲等)でいずれも好評を博してきており,第6回となる今回は,アニメ『機動戦士ガンダム』のキャラクターデザインや漫画『虹色のトロツキー』『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』等を手がけてこられた漫画家,アニメーター,キャラクターデザイナー,アニメ監督,イラストレーター,小説家の安彦良和(やすひこ よしかず)氏を講師に迎えて開催。北京大学から呉志攀常務副学長,寧琦外国語学院長が列席した。
開講に先立ち,挨拶に立った呉志攀副学長は,日本のアニメーションは,特にキャラクターの描写という点において独自の進化を遂げていることに注目しており,創作過程
について話を伺える機会は貴重であると述べ,続いて,寧琦外国語学院長から,本講座が,明治大学と北京大学の交流の深化,日中両国の文化交流ひいては国同士の友好関係の発展に寄与することを期待していると挨拶があった。
次に,国際日本学部の横田雅弘学部長が挨拶に立ち,日本のアニメ作品を始めとしたカルチャーに深い関心をもつ学生は,北京大学と明治大学の学生交換協定を利用した留学を
検討してほしいと案内した。
 続いて安彦氏が登壇。「サブカルチャーとして,あくまでサブカルチャーとして」との題目で自身の経歴をひきながら,漫画家としての作品への取り組み方やアニメ作品への関わり,さらには日中の歴史観など,多岐に渡る講演が展開され,満員の会場は大いに盛り上がった。
また,氏が手がけた『機動戦士ガンダム』について数多く寄せられた質問にもさまざまな裏話を交えて応じ,学生の想いにできる限り誠実に応えたいという氏の温かな人柄にあふれた質疑応答となった。
 講演後は,国際日本学部の森川嘉一郎准教授が,安彦氏のキャラクターデザインが日本のアニメや同人文化の発展にいかに大きな影響を与えたかについて,作品・時代背景を踏まえて分析,解説を加えて氏の功績をひも解き,盛況のうちに終了した。