講演会「東日本大震災とトラウマ〜ヴァン・デア・コーク先生を迎えて〜」を開催しました
【文学部/心理臨床センター】2011年6月2日に駿河台校舎アカデミー
ホールにて、世界をリードするトラウマ研究の第一人者である米・ボスト
ン大学医学部精神科教授のビッセル・ヴァン・デア・コーク博士を迎えて、
「東日本大震災とトラウマ」と題した講演会を関西学院大学と共催で開催
しました。当日は雨にもかかわらず1300人を超す来場者があり,大盛
況のうちに終わりました。
コーク博士は、前日までの仙台,福島等被災地の視察をふまえた東日本
大震災特有のトラウマ被害の現状とその支援について話され、最新の脳科
学や自身の研究成果をふまえて「性急なトラウマ体験の言語化はかえって
トラウマを深くする。呼吸やヨガ,タッピング,遊びなどを通して,自分
で自分を高揚させたり沈めたりといったコントロールを体験することが有効。それにより,トラウマによる無力感や自己や外界へのコントロール喪失感を補償し,自分で自分をコントロールできるという感覚が回復する」と話されました。コーク博士の最新のトラウマ研究の知見と現地の視察をふまえたお話しは,多くの聴衆に深い示唆を与え,「これから復興支援に役立つ,大変有意義な内容だった」と多くの方からの声をいただきました。
この講演会の理解を深めるため、コーク博士からいただいた論文資料のファイルを掲載します。
以下からダウンロードできます。
<3つのPDFファイル>
1 コーク博士論文1(NYASF)
2 コーク博士論文1翻訳
3 コーク博士論文2(EMDR) FF
また、後日講演の模様を動画配信する予定です。