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国際日本学部

韓国・仁荷大学で開催の国際学会「ICoME 2025」にて受賞!生成AIと向き合う学生のリアルを世界へ向け発信

2026年01月14日
明治大学 国際日本学部

 2025年8月7日〜9日、韓国・仁荷大学で開催された国際学会「International Conference for Media in Education(ICoME)2025(第23回教育メディア国際学会)」に、国際日本学部4年(岸ゼミ)の福留 颯さんが参加し、Young Scholar Awardを受賞しました。以下、福留さんからの報告です。

報告:福留 颯(岸ゼミ7期生)
 ICoMEは、世界中の教育研究者が集う国際的な学会です。今年のテーマは「Transforming Educational Media」。私はこの場で、「Exploring Convivial Encounters with Generative AI」というテーマで研究発表を行いました。
本研究では、高等教育における生成AIに対する学生の意識について発表しました。急速に進化する生成AIに対して、私たち大学生は単にその便利さを享受するだけでよいのでしょうか。現場では、期待と同時に不安も入り混じっています。私自身も学生としてその問いに向き合ってきましたし、私がスチューデント・アシスタント(SA)として関わっている1年生必修科目「アカデミックICT・リテラシー」を受講する学生たちも、同様の思いを抱いていました。
そこで、授業でAIに関するテーマを扱う際、私自身の経験や率直な意見を会話のきっかけとして受講生と対話し、さらに、そこから生まれた問いを軸に学生同士で議論してもらいました。そうしたやり取りをデータとしてまとめ、発表したのが今回の研究です。
本研究の特徴は、SAという「教員でも学生でもない立場」から、学生たちの声を聞けた点にあります。私がSAとして参加していたクラスでは、全体の約70%の学生が生成AIを日常的に使用しており、大学の課題だけでなく、日常生活の相談など、幅広い用途で活用していました。
そこで本研究では、実際に課題で生成AIを使用してもらい、その受け止め方についてヒアリングを行いました。その結果、学生の姿勢は大きく2つのグループに分かれました。ひとつは、生成AIを対話相手として活用しながら、自分の考えを構築していくグループ。もうひとつは、生成AIからの提案が自分の考えより優れていると判断し、思考や表現を委ねてしまうグループです。
前者の学生たちは、自分なりの考えや表現へのこだわりを持ち、生成AIの提案も「選択肢のひとつ」として捉えていました。一方、後者の学生たちは、自分の思考や表現に十分な自信がなく、AIの提案をそのまま受け入れてしまう傾向があることが分かりました。これらの結果から、生成AIを活用する際には、自分自身の考えや表現を軸として持つことが重要であり、そのためには、従来の高等教育が行ってきたように、多様な知や表現と出会いながら、自分なりの考えを育てていくことが欠かせないと考えられます。生成AIの教育活用については世界中で議論が続いていますが、今後もその動向を注視していきたいと思います。

■ 受賞の喜びと今後の抱負
 国際学会で研究発表を行うのは今回が初めてで、論文執筆から発表当日まで、不安と緊張の連続でした。その中での今回の受賞は、私にとって大きな自信となりました。最後に、本研究にご協力いただいた明治大学大学院博士課程のジウンさん、指導教員である岸磨貴子教授、そして国際学会で共に発表した仲間たちに心より感謝申し上げます。
今回の経験を糧に、今後も明治大学から世界へ、意味のある研究を発信し続けていきたいと思います。