コンピュータの計算速度は1年半で2倍ずつ向上しています。これは並列処理と呼ばれる技術により支えられており、複数のコア(計算装置)を搭載したパソコンやスマホでは、いくつかの計算を同時に行って高速化を実現しています。最新のスーパーコンピュータでは約100万個のコアが接続されており、個々のコアを効率よく動かすには並列ソフトウェアの存在が欠かせません。この並列ソフトウェアの開発を自動化することが、私の主な研究テーマです。大規模な並列コンピュータは、例えば、自動車や飛行機の設計、気象シミュレーション、創薬などにも使われており、日常生活とも密接にかかわっています。
授業では64コアの並列コンピュータを使い、並列処理によるプログラミングを実習します。他にも、ビッグデータと呼ばれるユーザの履歴データやセンサーデータなどから有用な情報を抽出するデータマイニング、ネット経由で計算を行うクラウドコンピューティング、次世代のネットワークシステムなど、旬なテーマを扱う授業がたくさんあります。ネットワークデザイン学科は研究テーマが広範囲にわたるので、さまざまな分野に対応できる柔軟性や思考力を身につけることができるでしょう。