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問題分析ゼミナール(3年生)紹介[武田 政明]

明治大学情報コミュニケーション学部 問題分析ゼミナール(3年生)紹介
武田 政明 准教授
(主要担当科目)市民社会と法

≪学生へのメッセージ≫

 ゼミナールは、ゼミ員の議論の上に成り立ちます。そのためには、自分の考えを的確に述べること、相手の話を真摯に聞くこと、議論を成り立たせるための他人への配慮ができることが重要な能力となります。研究テーマを通して、これらの能力を身につけることも目的としています。
■研究テーマ
男女間,同性間,夫婦,親子,親族,高齢者等に関する生活上の諸問題の発見と分析
■研究テーマ
 わが国の民法という法律の中にある親族編と相続編の規定は,男女,夫婦,親子,親族,高齢者等が関わる生活上の重要な問題に対して,その解決のための最も基本となる重要原則を提供している。しかし,この法の規定は,制定後,既に半世紀以上の月日が経過しており,その間に,わが国は,世界でもまれな過程をたどっての急速な高齢化の進行と,ほどなく多方面から国のさまざまな制度の維持自体が困難となり得る著しい出生率の低下という現象に同時に直面している。このような現象に象徴される日本社会の大きな変化の根底に,男女,夫婦,親子という家族関係の基礎を構成する重要な事項の変化の影響があることは言うまでもない。そして,これらの事項の変化の影響からもたらされる社会の変化は,さらにこれらの事項の変化を加速させており,両者は互いの変化を倍加させる関係にある。本ゼミナールでは,人々の置かれている具体的生活状況をさまざまな面から解析した上で,実現可能な解決策の提案を模索する研究をする。 
その他(学生へのアドバイス)
 世の中には,一人の人が相反する価値観を錯綜したままにいくつも有していることもあり,人の存在する数を遙かに超えるほどのさまざまな複雑な価値観が存在している。また,人は,貧富,健康などのように,自分ではどうにもならないさまざまな種々の制約を背負ってそれぞれの生活をしている。したがって,問題を考えるための全ての前提として,何よりも世の中に存在する種々雑多な価値観やさまざまな生活実態の存在についての深い理解が重要となる。ゼミ員同士が自分の壁をできる限り低く薄くして,積極的な意見の交換をすることにより,この点に対する考察と認識を深め合うようになることも期待している。
 なお,家族に関する法についての知識は,必要に応じてその都度解説するので知識がないことに不安を持つ必要はない。