卒業生の声
国際日本学実践科目の履修生が株式会社JERAを訪問しました
2026年01月08日
明治大学 国際日本学部
2025年度秋学期の「国際日本学実践科目D」で実施している企業本社訪問の4回目は、東京日本橋に本社を構える株式会社JERAでした。12月9日の午前、同社のHR統括部を訪ね組織人財開発部組織開発ユニット長の高橋教嗣さんよりお話を伺い質疑を行いました。
JERAは、東京電力と中部電力が出資して2015年に設立された企業で、発電、及び電力・ガスの卸販売事業のみならず、燃料の安定確保のため燃料上流・調達から国際物流などにも事業を行う、総資産額8.5兆円を超える世界トップレベルの電力事業者です。火力発電所は26か所、発電容量は5,900万キロワットに及び、日本全体の電力需要の約5割を支えられる規模を誇ります。また海外でも10か国以上の国でプロジェクトを進めており、その発電容量は1,370キロワットであるとのことでした。現在、同社が掲げる「ゼロエミッション2050」という目標の達成に向けて、燃焼時にCO2を排出しないアンモニア燃料への転換、洋上風力発電施設への投資などに取り組んでいます。
お話しいただいた高橋さんは、富山大学電気電子システム工学科を卒業ののち 東京電力に入社、千葉火力発電所の運転・メンテナンスを業務につくとともに、東日本大震災の後の電力不足に対応した火力発電所の建設にも携われた方です。
JERAの事業は、近年、高まりを見せているデータセンターは半導体工場などの電力需要の増加に対応すべく、「最適化部門」「事業開発部門」「O&M エンジニアリング部門」の三本柱で構成されています。最適化部門では上流開発・燃料調達に輸送を加えた流れを太平洋・大西洋全域で効率化させることでコストの削減を図っています。調達した燃料を需要に応じて最適地に回す「最適化・トレーディング」を推進しているとのことでした。また事業開発部門では海外での再エネ開発にも取り組んでおり、そうした事業開発を担う人財の育成も急務であるとのことでした。さらにO&M・エンジニアリング部門では、電力発電・ガスの供給において脱炭素化を加速化させる取り組みを進めているとのことでした。
ゼロエミッションの実現に向けては、「クリーン燃料サプライチェーンの構築が鍵を握る」と高橋さんは強調されていました。燃料をアンモニアに転換するにはそのバリューチェーンが大規模化する規模の経済の考え方も必要との説明を伺いました。
当日は、同社のダイバーシティ・インクルージョン(D&I)の取り組みについてもお話ししていただきました。D&I推進の基本理念は、同質性の高いチームより十分にマネージメントされたダイバーシティの高いチームをつくりあげた方が時間の経過とともに生産性が高まるという理論に基づきます。「多様性と包摂に加えて公平・公正の考えを採り入れて、各人の能力発揮を図る」と高橋さんは強調されていましたが、「女性の活躍促進」「障がい者雇用の拡大」「フェムテックヘの投資」(Femtech:FemaleとTechnologyをかけ合わせた造語で、女性が抱える健康課題をテクノロジーで解決する製品やサービスなどを提供する企業)などを具体的に進めているとのことでした。
経営層の意識改革のための研修の実施や有識者による講義・フォーラム、ワールドカフェ、サンクスデー の開催などの取り組みを通じて、「経営層から社員までビジョンの共有とともに本来の個性能力を充分に発揮できていると実感することで組織における連帯を高める」という狙いは、十分に理解できました。
障がい者雇用については、2021年にJERAミライフルを設立、その経緯や具体的な取り組みなどもご説明いただきました。特例子会社であるミライフルの障がい者雇用分を親会社であるJERAに合算して実雇用率を算定できることから、ミライフルは障がい者が働ける業務範囲を拡大し、雇用者数を計画的に増やしているとのことでした。横浜火力発電内に設けられた「横浜ストロベリーパーク」での運営、イチゴ栽培の作業、発電所花壇の整備、制服管理の業務に加えて、イチゴを活用したお菓子の製造販売なども試行しているとのことでした。
当日、参加した履修生からは、上流から下流までの事業で展開する際に現地における人権問題などに留意する必要があるのではないか、2社統合により巨大な規模となったJERAにおける組織の融合、社員間の融和に苦労はなかったのか、燃料の海上輸送の最適化とはどのような仕組みかなどの質問が出され、高橋さんより丁寧にお答えいただきました。
履修生からこれらに加えて、外国籍社員の比率、社員満足度を図る方法、地域社会との共生、ワークライフバランス・ワークライフインテグレーションの取り組み、経営におけるAIの活用など幅広い関心事項を示され、充実した質疑が行われました。
(兼任講師:井上洋)
JERAは、東京電力と中部電力が出資して2015年に設立された企業で、発電、及び電力・ガスの卸販売事業のみならず、燃料の安定確保のため燃料上流・調達から国際物流などにも事業を行う、総資産額8.5兆円を超える世界トップレベルの電力事業者です。火力発電所は26か所、発電容量は5,900万キロワットに及び、日本全体の電力需要の約5割を支えられる規模を誇ります。また海外でも10か国以上の国でプロジェクトを進めており、その発電容量は1,370キロワットであるとのことでした。現在、同社が掲げる「ゼロエミッション2050」という目標の達成に向けて、燃焼時にCO2を排出しないアンモニア燃料への転換、洋上風力発電施設への投資などに取り組んでいます。
お話しいただいた高橋さんは、富山大学電気電子システム工学科を卒業ののち 東京電力に入社、千葉火力発電所の運転・メンテナンスを業務につくとともに、東日本大震災の後の電力不足に対応した火力発電所の建設にも携われた方です。
JERAの事業は、近年、高まりを見せているデータセンターは半導体工場などの電力需要の増加に対応すべく、「最適化部門」「事業開発部門」「O&M エンジニアリング部門」の三本柱で構成されています。最適化部門では上流開発・燃料調達に輸送を加えた流れを太平洋・大西洋全域で効率化させることでコストの削減を図っています。調達した燃料を需要に応じて最適地に回す「最適化・トレーディング」を推進しているとのことでした。また事業開発部門では海外での再エネ開発にも取り組んでおり、そうした事業開発を担う人財の育成も急務であるとのことでした。さらにO&M・エンジニアリング部門では、電力発電・ガスの供給において脱炭素化を加速化させる取り組みを進めているとのことでした。
ゼロエミッションの実現に向けては、「クリーン燃料サプライチェーンの構築が鍵を握る」と高橋さんは強調されていました。燃料をアンモニアに転換するにはそのバリューチェーンが大規模化する規模の経済の考え方も必要との説明を伺いました。
当日は、同社のダイバーシティ・インクルージョン(D&I)の取り組みについてもお話ししていただきました。D&I推進の基本理念は、同質性の高いチームより十分にマネージメントされたダイバーシティの高いチームをつくりあげた方が時間の経過とともに生産性が高まるという理論に基づきます。「多様性と包摂に加えて公平・公正の考えを採り入れて、各人の能力発揮を図る」と高橋さんは強調されていましたが、「女性の活躍促進」「障がい者雇用の拡大」「フェムテックヘの投資」(Femtech:FemaleとTechnologyをかけ合わせた造語で、女性が抱える健康課題をテクノロジーで解決する製品やサービスなどを提供する企業)などを具体的に進めているとのことでした。
経営層の意識改革のための研修の実施や有識者による講義・フォーラム、ワールドカフェ、サンクスデー の開催などの取り組みを通じて、「経営層から社員までビジョンの共有とともに本来の個性能力を充分に発揮できていると実感することで組織における連帯を高める」という狙いは、十分に理解できました。
障がい者雇用については、2021年にJERAミライフルを設立、その経緯や具体的な取り組みなどもご説明いただきました。特例子会社であるミライフルの障がい者雇用分を親会社であるJERAに合算して実雇用率を算定できることから、ミライフルは障がい者が働ける業務範囲を拡大し、雇用者数を計画的に増やしているとのことでした。横浜火力発電内に設けられた「横浜ストロベリーパーク」での運営、イチゴ栽培の作業、発電所花壇の整備、制服管理の業務に加えて、イチゴを活用したお菓子の製造販売なども試行しているとのことでした。
当日、参加した履修生からは、上流から下流までの事業で展開する際に現地における人権問題などに留意する必要があるのではないか、2社統合により巨大な規模となったJERAにおける組織の融合、社員間の融和に苦労はなかったのか、燃料の海上輸送の最適化とはどのような仕組みかなどの質問が出され、高橋さんより丁寧にお答えいただきました。
履修生からこれらに加えて、外国籍社員の比率、社員満足度を図る方法、地域社会との共生、ワークライフバランス・ワークライフインテグレーションの取り組み、経営におけるAIの活用など幅広い関心事項を示され、充実した質疑が行われました。
(兼任講師:井上洋)








