学部別入学試験
学生論文集「情コミ・ジャーナル」
情報コミュニケーション学部は、2007年度から学生論文集「情コミ・ジャーナル」を刊行しています。本論文集は、情報コミュニケーション学部1~4年生を対象に募集しており、個人での単独執筆やグループでの共同執筆による論文応募が多数あります。本学部は、高度情報社会において率先して活躍できる主体性を持った人材の育成を目的としており、在学生は、こうした本学部理念に基づき、多様な視点からそれぞれの問題に取り組み、思索と実践を積み重ねています。
なお、本論文集は、毎年1回、年度末に刊行し、学部生及び関係者へ配付しています。
※冊子およびDVDは情報コミュニケーション学部事務室にて配布しております。データの公開や郵送での配布は受け付けておりませんのでご了承ください。
なお、本論文集は、毎年1回、年度末に刊行し、学部生及び関係者へ配付しています。
※冊子およびDVDは情報コミュニケーション学部事務室にて配布しております。データの公開や郵送での配布は受け付けておりませんのでご了承ください。
情コミ・ジャーナル第17号(2024年3月発行)
情報コミュニケーション学部の学生論文集『J・J』第17号をお送りします。2年生から4年生による投稿論集です。現代社会の最先端の現象や問題に対し、斬新な視点からアプローチした諸研究が目白押しです。厳正な審査の結果、ジェンダー、フェミニズムの観点からディズニー映画のプリンス像について分析し、そこには根強い「男らしさや性役割」が刷り込まれていた、と論じた「ディズニープリンスの男性性の考察」、バーチャル空間には自己願望が投影されているとして、そこに現代社会の「生きづらさ」を見いだした「現代日本社会における男性の規範的男性性からの解放の場としての仮想空間」が優秀論文となりました。また、「サウジアラビアの新エネルギー戦略における展望」をはじめ5本の論文が佳作となっています。今回も 多様性と学際性を掲げる情コミ学部らしい研究成果が出ています。
賞を獲得することが論文を書くことの目的ではありません。しかし、結果として賞をとれたということは、自己の発想や論点を他者に伝えることに成功して、高い評価を得たということなのです。もちろん大いに誇って良いことです。
『J・J』に投稿したみなさんは、論文を仕上げるという知的営為を経験しました。それは、テーマを決定し、必要なデータや資料を探し、さらにそのテーマに関連した先行研究を勉強し、自己の論点を明確にしてゆくことから始まります。ここまでの過程で、独自性を発揮する、ということがいかに難しいことであるか、を理解できたと思います。さらに、独自性をもったテーマ・論点を他者に伝えるためには、論理的かつ説得力ある文章を叙述する必要があります。みなさんは、そのもっとも頭を使う“楽しい”時間を過ごしたわけです。こういった知的営為の経験と達成感からうまれる自信は、社会に出たみなさんを支えてくれることでしょう。
情コミ学部は「ガクの情コミ」を掲げ、多様性を尊重することを主張しています。「ガク」とは学と楽を表しています。学問・研究とは楽しいものなのです。そして、『J・J』にはそれらが詰まっています。受験生やご父母の方々はじめ、情コミ学部に興味をお持ちのみなさんには、ぜひ『J・J』をひもとき、本学部学生がどのような問題に関心をもち、論文という知的営為を経験したかを知っていただきたいと思います。
最後になりましたが、ここまで学生の指導をおこなったゼミの先生、厳密な論文審査、と編集に当たられた「学生論文集編集・コンテスト実施委員会」の先生、そして刊行業務にあたられた職員の方々に対し、発行代表者として厚くお礼申しあげます。長く続いた「学生論文集編集・コンテスト」および、学生論文集『J・J』は、今年度をもって終了となります。卒業論文は単位化されました。これにむかってさらなるレベルアップを期待します。成果の公表もそれに答える形となってゆく予定です。
賞を獲得することが論文を書くことの目的ではありません。しかし、結果として賞をとれたということは、自己の発想や論点を他者に伝えることに成功して、高い評価を得たということなのです。もちろん大いに誇って良いことです。
『J・J』に投稿したみなさんは、論文を仕上げるという知的営為を経験しました。それは、テーマを決定し、必要なデータや資料を探し、さらにそのテーマに関連した先行研究を勉強し、自己の論点を明確にしてゆくことから始まります。ここまでの過程で、独自性を発揮する、ということがいかに難しいことであるか、を理解できたと思います。さらに、独自性をもったテーマ・論点を他者に伝えるためには、論理的かつ説得力ある文章を叙述する必要があります。みなさんは、そのもっとも頭を使う“楽しい”時間を過ごしたわけです。こういった知的営為の経験と達成感からうまれる自信は、社会に出たみなさんを支えてくれることでしょう。
情コミ学部は「ガクの情コミ」を掲げ、多様性を尊重することを主張しています。「ガク」とは学と楽を表しています。学問・研究とは楽しいものなのです。そして、『J・J』にはそれらが詰まっています。受験生やご父母の方々はじめ、情コミ学部に興味をお持ちのみなさんには、ぜひ『J・J』をひもとき、本学部学生がどのような問題に関心をもち、論文という知的営為を経験したかを知っていただきたいと思います。
最後になりましたが、ここまで学生の指導をおこなったゼミの先生、厳密な論文審査、と編集に当たられた「学生論文集編集・コンテスト実施委員会」の先生、そして刊行業務にあたられた職員の方々に対し、発行代表者として厚くお礼申しあげます。長く続いた「学生論文集編集・コンテスト」および、学生論文集『J・J』は、今年度をもって終了となります。卒業論文は単位化されました。これにむかってさらなるレベルアップを期待します。成果の公表もそれに答える形となってゆく予定です。
2024年3月
情報コミュニケーション学部長 須田努
情報コミュニケーション学部長 須田努
- 情コミ・ジャーナル第17号の要旨・目次はこちら!
- ※本文データの公開はありません。
学生論文集「情コミ・ジャーナル」2023年度の実施をもって廃止となりました。
歴代表彰論文一覧
第17号(2024年3月発行)
- ディズニープリンスの男性性の考察
- 現代日本社会における男性の規範的男性性からの解放の場としての仮想空間——アバターの性別選択の動機と異性アバターを用いることによる効果——
- 「サウジアラビアの新エネルギー戦略における展望-グリーン・トランスフォーメーションを中心に-」
- 日本の若者男性における「男らしさ」の考察 ー男性ファッション誌『FINEBOYS』を事例にー
- 企業における暗黙知から形式知への転換 ——ナレッジマネジメントの取り組みと有用性——
- 言語学的観点からみるあだ名の種類と、職業・性別との関連性
- 『フレッシュプリキュア!』におけるパフォーマティヴィティとしての戦い──敵からプリキュアになったせつなの戦いを追って──
第16号(2023年3月発行)
- 刑罰威嚇とプラットフォーマーによる表現規制が誹謗中傷行為に及ぼす影響
- J-POP における歌詞の聞き取りやすさと特殊モーラの自立性について
- 認知的特性とSNSリスクについての分析認知的特性が変化させる情報開示 — SNS利用と個人情報開示のリスク —
- スクール・サポーターの実態と「チームとしての学校」施策に与える影響
- 傷痍軍人の妻が生きた20世紀の日本社会
- 欧米と日本における青年女性の体型に関する認識の変容
- エジプトにおける権威主義体制の再考 -スィースィー政権の正統性に関する一考察-
第15号(2022年3月発行)
- グリム童話「ラプンツェル」(KHM12)の日本における受容史と変容ー女性像を中心にー
- 情報教育と学校外ICT利用との関係性ー情報政策の通時的分析をとおしてー
- 二地域移住者を災害ボランティアへと突き動かす誘因ー千葉県南房総市における令和元年台風15号・19号を事例としてー
- コロナ禍の大学生の孤独感ー対処行動について考えるー
- NFTは日本の録音原盤市場を立て直せるのか
- 授業での相互作用が大学生の学習意欲にもたらす影響ーオンライン授業の場合ー
- 社会的手抜きに関する考察ー自己呈示動機と目標設定の観点からー
第14号(2021年3月発行)
- 女子マネージャーのアイデンティティと選手との「境界」—セジウィックのホモソーシャル理論再考—
- 日本で実施されている同一労働同一賃金の課題と改善策の提案
- 佐藤栄作内閣首席秘書官・楠田實に関する一考察—楠田による佐藤の演出と楠田の思想、人物像を中心に—
- パズドラにおけるキャラクターの名前とステータスの相関関係
- 「ディストピア映画が投げかけるもの」
- 日本の子育ての現状分析——正解のない子育てに苦しむ日本の親
- ネットワーク外部性が消費者にもたらす便益-SNSを対象とした実証分析-
第13号(2020年3月発行)
- 細川護熙内閣期の日本社会党の動向と変容ー自社連立の胎動を巡ってー
- 日本の大学における「教養教育」の失敗ー一般教育と情報コミュニケーション学部の分析を通してー
- レッジョ・エミリア・アプローチにおけるドキュメンテーションの教育効果と課題
- アメリカ・イギリスと比較した日本のポピュリズム政治ーSNSとの関連ー
- グリム童話から読み解く日本の民話と心
第12号(2019年3月発行)
- 武士道の二面性~なぜ日本人は武士道をアイデンティティにしているのか~
- 戦後政治のエリート・福田赳夫の政党観と政治家像
- 誰しもの危機としての「貧困」-若年生活困窮研究からのアプローチ-
- 道徳心を歪ませるもの-組織が人を凶暴にする時-
- 教育によるメディアへの変化~池田光政と閑谷学校の百姓教育をめぐって~
- 文脈価値から考える現在の価格設定方式の問題点と解決策
- 日本のフェイクニュース対策-ファクトチェックの重要性-
第11号(2018年3月発行)
- 伝説を語り継ぐメディア~為朝伝説と『椿説弓張月』の関係をめぐって~
- 『ジャングル・ブック』に描かれる多文化共存社会-もうひとつのジャングル像-
- 外国人力士の年寄襲名に塞がるナショナリズムの壁-東欧型ナショナリズムの観点から考察-
- 日本では、なぜ二大政党制に向かわないのか-デュヴェルジェの法則から検討する-
- 脱工業化時代の途上国における観光開発の意義-持続可能性の観点から-
- 日本におけるベーシックインカムの導入-所得格差是正と無駄の排除を実現する-
- 首座都市における交通機関の再構築-アフリカの中規模都市ナイロビを例に-
- 現代社会における家族の変容-国家と家族の関係を問い直す-
第10号(2017年3月発行)
- 国際協力における自己責任論の本質-正当化される言説の考察-
- アメリカ国民を救った映画『素晴らしき哉、人生!』
- 狂犬病に関する東京都公報から見る戦後GHQの統治政策
- 同性同士の絆に関する一考察 ——ホモソーシャル理論の再考——
- ジカ熱報道におけるニュース価値決定要因の考察
- 漫画『ONEPIECE』にみるジェンダー表象
- ディズニーの描くプリンス像 -76年間に描かれた8人のプリンス-
- ジェンダーの社会化における幼児向けテレビ番組 ——テレビ番組『おかあさんといっしょ』にみるジェンダー表象
- アルコール飲料CMが描く女性像
- 擬人化キャラクターを活用したプロモーションのマーケティング戦略分析
- 儲けに隠された経営実態とは-近江商人の蝦夷交易-
第9号(2016年3月発行)
- 「解放」されない身分-差別の制度的側面と解放令-
- 原発安全神話の起源-1940、50年代の原子力言説分析-
- プロ野球球団による女性ファン獲得の取組み
- 南相馬市議会における、政治的公共圏としての批判的議論の復活-幻の浪江・小高原発と南相馬市の関係-
- 2020東京五輪パラリンピック関連の記者クラブと記者会見にみる「取材報道の自由」と「国民の知る権利」に関する考察
- アルコール飲料CMのジェンダー表象分析-メディアによるジェンダーステレオタイプの再生産とその変容の可能性-
- 父親の子育て参加が成人後の子供及び夫婦関係に与える影響-スウェーデンの男女共同政策を参考にして-
- 消される記憶ー沖縄戦「集団自決」と教科書検定問題から
- ロックバンドQUEENの日本における受容性-少女漫画文化との関連に注目して-
- 中東呼吸器症候群(MERS)に関する日韓の報道内容比較分析
- 為政者がつくる公園 利用者の記憶と経験
- 信頼がつくる組織へのオーナーシップ
- ポピュラー音楽の形態に関する一考察-小泉理論の再考-
第8号(2015年3月発行)
- イングランド・サッカーに影響を与えた新自由主義の光陰
- デカルトとその神への疑念-孤独へと結末すべきcogito-
- 泰平の世「元禄期」に描かれた「武士」-井原西鶴『武道伝来記』から読み解く-
- リクルートスーツの喪服化-各要因からの考察-
- 忘却される〈福島〉-原子力導入期から福島第一原子力発電所事故まで-
- 江戸時代における火山災害からの復興-宝永の富士山噴火と天明の浅間山噴火から-
- 戦争報道誕生-岸田吟香「臺灣信報」と帝国日本のメディア-
- 明治維新期における言葉の意味の変容-思想家達が発信する「芸術」-
- 創られる「本当の日本」像-昔話「鶴報恩譚」の拡大と統一から-
- なぜ人は組織の論理に従ってしまうのか
- スポーツ・メディアにおけるカリスマ-ラベルとしての「カリスマ」-
- 2ちゃんねるのダイナミズムとアイドル消費-偶像性の崩壊と生成-
- 大学スポーツの発展とこれから
第7号(2014年3月発行)
- 漂泊の旅人・菅江真澄-旅日記に見る秋田-
- 東京電力福島第一・第二原子力発電所による福島県川内村の変容-原発事故による農村共同体崩壊の虚像-
- マイナンバー制度と個人情報
- フォロワースキルとチームワーク-フォロワーとリーダーの関係-
- 与那国の軍神・大舛松市-沖縄と本土の温度差を暴く-
- 地方自治体におけるICT-BCPの必要性と策定への課題
- 日本の電子政府政策-推進国との比較による課題と解決策-
- ベーシック・インカム制度の有効性
- LINEいじめの実態-エンタテインメント化するいじめ-
- 「ネット選挙」解禁により若者の政治参加は進むのか- 2013年参院選を事例に-
- 「ためしもの」という行為からみた江戸の政治理念-武威・仁政イデオロギー・ケガレの関係性から-
第6号(2013年3月発行)
- 明治時代の講談に見る民衆の心性-松林伯円は民衆の出世観をどう捉えたか-
- ICTを利用した救急医療情報システムの導入、普及、展望
- ITは地球を救えるか-グリーンITの重要性と日本の役割-
- 組織にとってマイナスの影響をもたらす、第三者によるコンフリクト・マネジメント
- 国際学力調査PISAの限界と新しい学力の獲得に向けて-スウェーデン・ノルショーピンにおける学校視察を参考に-
- 異国船打払令に関する資料の分析とその考察
- 大学生における日常的な思考と座席行動との関連性について-だからそこに座る-
第5号(2012年3月発行)
- 国民のリズム-近代化装置「唱歌」とクラーゲスのリズム論-
- 公共財ゲームにおける協力関係形成と維持のメカニズム
- 日本のPHR普及に向けた政策形成-医療健康分野のICT利活用とデジタルデバイド-
- 若者はどうしたら3年で辞めないのか?-インフォーマルコミュニケーションの重要性-
- 在朝日本人のコミュニケーション-民族差別の場と上里米太郎-
- エンパワーメント・アプローチによる持続可能な貧困解決策について-2010年のタイ国におけるフィールドワークを基礎に-
- 電子書籍端末は単なる本であるのか
第4号(2011年3月発行)
- マゾヒスティック・ファンタジー-ザッヘル=マゾッホとメイド喫茶-
- 著作権登録制度の社会的活用を目指して-日米比較と新たな制度提案-
- 発明資本市場の誕生による特許流通革命-日本に眠る未利用特許の活用に向けて-
- 応用美術作品はどこまで守るべきか-これからの著作権の為に-
- 買い物難民の実態分析-「つながり」が地域をつくる-
- NTT再々編議論から考えるユニバーサル・サービス制度-
- 近代的労働観の破綻-ワーキングプア問題からの考察-
- K-POPが及ぼす自己への影響
- 個性の時代
- 著作権者側と消費側から見た電子書籍の問題点と日本的電子書籍の考察 -“1と0”の世界は“アナログ”を超えるのか-
第3号(2010年3月発行)
- 大学発特許と大学の社会貢献としての第三の役割
- モンスターペアレンツ
- 音の商標保護制度の必要性
- 自己ブランド化する私-現代日本における自己愛の退行現象-
- 映画『もののけ姫』に見る現代人の課題-大量消費社会とアイデンティティ-
- 知の偏食-佐久間象山・桑原武夫にみる西洋の受容-
- 情報社会から地域を照射する
- 現代の教育格差-新たな問題点-
第2号(2009年3月発行)
- コミュニケーションと学際
- 豊かな社会発展と地域の可能性-徳島県上勝町の事例研究-
- 著作権の保護期間延長問題の是非
- 共同体と人間存在
- 含意の「疑問」表示とスーパー構造
- 公開される日記-心情吐露の場としてのネット空間
- エコ活動に潜む問題点-レジ袋・PETボトル・生ゴミリサイクルの観点から-
- マスメディアにおける報道被害
- テキスタイル・デザインの知的財産権
創刊号(2008年3月発行)
- 現代社会における「匿名性」-ネットカフェ難民という現象から-
- コミュニケーションと意味
- 共依存的傾向と家族機能の関連についての研究
- 電子カルテで起こす医療のIT革命
- Japanese University Students' Evaluation on the Violation of Expectation
- おタク文化から考える 自己愛と現代日本
- インターネットにおける著作権について -ソーシャル・ネットワーキング・サービス内ならば,インターネット上でも著作物の共 有が可能なのではないか-
- 新規採用労働市場における情報の非対称性-問題点と解決策-