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問題分析ゼミナール(3年生)紹介[川島 高峰]

明治大学情報コミュニケーション学部 分析ゼミナール(3年生)紹介
川島 高峰 准教授
(主要担当科目)政治学/政治とメディア

≪学生へのメッセージ≫

学びの姿勢で重要なのが「感謝・素直・思いやり」です。その反対が「自己承認欲求・我流独尊・周囲の空気に気づかない」です。ゼミではこの学びの姿勢を重視します。実際の社会も、自己変革より自己の快・不快が先行し、それ故、学びが疎かになる人に居心地が良いほど甘くはありませんよ。

■研究テーマ

現代国家論 Withコロナ, Postコロナ時代のライフスタイルと世界・日本の今後

■研究内容
【3年】
 自分たちの進路やこの国や世界の行方すえについて考え、表現していくゼミナールです。大きな主題は国家論です。自らの人生は社会とのかかわりから形成され、国家の在り方と好むと好まざると大きなかかわりを持っていくものです。人生—国家社会—国際社会の連関性を理解し、自身の生き方を考えることを大切にしています。「Withコロナ、Postコロナ時代のライフスタイルと世界と日本の今後」を主題としています。

 なお東京一極集中と地方創成、持続可能な開発(SDGs)を主題として長らく富山県立山町・長野県小海町・愛媛県今治市、ベトナム・カンボジア・タイと具体的な交流をしてきましたが感染症禍のため対面交流や合宿、派遣ができませんがオンライン交流学習や、文献学習は行います。
 達成目標はこれらの学習を踏まえた上で3年時の最終成果物を作成し、4年時の卒業制作の準備とすることです。

【4年】
 日本は近代都市文明として国際的にも世界史的にも最先端・最先進の空間を形成している。その最先端性ゆえに負の問題においても世界で最も矛盾を抱えた社会である。世界第二位の経済大国にまで駆け上がった日本は,今後,その地位を下げていくと予想されている。もはや日本に高度成長時代の再来はない。

 我が国を覆うのは,少子高齢化と地方消滅・東京一極集中,地方と中央の格差拡大,文化の多様化と世代間・同世代間における文化の格差や文化の隔絶,国民文化や国民概念の稀薄化とそれへの反動による極端で低劣な自民族中心主義の台頭,止むことなき経済格差の拡大,国際化や多文化共生の進行に伴う異民族・異文化排撃,高学歴化に伴う学歴格差やエリートの堕落,超高齢化社会によるシルバー・デモクラシーと若年世代のマイノリティー化や負担増,貧困女子・貧困老人・子供の貧困etc。2020年、世界はパンデミックに直面し、New Normalなどライフスタイルという根底から政治社会文化や国際社会の在り方を再考することを迫られている。
 このような問いは,従来の冷戦時代のような「大理論や大思想によりかかりたいという甘え」は通用せず,「凡夫にありがちな学問の神聖化や学問という名の慢心・傲慢」も通用しない。このゼミでは知に甘えず,驕らず,さりとてペシミズムに屈することなく,楽しく!「現代日本の思想と行動」を問い続け,卒業制作(論文等)を完成させることが目標である。
その他(学生へのアドバイス)
 3年は学年最終成果物、4年は卒業制作の提出を義務づける。成果物・卒業制作は、主に論文であるが、他の形態(映像・ルポルタージュ・オンラインのコンテンツetc)も質が伴うならば認める。