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情報コミュニケーション
学部

2018年度インドシナ経済回廊研修プログラム(文部科学省「大学の世界展開力強化事業」採択プログラム)実施報告

2019年05月20日
明治大学 情報コミュニケーション学部

UN UNESCOにてUN UNESCOにて

SWUの学生とディスカッションSWUの学生とディスカッション

アユタヤ世界遺産アユタヤ世界遺産

クロントイ・スラムのカンボジア人労働者へのインタビュークロントイ・スラムのカンボジア人労働者へのインタビュー

タイ政府持続可能な観光開発地域地域計画事務所タイ政府持続可能な観光開発地域地域計画事務所

シーナカリンウィロート大学での報告会シーナカリンウィロート大学での報告会

アンコールトム遺跡アンコールトム遺跡

シェリムアップでの小学校訪問シェリムアップでの小学校訪問

トンレサップ湖にてトンレサップ湖にて

カンボジア工科大学でのディスカッションカンボジア工科大学でのディスカッション

カンボジア工科大学の学生との懇親会カンボジア工科大学の学生との懇親会

ULISの学生と討議ULISの学生と討議

世界遺産ニンビン ムアケイブにて世界遺産ニンビン ムアケイブにて

 情報コミュニケーション学部は、2019年2月17日から3月11日までの23日間、本学部設置科目「国際交流(インドシナ)」としてベトナム、タイ、カンボジアの3か国を周る短期派遣プログラムを実施しました。7名の学生(1年生3名、2年生3名、3年生1名)が派遣プログラムに参加しました。 
 このプログラムでは出発国となるタイにおいてプログラム全体に関わる教育目標・理念、持続可能な成長、持続可能な都市開発、持続可能な観光開発の三つについて学びました。これら三点についてタイ、カンボジア、ベトナムのそれぞれに文化と発展段階の異なる3カ国の4大都市バンコク、プノンペン、シュムリアップ、ハノイをめぐり、4大学と交流学習を行い、2つの国際機関・3つのNGOでブリーフィングやアクティブ・ラーニングを実施しました。 プログラムはカンボジアとハノイでの2大学との交流を除いて全て英語で行われました。

<派遣プログラム・スケジュール>(一部紹介)
2月
17日(日) 成田空港発 スワンナプーム(タイ・バンコク)空港着
18日(月) UNESCOにてブリーフィング,ASEANセンターにてオリエンテーション, シーナカリンウィロート大学(SWU)との交流学習
19日(火) アユタヤ世界遺産にて持続可能な観光開発について研修
20日(水) シーカアジア財団にてブリーフィング,クロントイ・スラムで家庭訪問等の実地研修,SWUと交流学習
21日(木) タイ政府・持続可能な観光開発地域計画事務所にてブリーフィング,SWUと交流学習会,報告会
22日(金) シェムリアップへ移動
23日(土) アンコールワット遺跡群にて持続可能な観光開発についての研修
24日(日) アキラ地雷博物館・ベンメリア遺跡にて研修
25日(月) NGOアナコット・カンボジア訪問,小学校・スラム地区で研修
26日(火) トンレサップ湖研修,プノンペンへ移動
27日(水) 午前中 スラム見学,午後 カンボジア工科大学にて交流学習
28日(木) カンボジア工科大学と交流学習
3月
  1日(金) カンボジア工科大学と交流学習・報告会・懇親会
  2日(土) キリングフィールド,トゥールスレン,博物館,王宮にて研修
  3日(日) ハノイへ移動
  4日(月) オリエンテーション・ベトナム国家大学ハノイ外国語大学(ULIS)交流会
  5日(火) JETROハノイでブリーフィング,女性博物館見学
  6日(水) ULIS交流学習
  7日(木) ULIS交流学習,報告会後,修了式
  8日(金) ニンビンの古都で Sustainable Tourism についての研修
  9日(土) ULISと懇談会
10日(日) 市内見学,空港へ移動
11日(月) ノイバイ国際空港(ベトナム・ハノイ)出発 成田空港着  

・バンコク
 バンコクではUNESCOにて国連の持続可能な開発目標の下でのUNESCOの使命について学び、タイ政府・持続可能な観光開発地域計画事務所にて、タイにおける持続可能な観光開発の取り組みについてブリーフィングを受けました。また、シーカアジア財団にて都市開発が生み出すスラム問題の学習、クロントイ・スラムでの実習や住民へのインタビュー等の実地研修等を行いました。
 そして、シーナカリンウィロート大学では、英語学科の学生たちと持続可能な開発目標について経済格差、大気汚染、水質汚染、交通渋滞の4つのグループに分かれて議論し、問題解決を訴えるためのインスタグラム用のポスターを考案し報告会を実施しました。

・シェムリアップ
 カンボジアの経済基盤となっている世界遺産アンコールワット遺跡群において観光の持続可能な開発について実地研修を行いました。NGOのアナコット・カンボジアにより小学校、スラム、スラム等の貧困家庭の児童の保護施設での研修を実施し、アキラ地雷博物館でブリーフィングを受けました。

・プノンペン
 プノンペンではポルポト政権時代の負の世界遺産であるトゥールスレン、キリングフィールド、市内の鉄道沿線のスラム街の視察研修を行いました。王立プノンペン大学日本語学部と半日交流を行い、カンボジア工科大学情報コミュニケーション工学部(使用言語は英語)の学生とソーシャルメディア、公共交通、持続可能な観光開発、水質汚染の4グループに分かれ討議をし、その結果について報告会を実施しました。

・ハノイ
 ハノイ外国語大学日本言語文化学部と交流学習を実施しました。タイ、カンボジアと異なり、英語ではなく、日本語教育ではベトナムで最高水準の教育機関で日本に極めて関心が高い学生たちとの交流学習となりました。母国語である日本語を外国人に教えるということを体験学習しながら、持続可能な観光開発とジェンダー(男女間格差)について議論し、報告会を実施しました。また、持続可能な観光開発の実習を世界遺産のニンビンで行いました。

参加者の声
「自分の人生を考え直す本当に良い機会になりました。大学のプログラムでしか行くことができないような場所にたくさん行けたことが、この研修で一番良い経験だったと思います。これから東南アジアをはじめとした”発展途上”の国の支援をしようと考えたときに、この研修で訪問した先での人脈が活かせる、そんな研修だと思います。」

「今回の研修を通して、得るものしかなかった。他学部他学年の学生と3週間生活を共にすることは初めは不安しかないが、最初の国が終わればすぐに楽しくなる。ここで得たものは同じ時に同じ場所にいた人としか共感できないため自然と仲良くなる。3週間毎日が良い経験だった。もう一回行きたいくらい。」

「このプログラムを通じてしたたくさんの経験から、受け身の姿勢で世界で起こっていることを人から聞くだけでなく、実際に自分で見て感じて考えたことを人に伝えられるようになりたいと思うようになりました。」